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AIによるBL小説6 DeepSeek登場
AIにBL小説を書いて貰おうと試行錯誤した記録です。
BLとはBoy's Love、男性同士の恋愛を描いた作品のことです。
BLを好む男性のことを腐男子と呼んだりします。
前回はこちら
第1回はこちら
DeepSeek爆誕
すわChatGPT超えか!?と鳴り物入りで登場した中華製LLMのDeepSeek。
存分に世間を賑わせておりますが、我々にとって重要なのはBL小説が書けるかどうかってところですよ!
というわけで、例のごとくBL性能調査です。
LM Studio
ローカルLLMに関しては、今回は「LM Studio」で実行しました。
商用不可だけど使いやすいな、コレ。
モデル
数か月サボってる間に、色々モデルが出てたので、それらも一緒に比較していきます。
日本語ローカルLLM関連のメモWikiさんでNSFWもイケると書いてあるおすすめを適当に試してみます。
あれもこれもダウンロードしてたら、すぐ数百GB超えますね😇
ローカルではないLLMについては、DeepSeek、ChatGPT、Grok、Geminiに参戦してもらいます。
BL性能調査
採点方法
基本的には、第三回で実施したBL小説採点方法で評価します。
採点基準などはそちらをご覧ください。
一点だけ、今回はうっかり行数指定を忘れたので、「20行かどうか」→「名前の呼び方が正しいか」に変更します。
比較方法
各モデルでプロット2種×2回ずつの計4回ずつ実行して、その平均点で比較することにします。
設定
seed値はランダム。
コンテキスト長は8000、Max値がそれより低い場合はMax値を指定しました。
システムプロンプト
貴方はとても売れっ子で人気の有名なBL小説家です。BLは男性同士の恋愛のことです。
指定されたキャラクターやプロット、セリフ、文章を使い、最高に萌える男性同士の濃厚なラブシーンを書いてください。
3人称視点の本文のみを記載してください。
女性は登場しません。「女」という漢字も使用してはいけません。
攻キャラクターが抱く方、受キャラクターが抱かれる方です。
特に指示が無い場合は、以下の設定で記載してください。
攻:グレイ
ぶっきらぼうで無口な美青年。冷たく、役人のように固い口調だが敬語ではない。
黒髪短髪。凄く強く体力がある。睫毛が長い。仏頂面で強引。
一人称は「俺」、受のことは名前で呼ぶ。
受のことが好きで、抱きたいと思って欲望を募らせており、虎視眈々と機会を狙っている。
受:スカイ
美少年。若者らしい砕けた口調。
かわいくて、明るい性格で社交的。すばしっこく目端が利く。
一人称は「オレ」、攻のことは名前か「オマエ」と呼ぶ。
ぶっきらぼうな攻にも臆することなく構いに行く。
GPU
GeForce RTX 4070 SUPERで実行。GPUのメモリは12 GBです。
前までメモリ8GBでやってたので、新調してちょっと大きいモデルも読み込めるようになりました。
快適(*´▽`*)
第3回の頃は遅いわ、出力結果はろくでもないわで、かなりの苦行でしたが。今回は出力結果が萌えるものが多くて、かなり楽しんで実験できました!
