「AKB48選抜総選挙は必要か?」という問いに対する個人的な答え~48グループでの生き方

今年もAKB48選抜総選挙の時期がやってきた。

総選挙への立候補は「必須」ではないし、ファンも別に投票を義務付けられている訳ではない。だが大半のメンバーは立候補するし、何だかんだファンも投じる票数や気持ちの入れ込み度に違いはあれど、このイベントに対峙してはいると思う。

私はSKE48を軸にしながらも48グループ全体を見守る感じで応援する、ゆるい「DD」と呼ばれる人間である。都合よく言い換えれば「博愛型」のファンだ。とはいえ気持ちを強めに入れ込むメンバーは幾名かはいるが。

とはいえ私は「何が何でも総選挙で勝て」「参加はメンバーの義務である」という考えにはなれないし、なる必要もないと思っている。

その理由を強引にまとめればこうだ、

「総選挙をきっかけに成り上がった者もいれば、関係なく成り上がった者もいる」

これを私が応援の軸にしているSKE48のメンバーで説明しよう。

まず「総選挙ドリーム」を体現した側だが、これは今ではセント・フォース所属のアナウンサーとして活動している柴田阿弥だろう。まあファンからすると総選挙で結果を出しても冷遇されていたという思いもあるだろうが、様々な仕事を得る潮目を変えたのは総選挙だったと私は思っている。でなければSKE卒業から間を置かずスムーズにセント・フォース所属にはならない筈だ。

対して総選挙とは無関係に成り上がったのは平松可奈子だろう。そう言い切れる理由は単純で、「一度もランクインせずに卒業した」からだ。とはいえSKE内での人気はあったのだが。

そんな彼女は卒業後、縁あって「ハニーシナモン」というファッションブランドのプロデューサーとなり(現在は退任)、同ブランドは今あの渋谷109と大阪に出店している。109の方は売上といった成果も重要視される選考で勝ち上がっての出店であり、よく言われる「芸能人のネームバリュー」頼みの出店ではなかったのは間違いない。まぁそもそもネームバリューがあれば何とかなる世界ではないことは、かつて選抜上位常連だった元AKB篠田麻里子が展開していたブランドが消滅してしまった事実が証明している。

このように、「総選挙を活用すべき人」は全員ではないことは既に解っている。

自分がやりたいこと、向いていることがあって、それを実現する為には総選挙の結果が必要になる

総選挙を活用すべき人というのは、そういう人だ。

更に話を「48グループでの生き方」に進めよう。

前述した平松可奈子に関して分析すると、グループであるが故、大所帯であるが故に抱える48グループの根本的な問題が見えてくる。それは

グループとして求める「許容範囲」に自分の適性が収まっているか

ということである。

平松可奈子が向いていた、そしてやりたかったファッションは髪も染めてメイクもばっちりなのが当たり前な領域のものである。だが当時のSKEはルールになっていたかは不明だが「黒髪絶対主義」に近い許容範囲だった。故に彼女はその許容範囲を守り、卒業してからやりたかったことを開放した。そして認められた。

いつもこういう事例が出るたびに思う。平松可奈子の成功が「在籍時」だったなら、そういった界隈からのSKEの見られ方も変わっていたのではないか。SKE自体にも肯定的な影響が及んでいたのではないか。だが結果的に「許容範囲」外のものを出せない状況がその可能性を潰したのだ。とはいえこの許容範囲を喜ぶファンもいると思うので、これを全否定するのも違う話なのだろう。

こういった状況を踏まえ、私が勝手に推奨する「48グループでの生き方」

やりたいことがあって、それを実現するために在籍していた方が得ならば居続けるべきだ。総選挙結果が必要ならば利用するべきだ。

だが、在籍していても得にならないならば、総選挙結果も不要ならば、とっとと卒業して実現に近い道を進むべきだ。

こういうことだ。実に当たり前のように感じるが、48グループという「生態系の中」だけに意識がいっていると意外と忘れるのである。

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