今回は息子の話をしたいと思います。
息子の大学受験が終わりました。
結果を言っちゃうと、第一志望の大学に合格しました。
本当によくがんばった。
わたしはこの3年間ずっとこころに引っかかっていたんです。
きっと息子も息子なりにいろいろ思っていたんじゃないかなって思ってます。
3年前の高校受験で第一志望の高校に行けなかったこと
息子は3年前の高校受験で、合格通知がもらえずに第一志望の高校に行けなかった。
無理して受験した高校でもなかったのに、不合格だった。
仲のいい友達4人が同じ高校を受けて、息子だけ不合格。
同じレベルの友達がみんな合格したなかでの不合格。
中学3年生だった彼は、その時その事実をどんな気持ちで受け止めたんだろう。
頑張ったけど結果がよくなかった時、なんて言えばいいんだろう。
彼は今をたのしんでいるんだろうか。
わたしはその受験のことがずっとずっとずっとこころの奥に引っかかっていた。
この高校でよかった
息子はそれでも腐らずに高校に通った。
朝ギリギリで遅刻する、ゲームばっかりする。
そんなふつうの高校生だった。
でも、たしか2年生の頃だったと思う。
「今の高校でよかった」って彼は言った。
わたしはたぶん泣いたと思う。
ずっと引っかかっていたものがちょっと楽になった。
どんな気持ちで学校に通っているのか、楽しそうにしているけど本心はちがうんじゃないか。
行きたかった高校に通う友達と遊ぶとき、どう思っているんだろう。
ずっとずっと気になっていた。
「あの高校に行っていれば」とか「あの時こうしていれば」って過去を後悔しながら生きるのはとても苦しい。
今度こそ、いちばん行きたい大学へ
息子は突然、高校2年生の夏休み前に塾に行きたいって言い出した。
高校に入ってから、ロクに勉強もしてなかったのに自分で塾を探して、体験入学までしてきていた。
大学に進学したいってことは聞いていたけど、目指す大学に行くために塾に通いたいと言う。
彼の志望大学は夢のように高いところに感じた。
そのころは学校の先生も塾の先生も、苦笑いするような目標だった。
でも彼は塾に入って成績がどんどん上がっていった。
最初は夢のように高いところにあった大学を受験することになって、わたしは3年前の高校受験を思い出していた。
『今度こそ』というわたしの勝手な気持ち。
ずっと目標に頑張ってきた大学に合格してほしい。
結果がどうであれ、頑張ったことがすばらしい。
もちろんそうだけど、そうなんだけど【いちばん行きたい学校に行く】ということを、前回叶わなかったからこそできれば味わってほしいって思っていた。
自分の人生は、自分で正解にしていく
同じ高校を4人で受験して、息子ひとりだけ行けなかったけどその友人たちとはずっと仲良しだ。
今日もその友達4人とスノーボードに出かけて行った。
「4人で受けて自分だけダメだったあのとき、人生でいちばんつらかった」
彼は大学の合格が決まってから、高校受験で不合格だったことをそう話した。
どんな気持ちで今回受験したのかは、彼にしかわからない。
でも、わたしは息子を尊敬する。
過去にとらわれず、未来を自分で選んだ。
塾も受験する大学もすべて自分で決めた。
彼の人生は、彼が自分で決めて自分で正解にしていくしかないんだよね。
親ってなにか手を出したくなったり、自分の思う正解に導きたくなってしまう。
でも彼は、自分で選んで自分で行動した。
今回は運良く合格できたんだけど、彼ならきっとどっちに転んでいたとしても大丈夫だろうなって、今は思う。
人生に決まり切った正解なんてなくて、どんなできごとも自分が正解にしていくんだって思う。
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