貧乏ほど怖いものはない
今後地政学的に考えれば台湾侵攻など戦争のリスクは高まると考えられます。
どんな形であれ戦争に巻き込まれれば、庶民が一番苦しむのは貧困であると思います。
今は亡き親戚は戦前戦後を生きた人達であり、生前よく戦争の話をしてくれました。
その際、まだ小学校低学年のまだ幼い私に向かって、眉間にしわを寄せながら真剣に、
「貧乏程怖いものはない」「貧乏で苦労するのは辛いから貧乏人の嫁になるのは止めなさい」と話しました。
今でもその親戚の言葉を忘れることができません。
その親戚夫婦は両方とも地主の家系で広大な土地を持っており、終戦直後の当時でも裕福な層であったと考えられます。
それでも、食糧難で白米が食べられなかったこと、毎日ぼろ着を来て過ごしひもじい思いをしたことなど、本当の(絶対的)貧困がいかにつらかったかを語ってくれました。
私も含め今の日本人はまだ多少生活にゆとりがあり、本当の貧乏を知らない人も多いです。
さらにゆとりやコンプラ社会、平和ボケも相まって、働くことや食べられることの有難さを忘れてしまっているように思います。
先日、看護師さんが患者さんに医師である私が指示したのと違う処置をしていたので、ただちにやめるように注意をしました。すると、看護師さんは患者さんの前で注意され心が傷ついた、パワハラだと言い、医師の指示通り処置をしなかったことは咎めなしで、注意した私の方が注意勧告を受けました。
このように職場でちょっとした忍耐や努力、無理すらできない人たちがおり、義務を果たさずに権利ばかり主張する人がいるのも事実です。
休暇や勤務時間など配慮されてきて以前に比べれば仕事は以前より格段に十分楽になったと思います。
すると今度は、働かずに遊んで暮らしたい、楽してお金だけ貰いたいなどという話も聞かれ、中には借金をして贅沢をする人もいます。
こういう事態を目にすると、親戚のいう本当の貧乏の怖さを知らないからではないかと思うのです。
目の前の日本の危機に対してあまりにも無防備で精神的に脆弱なのではないでしょうか。
親戚夫婦は戦後焼野原から事業を起こしました。
中学校卒でしたが、日々膨大な本を読み、絶えず今を知るために情報収集していました。
今こそ過去の日本人の背中を思い起こす時ではないでしょうか。
戦争だけでなく、人口減少など日本が今後も貧しくなる可能性はあります。
そんな中でも逞しく生きられるよう私は本気で備えたいと終戦記念日を前に、改めて考えています。
ご参考になれば幸いです。
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