ウルスラの家
※この記事は、2012年11月1日に著者の旧ブログに書いた文章を加筆修正したものです。
ウルスラの家に行きたかった。
誰かとゆっくり「話」がしたかった。
「よく来たね」って言ってくれて、
夜が更けるまで2人でしゃべる。
ただ話したいことを話したいままに口に出す。
気を遣わなくてよくって、でも、全然遣わないわけでもなくて、思い遣りの気遣いはちゃんとある。
100%じゃなくて、0%でもなくて、その間の、バランスが心地いいと思えるどこか。
さえなかった気分が、晴れてくのを感じる。
また少し、人を信じてみようっていう気持ちが湧いてくる。
ひとしきりしゃべったら、「ベッドとっちゃってごめんね」とか言いながら眠りに就く。
意識が薄れていくその間に、なんて不思議で幸せな気分なんだろうって思い巡らす。
知り合ってからの時間はまだそんなに経ってないに……人の心はこんな風にして近づけるんだ…って思いながら、眠りに落ちる。
誰かそういう人いなかったけ…って、このところ考えてた。
思いついても、遠くて会いに行ける距離じゃなかったり。
聞いてくれるであろう人は近くにいても、自分の心を開くことができるか自信がなかった。
だけど、気付いたらそんな夜を過ごして、朝を迎えてた。
目覚めたあたたかい布団の中で、
「あ、これってウルスラの家…」って思えた。
ありがたいなぁ。
ありがとう。