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『少しずつ、少しずつ』

報道カメラマン時代、
幾度となく、日本からの送金が滞り解散していく、児童養護施設を目の当たりにしてきた。

そこで生活をしていた子ども達は、国や場所によっては、引き取り手がいなければ、再びストリートに戻るしか無く、その光景を見つめ、下唇を噛み締めながら自分の無力さに泣いた。

いくら、「なんとかしてよ!!」と袖を掴まれても
ボクは、写真を撮ることしか出来ないカメラマンでしかなかない。

僕らの仕事は、撮った写真を新聞、雑誌、講演会などを通じて見て、現状を知ってもらい、そこから、様々なアクションへと繋がっていく。
しかし、現場はリアルタイムで動いている。
なので、そこには悲しい程にタイムラグが生じてしまう。

そのため、支援の手がその場所に入り始めた時には、
そこで生活している人の状況も環境も変わってしまっていたりすることもしばしば。

ボランティアというのは、あくまで一時的な循環にすぎない。
半永久的に循環させていくには、しっかりとそこでお金を流通させていくビジネスの仕組みを創っていく必要がある。
ボクはその為に会社を立ち上げた。

起こりうる問題には、必ず解決の糸口があるように、
人生に問題を抱えていても、必ず打開していけるきっかけがある。

決して、ボクらは無力(0)ではない。
微力である。

起業し、多くの人と出会っていくなかで、自分自身もそう思えるようになった。

微力は積み重なっていけば、10にも100にも1000にもなっていく。
そう、まさにボクらの可能性は無限大なのだ。

みんなで創っていくよ。
紛争や貧困や環境に負けない、強固な循環型のみんなで笑い合えるコミュニティを。

だから
もう涙は拭わない。
これからは
ひたすら必死に突っ走って汗だけを拭っていくさ。

頑張っていこう!!
少しずつ、少しずつ。


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