「絶対に大丈夫。」

最近、「なんでそんなこというんだよ！」って思う、ちょっとしたアクシデントが発生しても、焦ることなく柔軟に受けとめられるようになってきた。10代の頃は、よく他人を変えようと必死だったけれど、徐々に「他人は変えられない」という事実を認めるようになり、「気にしたってしゃあない」と開き直れるようになった。いつからかひとは少しずつ変わっていくのだろうと思います。

「こんなこと言われたらどうしよう」「もう二度と立ち直れないかもしれない」そう思うことでも、いざ言われてみると、「思っていたほどのことは起こらなかったな。むしろ、全然平気だった」と悩んでいたことですらバカらしく思えてくる。昔だったら、ひどく傷ついていたことが、いまでは平気に思えることって、普通にあるんですね。

若い頃にあれほど深刻に悩んでいたものが、いまではすっかり小さくみえる。それはきっと年をとったからだろう。まだまだ23歳だし、現役だけどね。

20年間生きてきて、わかったことは、「気にしない」以外に解決できない問題はたくさんあるということ。たとえ癒えない傷があったとしても、きっと時間が経つにつれて、忘れていくんだろうなってことは、よくわかった。

一年、一年の小さな積み重ねがそうさせるのかもしれないけど、年を重ねるにつれて、生きやすくなってきているなと感じる。そんな話をすると、「いまは大学生だからでしょ」とよくツッコまれるし、確かにそうなのかもしれない。けど、ぼくが思う”生きやすさ”とは、ただ何もしないことが許され、好きなことだけを自由にできる生活を指しているのではなく、対人関係の悩みが減り、多少のトラブルにも動じず、柔軟に対応できるようになってきたということを指す。つまり、悩みに対する見方や考え方が変わってきたのだ。

どんなに悩んでも解決できないことはたくさんあるし、不安で押し潰されそうなときもあったけど、結局のところ、”長く生きること”が根本的な解決策であることを知った。これまでいろんなことを経験できたからこそ、言えることでもあると思う。

一回、関係性がぶっ壊れてしまうと、そこを修復するためのコストがバカ高くなるので、諦める選択をとる人もいれば、どうにかしようと必死で相手を説得する人も少なくないように感じる。

ときには、諦めなければならないことも、きっとあるだろうし、別れってもんは、ほんとうに切ないものだなと思います。後悔する別れ方をすると、ときおり「あの人いま何してるのかな？」「元気でやってるのかな」って思う。でも、時間が経つにつれて、忘れていくんですよね。忘れるってことは本当にいいことだ。でも、99%忘れることができても、残りの数パーセントは消えずに残り続けるんだろうなって思う。

この数式みたいに、限りなくゼロに近づくことはできても、0に収束するような、全てをきれいに忘れ去ることはできないんだろうなって思う。でも、それが逆にいいのかもしれないですね。忘れられないってことは、つまり、それだけその人に対して、思い入れがあるってことでもあると思うから。

でも、不思議と自然に忘れていくんですね。腹減ってメシ食ってる時とか、好きな異性のこと夢中になって考えてる時とか、気づいたころには、忘れてるのが、人間らしいなって思います。すべて綺麗に忘れることはできなくても、傷ついた「痛み」だったり、しんどかった過去の思い出というのは、限りなく小さくなっていくものだと知った。だから、きっといつかは乗り越えられる日がくるんだろうなと思って生きてる。

いまが辛い人も、きっといるかもしれないね。なにもかも投げ出して、やめたいって思うひとも、一生立ち直れないって思う人も、いると思う。でも、きっと大丈夫なんだと思う。「大丈夫」って言ったら無責任だけど、辛い気持ち（悲しみとか苦しみ）が一生続くって思うと、希望もなにも持てないと思うんです。でも、「これ起きたら、嫌やな」って思うことが降りかかってきても、いまを生きれてるんだから、大丈夫だと思えることは、唯一の救いかもしれませんね。もちろん、怖いこともたくさんあるし、大袈裟にいうと、死にたくなるときだってある。でも、みんなそんなもんなんじゃないかなって思うと、ちょっとは気持ちに、ゆとりがうまれる。

明日を生きることに憂鬱さを感じる人にとって大事なのは、いまの自分を変えようとしないことだと思う。変わらなくていいんだと思います、そのままで。自分が思ったこと、感じたことをもっと大事にしていいと思う。

うまくいってると思う人も、上手くいってないと思う人も、みんなおなじ人間であり、それぞれ形は違えど、似たような苦悩や葛藤を抱えて生きてるんだなって、ひとと話していてよく思う。メンタルが強いといわれる人でも、気にしていることや、傷つこともあると聞くと、なぜだか安心してしまう。弱い一面を持ち合わせてこそ、人間だなって常々おもう。むしろ、全く傷付かず、何にも動じず、なにも感じられないのは、罪だと思った。今のままで十分だ、いまのままで大丈夫。きっと、きっと大丈夫。