誰でも知ってることを誰よりも知ることが最良の近道
人と話している時、この人は私の意図を理解してるな〜と思うことがあります。また、この人は色々モノを勉強してるなぁ。。と感じる人もいます。
両者は世間一般では「頭がいい」や「要領がいい」という結論に至るのですが、どこかそれだけで片付けるのはもったいないように思います。
彼らを観察していると、みんな総じて「話の枝葉ではなく幹を見ている」んじゃないかなというのがひとつの僕の仮説です。彼らは細かい情報に気を取られずに、理解に必要な情報の取捨選択が上手なように思います。
先日、チェコの首都プラハにある「共産主義博物館」に足を運んできたのですが、ここでの体験が中々に面白かったので今回の話の例にしたいと思います。
『共産主義』という単語は私たちが小学校もしくは中学校の歴史の時間に必ず出てくる単語です。パッとイメージカラーが浮かんだり、該当する国々が浮かんだり、など色々な記憶があると思います。
しかし、ふと「共産主義ってどんな主義?いったいどんな運動なの?」と聞かれると答えに困ってしまうのを皆さんも感じると思います。なんとなく政府が財産を管理して分配する〜…みたいなノリは分かりますが、実際に誰が、どの国が、どのように進んでいったのか。こういった基礎的なことすら意外と答えられないことをまずは皆さんと共有したいのです。
ちなみに、先ほどの答えは経済学者のマルクスとその友人であるエンゲルスによって書かれた『資本論』に影響を受けたマルクス派の人々、特に旧ソ連にいたレーニンが第一次世界大戦中に始めた政策の傾向のような解釈で良いと思います。
もちろん、ココにも細かく言えば間違いはたくさんあるかもしれませんが、そもそも「誰が、どこで」といった情報の【核】となる部分を知ることが重要でしょう。
そして、旧ソ連が打ち立てた共産主義は産業革命以降の労働者の不満を代弁する形で広まっていき、今なおその支持者がいるという有名な思想のひとつです。第二次世界大戦中にはスターリンが政権を取り、共産主義を継続。
旧ソ連の支配下に置かれた国々にはスターリンの銅像が多く建てられ、その影響力が伺えます。
…と大体こんな感じですかね。。
他にも諸々話せば長くなるのですが、なんとなく話の【雰囲気】みたいなものを掴めているかが大事でしょう。
僕は「ファスト教養」のように何でもかんでも知識を知ろうとしたり、効率的にモノを勉強しようとする姿勢は好きじゃありません。ただ、ちょっとした工夫で理解が進むなら積極的に活用すべきです。
枝葉を見るのではなく重要な【幹】の部分を記憶に留めておくと、後になって「アレは何だったっけな〜?」となっても思い返すのが楽ですし、何より復習が簡単です。
結局のところ、彼らは話の重要な部分を「なんとなく」と終わらせません。それは後々の理解を妨げる行為そのものだと心得ているからでしょう。
誰でも知ってることを誰よりも知る。
コレこそ彼らの行なっている、
いわゆる本質のように思うのです。
では、また明日
長濱(2024.5.13)