男性育休取得率【育休210日目】
昨年の取得率は7.48%。一昨年は6.16%だったかと記憶しています。女性は82%付近だと思います。今年度は13%という数値目標があるようですが、新型感染症の流行によって「憚られる雰囲気」があるので、伸びは低いかと思います。また、在宅勤務による育児の可能性があったりなかったりもするのでしょうか。在宅勤務の育児は、相当大変なものになる家庭と、そうではない家庭の幅がありそうです。
厚生労働省は「男性も希望どおり育休を取得できる職場環境を整えていきたい」としています。
育休制度としては、OECDからもUNICEFからも高い評価を受けているのにもかかわらず、その取得率の低さが問題視されています。正規非正規にかかわらず、条件を満たしていれば取得可能であることも知られていません。
この厚生省の発表のように「職場環境」が問題視される方が自然です。あるアンケートによると、経済的な面での取得断念よりも「雰囲気的断念」が多いのです。
取得側よりも企業側の問題として捉える方向にあるのは、歓迎できます。ただ、この部分への指導は法制度だけでは到底進めることはできません。
育休取得時期を、決算や繁盛期などを考慮してしまうと、希望する期間に取得できないという人もいます。教員で言い換えると、閑散期(と言われてしまった長期休業期間)以外、取りにくいということになります。
数値目標は国として大事にしたいところなのでしょうし、実際周りへの影響を考えて取得できない方々もいます。
ただ、それ以上に、取得したい人が、取得したい時期に、取得したい期間、取得できる「雰囲気」が作られることの方が重要だと考えています。この副産物として、数値目標が達成できるのだと思います。
周りへの影響を考えている方々には、ぜひ広い視野で捉え、今後の育休取得の雰囲気に影響していくことを考えてみてほしいものです。
育休取得に対して、雇用側は意思を尊重しないといけない、不当な扱いをしてはいけないという法律も制定されています。
報道でも数値や数値目標以上に、取得できる雰囲気について言及していく方向にもっていってほしいところです。