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2020年

謎のタイミングで実家に帰ってきたので、高校時代のことでも思い出しながら日記を書いていけたらと思います。

私は中学生の頃、一度学校に行けなくなり、その学生生活の100%を楽しむことができませんでした。

そんな私にとって、高校1年生になってからの日々は最高のものでした。相変わらず根は陰キャで、はじめは嘘コクを4回くらいされて陽キャにからかわれていましたが、卒業までにはその陽キャともそこそこ仲良くなれました。

学園祭や部活動、林間学校的なものを経て、クラス全体の絆も深まり、陽キャ陰キャに関わらず大勢の友達もでき、本当によい1年間でした。

これが2019年の出来事です。

高校2年生になった途端、私たち高校生は一気に『かわいそうな世代』になりました。

殺人ウイルスに日常をぶっ壊されました。分散登校で1日にクラスの人の半分としか会えず、登下校以外でまともに外出することはできないといえ環境で、私たちは高校2年生という人生で一番遊べる時期を過ごしました。

人生で一番遊べるのって大学生じゃね?と思っている、修学旅行に行ったことのあるそこのあなた。しばきますよ。

誰もが大学に行くと思わないでください。卒業後すぐに就職する人もいますし、大学生になったらなったでバイトもしなきゃですし。

大学生が一番遊べると思っているのは、家が太くてバイトをする必要がなく、授業を飛んで留年しても金に余裕があるから関係ないというバカなくせに金持ってる奴らだけです。はい、反省して下さ〜い。

架空敵をボコボコにするのはここまでにしておいて。

いや、なによりもヤバいのが、私たち修学旅行に行ってないんですよ。少なくとも私たちの学校は。ひとつ上の世代も、ましてやひとつ下も行ってるのに。私たちだけ行ってない。なんなら学園祭も、体育祭も、卒業旅行もダメでした。なんで?

これこそ人生に1回の行事たちじゃないですか。なのにその行事のほとんどが中止って。いくらなんでもクソじゃないですか。

で、その修学旅行や体育祭のある日は普通に授業ですよ。何をモチベーションに頑張るんですか。いや卒業を目標に勉強しろよって言う方もいるかもしれませんがね、じゃああなた学校行事ほとんどない学生生活で勉強だけしてろって言われて怒らないんですよね。そうですよね。

加えて、普通に自粛期間でもあったため、行事以外でも友達と遊ぶことはできないまま。

中には、そういった行事や遊びを鬱陶しく思う方もいるかもしれません。結婚して家庭を持つだけが人生の幸せではないように、人によっては修学旅行や体育祭だけが人生の幸せではないのかもしれません。

それに、今回の敵は共通してウイルスです。こればっかりは、もう誰も悪くないのです。そんな不可抗力でなったしょうもない青春にグチグチ言っていても仕方ないです。

私はまだまだガキですが、高校の頃はもっとガキで、先生に当たり散らかして、世の中のウイルス関係のニュースすべてを斜に構えて見ていました。先生に何かを注意される度に、てめえが俺らの楽しい行事を奪う決定をしたんだろうが修学旅行に行ったことのある奴がしゃしゃんなカス、と思っていました。

もちろん当たり散らしていた先生との仲は最悪。絆を深めるイベントがないので、クラス全体が心做しか険悪ムード。親に対しては半ば反抗期状態。

でも私は悪くない。何が悲しくて私は青春をドブに捨てなければいけなかったんだ。そんなふうに感じながら高校を卒業しました。

今思えば、バカですよね。高校そのものに行けない人もいるというのに、今ある環境に文句ばかり言って(まあ文句を言う以外に何をしろって言うんだという話ですが)、甘えてばかり。

世の中にいる、私たちよりも恵まれない人たちのことを考えれば、一度もウイルスにかかることなく高校を卒業し、大学にまで行かせてもらってる自分は贅沢じゃないかと。最近は、そう思うわけです。

悪いことばかりではありませんでした。部活に打ち込めたのも、他に学校でやることがなかったからですし。なにより、修学旅行の積立金が帰ってきたおかげでドールを買えました。まあ、これはそうやって昇華してあげないとやってられなかったっていうのもありますがね。

とにかく、大ウイルス時代は、私たちからすべてを奪っていったわけではありません。ウイルスがなければ、いまの私たちはもっと違う未来に生きていたでしょう。

人類全員がウイルスを恨んでいるわけでもあるめえし、いつまでもクヨクヨしていたって仕方がない。いつだって今を生きるのみ。風立ちぬ、いざ生きめやも。つまりはそういうことです。

いや、いやいやいや。それで終わると思いますか。そう思ったところで、私たちは修学旅行に行けるんですか。私たちの青春は完全な状態で帰ってくるんですか。大体、そう言ってる奴のほとんどが学生時代を謳歌した奴らじゃないですか。舐めんな。

それはそれ。これはこれ。というやつですよ、要するにね。元々あったはずのものを奪われているんですよ、私たちは。文句のひとつやふたつ言ってもよくないですか。

学校から帰ったらおやつのケーキがあると親に言われ、ルンルンで帰ったら「ごめん、ネズミに食べられてた」と言われたようなもんですよ。私たち、コロナ直撃高校生世代は。やるせないでしょう。バカみたいでしょう。

あなたにもあるはずです。どこにも吐き出すことが許されない、やるせない怒り。クソみたいな原因で失った、自分にとっては大きな幸せ。

不幸自慢。環境への甘え。ガキの戯言。贅沢を言うな若造。修学旅行に行ったことのある人は、そう思いながらこのnoteを読めばいいです。

でも私と同じ、青春をウイルスにぶっ壊された、自分の何かが欠けたような思いをしながら過ごしている方々は、少しでも自分と同じ思いをしている人がいると感じながらこのnoteを読んで欲しいです。

いつもより感情を剥き出しにして書いたのですが、まあ日記とは本来こういうものですよね。

もうすぐマスクが外れ、コロナはインフル程度の扱いをされることになります。しかし、これから高校生、および中学や大学生になる方々には覚えておいてほしいです。

あなた方が、たかがウイルスと思っているそれは、かつて多くの人が死に至り、かつて多くの人の青春や在るべき思い出を奪った、まさに人類にとっての悪夢であったことを。

そして、マスクが解除されるといういまの時期にも覚えておいて欲しいことがあります。

着用の強制がなくなってもマスクをしている人の大体は花粉症です。マスク不着用の強要はしないでください。いいよな、花粉症じゃない奴は。いいよな、修学旅行に行ったことある奴は。いいよな、コロナになったことがない奴は。

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