補聴器をいざ買おうと思い立っても・・
どうも!!!
長洲ヒアリングのみやたです!!!
言語聴覚士・認定補聴器技能者の2つの資格を取得し、耳鼻科では聴力検査、そして補聴器販売店を営んでいるちょっと珍しいSTです(^^)/←自分で言うと恥ずかしい・・・
今日は、耳鼻科勤務の経験や補聴器販売の中で頂いた補聴器に関わる様々なお悩み(の一部)について書き綴りたいと思います!
テーマにある「補聴器をいざ買おうと思い立っても・・」は、気軽に買えるようなものではなく、慎重に選んで欲しい気持ちも込めました!
それでは早速本題にいってみましょう(/・ω・)/
~補聴器はどこで買うの?~
年3回ほど開催される、難聴者会では質疑応答の時間があります。その時間で毎回のように聞かれることが「補聴器はどこで買えば良いのか」という内容。住まいの地域など、個人の状況によって一概に「○○補聴器店です!」とは言えないので、お店を選ぶ目安をいつもお伝えしています。
【目安】
①自宅から通える範囲
②信頼のおけるスタッフがいるお店
③疑問に対して納得のいく説明をしてくれる
④補聴器を売りつけてこない
⑤耳鼻科の受診を勧めてくれる
⑥複数の補聴器メーカーを取り扱っている
などといった少し細かい目安をお伝えするのですが、なかなか「何が良くて何が悪いのか」の判断が難しいところ・・・
補聴器の満足度や良さが広まらない理由なのかなと思ったりしますが、一応のところ資格制度もあります。
補聴器に携わる資格の中でも国家資格となる「言語聴覚士」は、2~4年の期間に一定の科目と実習を修了し初めて受験資格がもらえるものとなります。正直のところ、この資格を所持している方の1割程度しか聴覚分野で活躍していないと言われています。私としては、この分野はとても面白く需要が多くなってくると予測するので、これからもっと聴覚分野の言語聴覚士が増えてくることを願うばかりです( ;∀;)
また、公益財団法人テクノエイド協会の元に試験が行われる「認定補聴器技能者」という資格もあります(個人的には「者」というところに責任を感じます笑)。この資格も取得するまでには一定の期間と講義を受ける必要があるため、簡単に取得できるものではありません。ただ、期間は認定補聴器販売店に従事している事と試験もさほど難しくは無いために、認定補聴器技能者によっても知識や経験のレベルは様々だと感じました。ただ、全くの素人では無いというところは安心かもしれませんね(;'∀')
そして、お店の設備に関わる「認定補聴器専門店」は、「ある一定の設備を有するお店で且つ適正に補聴器販売が行われていると判断された」という事の証となります。ちなみに長洲ヒアリングは、認定補聴器販売店ではありませんが、設備に関しては問題ないと自負しております(^^)笑
以上の3つの資格を目安にすると、販売店の選択がスムーズになるかと思います。
~補聴器はいつから使うの?~
耳鼻科で聴力検査を受けた方から、よくある質問としては「補聴器は必要かな?」「(補聴器は)いつから使ったらええの?」といった内容のものがあります。本当は、じっくり「補聴器を使うか使わないかについてのカウンセリング」を行いたいところではありますが、時間の関係上そうもいきません。
伝える事ととしては、
①不便を感じているなら検討を
②一度、日常生活で試すのもありかも
③必要かの判断は他人ではなく自分
この3つを状況に応じて使い分けています。
①に関しては、「きこえにくく不便を感じているのに補聴器に勧めない理由」が心の中にある場合が多く、その理由としては「金額」「見た目」「難聴の受け入れ」などがあります。いきなり「あなたは間違いなく聞こえにくいと思うので、この補聴器を買って今から使いましょう。」では何の解決もできずに、補聴器への意欲が無くなってしまいます。じっくり話を勧めながら少しずつ補聴器の装用へと導いていけるようなお店を選択するのも良いですね( `ー´)ノ
②に関しては、現在では試聴貸出として自宅に補聴器を持って帰って使えるお店が多くあります(金額は様々)。その貸出を利用して日常生活で「あれ、こんな音があったんやな」というように、自分では聞こえていなかった音に気付くことができます。その中で、「やっぱり音を聞くことは大事やな」と思って頂いたり、「聴くことに結構苦労してたんか」と感じて頂ける可能性が大いにあるはずです。また、将来本格的に補聴器を使う場合も、今回の試すという経験が活かせるのではないかと考えています。
③に関しては、結局のところ補聴器を使うのは自分自身ですので、いると思えば積極的に使いますし、いらないものは買っても使いません。ただ例外があり、それが次の章です。
~お医者さんに補聴器いらないって言われたよ~
このお話は、結構聞きます。医師には医師の考えがあっての事なので否定することはできません。ただ、「本当は補聴器が効果的なのに補聴の機会を逃してしまう」ということは懸念されますので、病院では
①(耳に関しての)治療があるのか
②聴覚の評価(聴力検査)
この2つについての情報をもらうことをお勧めします。
いかんせん、お医者さんの言葉って影響力がすごいんだなあと痛感します。
~補聴器は持ってるけど使ってないねん~
最後のテーマは「以前に補聴器を買って持っているが使っていない」方のお話になります。
決して安価ではない補聴器ですが、その満足度は日本において30%後半となっており、諸外国と比較すると半分程度といわれています。(JapanTrak2015)
その原因については、「日本人の気質」「言語の違い」「公的な補助が少ない」などが挙げられますが、中でも「販売店スタッフのレベル」については非常に憤りを感じています。
というのも、長洲ヒアリングへ相談に訪れる方のほとんどは「初めて補聴器を使おうと思っている人」か「買い替えを希望される人」が多くを占めていますが、耳鼻科には話を聞いてみると「補聴器を持っているけど使っていない」という患者さんがしばしば来られます。その中のほとんどが、補聴器については諦めている様子なのが、とてももどかしく感じていました。
そのような方の補聴器(持ってきている場合)を見てみると、【耳せんがあっていない】【聴力に対して(既所持の補聴器が)力不足】【音量が足りていない】といった、補聴器の調整が問題なケースが少なくありません。
現在、補聴器を販売しているお店は数多く、町を歩けば補聴器の登りを見ることができます。しかし、補聴器については「どこで買っても同じ物」ではなく、「適切に調整をされて初めて効果を発揮する補助器具」になりますので購入するお店は慎重に選ぶ必要があります。
また、購入されたお店で何度も調整はしてもらっているものの、補聴器に不満があるという方も少なくないので、もし可能であれば「他店購入の補聴器」を調整してくれる別の店舗へ足を運ぶのも一つの選択肢となります。
ちなみに当店では、他店購入の補聴器についての相談(調整・メンテナンス)は15分500円でお受けしております。※取り扱いの無いメーカーにつきましては、調整不可
今回のお話は以上になります(^^)/
もしもっと知りたいという事があれば、お気軽にお問合せまたは補聴器オンライン相談をご利用ください。
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