幸せなコラボ 1
昔々、あるところにヨロコビとカナシミがいた。
ヨロコビは、みんなを楽しませた。
カナシミは、みんなを悲しませた。
2人は会う。
ヨロコビは、幸せそうな天使だった。
カナシミは、気の毒な、しかし、それでも天使だった。
カナシミはヨロコビに元気なく言う。
……なんだか、つらいことばかり。どうして君はそんなに楽しそうなの?
ヨロコビは、当たり前のような顔をして言う。
……だって、みんな輝いていているからさ。くすんでいたって、僕はがんばって、輝かせるんだ。
カナシミも、みんなを輝かせようとした。
……よーし、どんどん、どん底へ落として、反省させるんだ。反省こそが、幸せへの道だからね。
カナシミは、考え方が、少し、おかしかった。
珍しいユウシャがいた。
ユウシャは、カナシミにどん底へ落とされるたびに喜んだ。
……ラッキー、また、失敗した。これで反省できるぞ。みんな勘違いしてるけど、反省はアップデートなんだ。これでまた攻略が進むぞ。
一方、ヨロコビもユウシャに近づいた。
……よーし、輝かせてやれ。
ユウシャは、逆境に負けず、反省して向上し、輝きを増して、どんどん自己ベスト記録を更新していった。
カナシミは、ヨロコビと一緒に喜んだ。
これは、幸せなコラボ。
こういうケースは、わりとレアである。
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