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久保選手の南ア戦決勝弾について
7月22日の南アフリカ戦の決勝弾を決めた久保選手が注目されていますよね。
昨日、23日のスポーツ新聞やネットニュースでは「美弾」という表現になっています。美談にするのが好きなマスコミらしいですね。
オリンピック初戦のニュースということでマスコミの煽りも入っているな、という印象です。
久保選手のシュートについてネットでの反応を調べているうちに、なるほどなーというものがありました。
前半のおとりシュート説
ネットで拾った情報、それは、前半のシュートはおとりだったという「おとりシュート説」です。
久保選手は試合後のインタビューで
トラップする前からシュートコースを決めていた
もしくは
トラップの瞬間にはシュートコースを決めていた
というニュアンスの話をしていました。
ファーに決めたシュートに伏線があったのか。
前半のシュートはニアサイド
前半15分頃にに右サイドからシュートを打つ場面がありました。
ヘディングの競り合いからのこぼれ球が久保選手に前に来たシーンです。
これ決まるヤツだ!と思いましたが、ボールはサイドネットでした。残念。
とても悔しそうでしたね、狙いすぎたってヤツですね。
シュート直前の独特の間(ま)
このシュートも決勝弾も共通しているのは、トラップした瞬間にボールを足もとにいったん止めているんですよね。
この「間(ま)」が久保選手独特の間(ま)と私は感じています。
もちろんこれは久保選手がどうしようか戸惑っている間ではなく、相手に「どうする気だ」という惑いをさそう間のように思います。
GKはボールが移動していればボールとゴールを結ぶ線を意識して動くので、ボールが止まっていれば、動けない状況です。
ファーかニアか。GKとの駆け引きがあったのか
前半のシュートはニアポスト狙いだったので、南アフリカのGKは次のシュートもニア狙いだろうという思いがあったのかどうか。
「またニアだな、ニアに寄っておこう」
少なくともニアポスト側は破らせないぞ、という重心のかけ方になるでしょうね。
しかし、後半、久保選手はファーポストを狙いました。
ネットでの反応は?
私はキーパーの位置を見てファーに打ったんだろうなくらいしか思っていませんでした。
しかし、ネットで
「このシュートの前に打ったニアへのシュートは(おとり)だった、ファーに決めるための伏線だった」
という書き込みを見つけました。
久保選手本人は前半のニアシュートも決める気が満々だったはずで、おとりのつもりはなかったはずです。
しかし、ニアに惜しいシュートを打っておいたので、GKは次もニアだろうと判断するかも知れない。
そんな思いがあったかどうか、久保選手に聞かないとわかりません。
しかし、おとりのつもりで打ってなくても、おとりだったことにすることは出来ます。
さて次のネットで拾った情報です。
トラップ位置に意味があった
ネットでは「トラップで決まったな」というコメントを多数みかけました。
久保選手のシュートが成功した理由とともに考えてみます。
・田中選手のクロスがとてもいい感じ
・堂安選手の動きに相手がつられた
・久保選手のトラップがピタドメ
・けっこうインに運べた
田中選手がボールを持った時に堂安選手がボールを要求したので南アフリカのディフェンス陣がボール側に寄りました。
田中→堂安ラインでのシュートを警戒したわけですね。
田中選手は久保選手と目があってクロスを選択。
しかし南アフリカは田中のサイドチェンジのパスを出されてからのポジショニングが遅れたのは事実。
まあ逆サイドに向かってボールが空中を飛んでいる間に寄せればいいので、遅すぎではないかも。
久保選手がトラップ。ワンタッチのクッションコントロールです。
よく、このトラップですべてが決まったと言われます。
それって上手く止めたから?
フリーであのボールを一発で止められなかったら代表に呼ばれないと思うのは私だけでしょうか。
競り合いながらのトラップでなくドフリーでのトラップです。止めて当たり前ですが、その止め方にあらためて注目してみます。
ボールが地面に落ちる瞬間に中に切れ込むことも、縦に抜けることもできる場面ですが、あえて久保選手はディフェンダーと正対する止め方をしました。
久保選手はボールコントロールとボールをタッチしてからのスピードに自信があるので、地面にピタッと止めてから相手を見て判断するように思います。
久保選手はクロスが飛んでくる時にすでにシュートを狙っていました。
しかも、決定率を上げるためにはなるべくゴール正面からのシュートがよいこともわかっています。
ボールをピタドメしたことで、南アフリカにクロスなのかシュートなのか判断を迷わせる時間を作りました。
いったんゴールライン側に体を向けながらのゴール前へ切り込む久保選手はキーパーの位置を見る余裕もあったように思います。
インもファーも狙える、しかしファーを狙った。
これは前半のインへのシュートを警戒した南アフリカのGKがニア寄りに立っていたからか、たまたまそうだったのかわかりません。
ボールを蹴る瞬間までニアとファーを使い分けることができる久保選手ですが、ファーはニアよりも距離が遠いのでボールスピードが必要です。
GKの手を弾くくらいのスピードが必要なので、中に切り込む時にはすでにファー狙いのステップになっていたのでしょう。
試合後のインタビューでのコメントの真相
久保選手は試合後のインタビューで
「最初からコースを決めていた」
と言っていました。
いつもの淡々とした受け答えですが、ひょっとしたら久保選手は自分の発言をコントロールしているかも知れないな、と思いました。
つまり、マスコミを通して対戦相手との駆け引きをしているのかも知れないという事です。
情報戦は始まっている?
オリンピック初戦でゴールを決めて「決めるのはオレしかいない」と言えば、メキシコやフランスも警戒しますよね。
久保選手に警戒することで他の選手がプレーしやすくなるものです。
少年サッカーの参考になるか
まとめとして、日本代表の初戦初勝利と久保選手の決勝ゴールについて、少年サッカーの参考になるかどうか考えてみます。
田中選手からのサイドチェンジのようなクロスは小学生にはなかなか難しいですが、6年生ともなれば30m程度のクロスは蹴れるようになるものです。
逆サイドのスペースを使うことはとても効果的な攻撃方法です。
ゴロのパスはトラップが容易ですがスピードが落ちます。
浮き球のクロスは相手に奪われる危険性は少ないですが、一発でしとめるトラップ能力が必要です。
久保選手はクッションコントロールを使いましたが、インステップでもインサイドでもよいので、長いクロスボールを一発でコントロールするスキルは身につけておきたいですね。
カットインからのシュートは小学生でもよく見られるプレーです。
しかし、バーを超えたり、GK正面に蹴ってしまう場面も多くみられます。
久保選手のように、ゴロでもない、山なりでもないライナー性のキックができるように練習することをおすすめします。
レッツトライ!