adieu 「泡吹」という曲
『泡吹』という曲に出会った。
アーティスト名 adieu(アデュー)という見たことも聞いたこともない名前のアーティストだった
「川谷絵音のプロデュースした曲だし聴いてみよー」くらいの気持ちで聴いてみた
透明感があって伸びやかな歌声そして感情のこもった歌い方で、初めて聴いた時から一瞬で引き込まれた。
adieuは上白石萌歌さんのアーティスト名義で、「さようなら」という意味のフランス語だという。その名前すら、彼女の音楽と重なり合っている気がして、胸がざわついた。
彼女が影響を受けたアーティストが気になった。
「スピッツ」「aiko」「カネコアヤノ」などを挙げていた。好きな音楽の系譜にいる名前だった。
だからなのだろうか。adieuの音楽に惹き込まれたのも、どこか必然だったのかもしれない。
表題曲の『泡吹』歌詞を聴きながらふと、自分自身を重ねてしまった。主人公は現状に満足していない。
でも、ただ動き出すのは怖い。少しだけ背中を押してくれるものが欲しい──そんな感情が、痛いほどわかる。
「泡吹」という花のように、雨に打たれ、変化しながらも生き続ける。その姿が、まるで自分の姿を映しているように感じた。
ちいさな勇気。それは、誰かに見守られながら、自分を信じて一歩踏み出すことなのかもしれない。「泡吹」の歌詞に寄り添うように、心にもその言葉がそっと入りこんだ。
一歩踏み出したら、あとは流れに身をまかせてみようかな
『泡吹』の歌詞が語る物語は、そんな想いを静かに芽生えさせた