写真の教科書(適正露出)

久しぶりに最新機種カメラの取説が読みたくなった…がしかし同梱されていない!

なんとダウンロードで取説を読むかプリントアウトしてくれということらしい。両面印刷にしても軽く歴史の教科書くらいの厚みになりそうだ。

適正露出を調べたかった…
ところが…適正露出の記述がない!!

あったのは「標準露出」。

日本工業規格(JIS)というところが適正露出の概念を決めている。あえて適正露出と書いておく。

「JIS規格反射率18%のグレー」をできるだけ忠実に再現するシャッタースピード、絞り、ISO感度の組合せを示す設定値のこと。

やや明るいアスファルトくらいな感じ。そのグレーカードは買いたかったら売っている。

ところが…
実際に露出計でそのグレーカードを測光し「JIS規格反射率18%のグレー」をできるだけ忠実に再現するシャッタースピード、絞り、ISO感度の組合せを示す設定値にすると写真がアンダーに感じることが多い。

前段の知識だけで撮影すると露出アンダーの写真を量産することがある。

でもこれは工業規格的には正しい数値。

「こんなのメーカーの適正露出の概念が間違っているんだ!」

私は何度もなく伝えた。

正確に言えばメーカーの「JIS規格反射率18%のグレー」を再現するという意味合いで認識は間違っていない。

でもその数値は「撮影者にしっくりくる露出値」とはズレているのだ。

そのためか、前述した取扱説明書には適正露出という文言はなく、「標準露出」という言葉に置換えられていた。

ずるい。

標準露出を基準に根拠を持って自分の「適正露出」を決めろ!!と私は言いたい。

でもカメラを買った人がその意味をどのくらい理解できるのだろうか…。

「お客様の適正露出の概念が古いんじゃないんですか?」とメーカーの人に反論された。

いいえ、古いのはあなたが他の方です…とは言わなかった。

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