「娘の言葉がきっかけに」
ふらりと旅行で訪れた長浜に「ここに住んでみたい!」と、一目惚れしたと言う中村恭子さん。
2011年に福岡から移住し、大学時代からの「古本屋をしたい」という夢を叶え、『さざなみ古書店』を開きました。
きっかけは「これからはお母さんのやりたいことで幸せになって...」という娘さんの言葉。
母の介護などもあり、ずっと人のために尽くしてきた中村さんは、その言葉に背中を押され、還暦を機に人生のスイッチが切り替わります。
現在では年に何度か遊びに来るほど、娘さんも長浜がお気に入り。「娘の言葉通りになれたことが一番嬉しい」と、中村さんは微笑みます。
当初店内には自身が集めてきた本を並べていましたが、友人や近所の人から譲り受けることも増えたそう。その中から自分が読んで欲しいと思う本をセレクトしています。
今はスマホでも本が読める時代。でもここには本を手に取り、時には店主と語らいながら、お気に入りの一冊に出会う楽しみがあるーー。
私もこの出会いを体感しに、またゆっくりと訪れてみたいと思います。
竹中昌代