結果
BL小説適性ランキング
![](https://assets.st-note.com/img/1738673085-v5TPlYUzZ4iQsdjH9e7wmnBD.png?width=1200)
圧倒的にChatGPTの質が良かったです。空気感が全然違う。
2位のGrokも友人から「結構良いよ」と聞いていたので、納得の結果。
次いでDeepSeekとなりました。悪くないね。
Geminiはもっとがんばろうな😇
ローカルの最上位は7Bの割に凄く健闘したBerghof。
次点はcalm3、さすがの22B。
ローカルで使うならこの2つがお勧めです。
ローカルDeepSeekはそれほど振るわず。
学習効率がいいらしいので、これから派生モデルが出てくるのに期待ですね。
得点ランキング
![](https://assets.st-note.com/img/1738673196-sfR7g9zLx5cwNhm1OBqQ2WIK.png)
80点以上はこんな感じ。
ローカルは、「サンドイッチ&告白」プロンプトが苦手だったようで、そちらは軒並み点が振るいませんでした。
LLM生成のBL小説
最高得点作品
冷たい冬の午後、グレイとスカイはいつものように並んでベンチに座っていた。空は澄み切った青色で、吐く息が白く染まるほどの寒さだった。スカイは両手で包んだサンドイッチを大事そうに頬張りながら、グレイをちらちらと盗み見ている。
「……なあ、グレイ」
「なんだ」
口の中のパンをもごもごと噛みながら、スカイは少し言いよどんだ。グレイの横顔はいつも通り無愛想で、目線は正面の何かを見据えている。けれど、その長い睫毛の影がわずかに震えたように見えたのは気のせいだろうか。
「オレ、おまえのこと好きなんだけど」
唐突に放たれた言葉。風に紛れてしまいそうなほど軽く、それでいて誤魔化しようのない響きを持っていた。スカイはすぐに視線を逸らし、サンドイッチの残りを小さくかじる。
グレイは微動だにしなかった。ただ、その瞳だけがスカイを真っ直ぐに捉え、僅かに細められた。
「……そうか」
それだけ言うと、グレイは何の躊躇いもなくスカイの手からサンドイッチを奪い取った。そして、スカイが抗議の声を上げる間もなく、一口で齧る。
「おい! なにしてんだよ!」
「おまえの味がする」
低く、いつもより僅かに掠れた声。スカイの心臓が跳ね上がった。グレイは唇を舐めるようにして、じっとスカイを見つめている。
「……返せよ」
「もう遅い」
グレイは残りのサンドイッチを口に放り込み、ゆっくりと咀嚼する。その仕草すら妙に艶めかしく見え、スカイは思わず喉を鳴らした。
「おまえが好きなのは、そういう意味だよな」
スカイは大きく息を吸い込み、グレイを睨むように見上げた。その目は挑戦的で、けれどほんのわずかに潤んでいる。
「……そうだけど?」
「なら、遠慮はしない」
グレイはスカイの手を掴み、ゆっくりと引き寄せた。二人の距離は限りなく近づき、スカイの吐息がグレイの唇にかかる。
「サンドイッチの次は、おまえを味わう」
スカイの抗議の言葉は、グレイの唇に塞がれた。冷たい冬の風とは裏腹に、二人の体温は熱く絡み合っていくのだった。
完璧。
ショートショートに関しては、ChatGPTの性能は、もう大半の人間を超えてるなって思います。
これより良い作品書けって言われても、書ける自信は全くないです。
長編ならまだ人間に軍配が上がりますけども。
ローカル最高得点作品
夕暮れ時の公園のベンチで、二人は並んで座っていた。スカイがグレイを誘い込み、ここへ連れてきたのだ。周りに他人はおらず、鳥たちの囀りと風に揺れる木々の音だけが微かに聞こえる静かな空間であった。
グレイはいつも通り仏頂面を浮かべて、スカイを睨むように見上げている。しかしその目つきがどことなく優しいことにスカイは気付いていた。
「ねえ、グレイ」
呼びかけられてもグレイは反応を示さず、じっとスカイを見下ろすだけである。その様子に苦笑しながら、スカイは立ち上がり、隣に座るグレイの手を取った。
「オレのこと、好き?」
不意打ち気味に尋ねられて、グレイはわずかに目を見開く。だがすぐにその視線を逸らし、小さな声で答えた。
「……ああ」
素直じゃない返事にスカイは苦笑する。グレイの手を強く握りながら、ゆっくりと見つめ合う。その視線を受けても、グレイは目を逸らさず真っ直ぐにスカイを見つめ返した。
「オレも大好きだよ、グレイ」
スカイが言い切ると同時に、グレイの手に力が籠もる。それはまるでスカイを自分のものにするかのような強さだった。
「……抱きたい」
小さく呟かれた言葉。しかし、グレイが本気で望むその願いにスカイは小さく笑う。自分を見つめるグレイの目が、真剣で愛情に溢れていることに気付いたからだ。
「うん……いいよ」
覚悟を決めたようにスカイは頷く。グレイの手を引き、ベンチから立ち上がった。そして公園の真ん中へと歩き出す。彼らを見つける者など誰もおらず、二人は思う存分愛を交わせる場所に向かった。
(以下NSFWなシーンのため割愛)
後半がっつりエロシーンだったため割愛しました。
ローカルの醍醐味と言えば、誰にも検閲されないエロですよね!
