M-1ネクストデイ に感じた気概


歴史的な1ページを新たに刻んだM-1グランプリ。
いやー令和ロマン、とっても面白かった。

さて、そんな本戦にくわえ今年は翌日に、その裏側をお伝えしますという「ネクストデイ」が放送された。
激闘の舞台の翌日、さてどんな番組だったのかと楽しみにしつつ、どうやって放送するの?と興味津々になりながら。

形式はスタジオトーク+短い出しV。
漫才もしっかり見せつつ、舞台裏の芸人たちのリアクション、審査員の表示のなど、情報を入れつつ、間も楽しめる味わい深い編集だった。
裏側を語るトークも翌日というタイムリーさも相まって記憶も鮮明なのでかなり楽しめた。

人によっては、舞台裏少なくない?と思う人もいたかもしれない。
しかし、放送本線の膨大なカメラ・映像の整理はもちろんだが、全体的にSEとよばれる現場音=ちょっとしたため息やつぶやき がとても丁寧に編集されていた。
このあたりはかなり入念にラッシュ=映像を見る をしないと編集できない。

そして翌日の突貫放送にも関わらず、かなり高度に編集され、テロップも入るべきところはかなりしっかり入っていた。

そして個人的に発見だったのは、CM中が裏側になりうるということ。
これは民放のテレビだからこそできるあらたなドキュメンタリー手法でもあると感じたなぁ。
例えばNHKや、CMが入らないネット番組でもできないわけだから。


同じテレビ局につとめるものとして、思ってしまったのは熱量の差。そしてどうやって放送出してんの?という物理的な勤務形態である。

昨今、会社員は働きたくても働けない。
クリエイターとかかっこいい言葉がつき、ものづくりに携わっているという誇りも気概もあるけど、
そもそも長く会社にいれない。休みは?インターバルは?深夜は?などなど規制が多い。

ただ今回のネクストデイ。
たぶんそんなこと言ってたら作れなかっただろうなぁ。
裏側用ドキュメンタリースタッフは、当日カメラをまわし、きっと編集もしている。
当日からずっと編集していた人もいる。
本戦に携わった人も翌日の放送を支えたに違いない。

しかもM-1のように順番も準備もわからないと事前構成なんてほとんどたてれない。
終わってからドラマを組み立てる必要がある。
つまり、本当にほぼ1日で作って放送にだしている。

そんないろんなものを結集させたい番組には、
芸人さんに負けない「面白いものみせようぜ」という圧倒的熱量がある。
そしてM-1というお祭りを、芸人さんと一緒に盛り上げようというプライドがある。
本戦の芸人紹介Vのクオリティもさることながら、今回のネクストデイのエンディングもたまらなくかっこよかった。
しびれたなー、、、

それに比べて弊社は。。
この年末にたいして特番も組まず。
再放送が多い。かくいう私も休みをとっているが。。

人を楽しませてこそ。
ワクワクさせ、見せたことないものを作って。
そのとき、翌日、話題になるものを。
その瞬間、その時代を体現するものを。

そんな仕事を、ちゃんとできているのだろうか。
テレビの凋落は他メディアの台頭ではなく、
ただのコンテンツ納入マシーンと化しつつある
テレビ局の怠慢な気がする。

そんなことをM1をみながら思う。
スタッフのみなさん、大変お疲れ様でした。
最高のテレビをありがとう。

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