【メイン作品】 豪華客船 MS Queen Elizabeth by mol
こんにちは!灘校LEGO同好会、会長のmolです。この記事は、2019年度文化祭に向けて製作した僕のデビュー作にして代表作である 豪華客船 MS Queen Elizabeth の紹介記事でございます。
MS Queen Elizabeth と 八坂神社 西楼門 については、AR(拡張現実)を用いたバーチャル展示を行っています。下のリンクからどうぞ!!
AR公開用ページ
さて、まずはテーマ決定の経緯から。展示の目玉となるメイン作品のテーマが満たす要件として、4つ重要な項目があると思っています。「インパクト」「単調でないこと」「ストーリー性(没入感)」「認知度」です。このどれが欠けてもメイン作品には相応しくないというのが僕の持論です。
この観点から議論を重ね、ありとあらゆる案を検討した結果、唯一残った候補が豪華客船でした。テーマ決めというのはかなり難しい作業で、決定まで実に4ヶ月を要しています。
と、まあ簡単に経緯を説明したところで、作品詳細の説明に移ります。
全長:297.6cm (372ポッチ)
全幅:32.0cm (40ポッチ)
全高:63.4cm (66ブロック)
使用パーツ数:約35,000個
重量:約60kg
設計:約300時間 (5ヶ月) (1人)
組立:約100時間 (1ヶ月) (15人)
組み立ての様子は全て録画し、1000倍速したメイキング映像を公開しています。以下からご覧ください!!
ちなみにこの作品の実績はこんな感じ
第73回灘校文化祭 "SAIL AWAY" 出展
Japan Brickfest 2019 出展
サンテレビ 出演
NHK 出演
産経新聞 掲載
船場まつり 出展
神戸レゴオフ 出展
とにかくいろんなイベントに出展させていただき、メディアにも取り上げていただきました。
この作品は僕の初めての本格的な作品だったこともあり、特殊な技術は使っていません。ほとんどの部分はシンプルにブロックを積んでいるだけです。
ただ、もちろん簡単に作れるというわけではありません。設計と一言に言っても、各部の寸法を決め、形や模様の再現に最適なパーツを決め、各パーツの配置を決め、決められた予算の中で抑えるためできる限り節約し……と、とてつもない量の作業を1人でこなします。大型の作品を作る難しさは、いかにモチベーションを保ち、孤独との戦いに打ち勝つかにありますね(笑)
それでは、こだわりポイントを紹介していきます。
まずは船首。一番目立つ部分であり、一番苦労した部分です。詳細は省きますが、この絶妙な曲面を再現するのが結構難しいのです。一度作り直したこともあり、ここだけで1ヶ月以上かかっています。
作るときの流れは、平面→立体化→組み方決定→微調整です。
お次は窓。船体下部にあるこの窓は、非常にシンプルですが横組みを使っています。こういう細かいこだわりが全体のクオリティの向上へと繋がるんですよね。
客室は非常にシンプルですが、ここも相当悩んだポイントです。ワンフロアの高さはどうしよう、窓やガラス柵にはどのパーツを使おう、部屋間の仕切りはどうしよう……。この客室部分の形を決定するのに2週間要しました。完成した状態を見ると「大したことないじゃん」ってなるんですが、何もない状態から作るのは本当に難しいんです。これは作品全体に言えることですね。
甲板はとにかく強度を出すのに苦労した部分です。板を並べるだけでは陥没してしまいますので、下に格子状の補強を入れるなどの工夫がされています。それでも全体的に強度が不足していたため、一度全て解体して補強し直しました。今は蹴っても殴っても僕が座ってもびくともしないくらい頑丈です。
この作品は、運搬の兼ね合いから写真のように3つに分割できるように設計されています。そうでないと持ち運びできませんし車にも乗りません。展示する際は計26箇所で接続し、隙間が生まれないようにしています。
船を前方から見た時に一番目につく操舵室は、横組みポイントNo.2です。湾曲したガラス面を再現するために5方向にパーツを積んでいます。
そして最後は煙突です。ここは僕の一番好きなポイントです。全体的に白、水色、黒の三色で構成されたこの作品の中で、真っ赤に映える煙突はなくてはならない存在です。これがあるとないとで作品の締まりが全然違います。最高ですね……。
この作品が完成したのは2019年4月8日でした。そして2019年4月14日の午前11時に各種SNSで公開しました。先述のメイキング映像の公開は同月18日でした。
ということで、長くなりましたがMS Queen Elizabethの紹介は以上です。
ぜひ新作「八坂神社」の方もお読みください!