Berghofはエロ得意なんで、がっつりエロいのを求めてる方にはおすすめです。
DeepSeek作品
グレイは部屋の隅に立っていた。窓から差し込む薄明かりが、彼の鋭い輪郭を浮かび上がらせ、長い睫毛が影を落としている。彼の視線は、部屋の中央でくつろぐスカイに注がれていた。スカイはソファに腰かけ、携帯をいじりながら何か楽しそうに笑っている。その笑顔は、まるで太陽のようだった。
「スカイ。」
グレイの低い声が部屋に響いた。スカイはぱっと顔を上げ、グレイの方を見る。
「ん?どうした、グレイ?」
「こっち来い。」
グレイの言葉はいつも通り短く、ぶっきらぼうだったが、その声にはどこか熱を帯びた響きがあった。スカイは少し首を傾げながらも、素直に立ち上がり、グレイの元へ歩み寄る。
「なんだよ、急に。」
スカイが近づくと、グレイは無言で彼の手を掴んだ。その手は大きく、力強く、そして温かかった。スカイは一瞬驚いた表情を浮かべたが、すぐに笑みを戻す。
「おいおい、手をつなぐなんて、珍しいじゃねえか。どうしたんだよ、グレイ?」
グレイは答えず、ただスカイの目を見つめていた。その視線は鋭く、深く、まるでスカイの心の奥まで覗き込むようだった。スカイはその視線に少し戸惑いを覚えながらも、じっと見つめ返す。
「……なんだよ、そんなにオレのこと見て。」
「お前が好きだ。」
グレイの言葉は直截的で、飾り気がなかった。スカイは一瞬言葉を失い、目を丸くする。
「え……?」
「好きだって言ってるんだ。」
グレイの手がスカイの手を強く握りしめる。その力加減は、彼の感情をそのまま表しているようだった。スカイは少し顔を赤らめながらも、笑みを浮かべる。
「おいおい、急にそんなこと言われても……でも、オレもグレイのこと好きだぜ。」
その言葉を聞いた瞬間、グレイの目が鋭く光った。彼はスカイをもう一方の手で引き寄せ、二人の距離を一気に縮める。スカイはその動きに驚き、息を呑む。
「グ、グレイ……?」
「黙れ。」
グレイの声は低く、熱を帯びていた。彼の唇がスカイのそれに重なり、深く、激しく吻を交わす。スカイは一瞬抵抗しようとしたが、すぐにその熱に押し流され、目を閉じて応える。二人の呼吸が混ざり合い、部屋の中に濃厚な空気が漂う。
グレイはスカイの腰をしっかりと掴み、自分の体に引き寄せる。その強引な動きに、スカイは小さな声を漏らす。
「ん……グレイ……」
「お前は俺のものだ。」
グレイの言葉は独占欲に満ちていた。彼はスカイの首筋に唇を当て、甘く囁くように吻を落とす。スカイはその感触に震え、グレイの肩に手を回す。
「あ……グレイ、そんな……ん……」
「黙ってろ。」
グレイの手がスカイのシャツの下に滑り込み、その柔らかな肌に触れる。スカイはその触感に身を震わせ、グレイの腕にしがみつく。
「グレイ……オレ、ちょっと……怖い……」
「怖がるな。俺が守ってやる。」
グレイの声はいつもより柔らかく、スカイを安心させるように響いた。彼はスカイの頬に軽く吻を落とし、ゆっくりと目を見つめる。
「お前を離さない。」
その言葉に、スカイは少し笑みを浮かべる。
「……バカだな、オマエ。」
「お前が好きだからだ。」
グレイは再びスカイの唇を奪い、二人の体はより密着していく。部屋の中には、二人の熱い息遣いだけが響き渡っていた。
さすがにChatGPTほどじゃないけど、それほど悪くないよねーって感じ。
ただ現在は凄く混んでて、サーバービジーエラーで応答されないことが多かったです。
感想
やっぱりChatGPTが段違いで凄いです。
私の周囲のBL好きの方々は、ChatGPTで遊んでいらっしゃる方が多いのですが、それも頷けますね。
プロレベルに匹敵するような作品を出してくるのは、現状これだけだもんなぁ。
それから、そろそろ「採点基準」も見直すべき時期にきたかなと感じました。
現在の採点基準は「指定された小説の形式を守っているか」にフォーカスがあたっているのですが、どのモデルもまともな小話を出してくるようになったので、次回やるときはもっと「ストーリー」部分に焦点を当ててもいいかもしれません。