表と裏

                   『表と裏』


カズヤ:大学時代、『映画研究部』だった、自主制作映画監督。


ユウヘイ:大学時代、『映画研究部』だった、自主制作映画監督。


カツマサ:大学時代、『演劇部』だった、小説家。


トモ:大学時代、『映画研究部』だった、半グレの男で、AV企業の、社長。


ショウ:大学時代、『映画研究部』だった、半グレの男。


タカシ:大学時代、『映画研究部』だった、半グレの男。


アキヒロ:カズヤの、高校時代の、同級生。


セイジ:大学時代、『演劇部』だった、舞台俳優。


サトシ:音大出の、バンドのドラマー。体は、女性だが、心は、男性。


ソフィア:大学時代、『演劇部』だった、舞台女優。インド人とハーフ。


フウカ:大学時代、『映画研究部』だった、女優。


マイ:大学時代、『演劇部』だった、舞台女優。


サナエ:大学時代、『映画研究部』だった、AV女優。


トモミ:大学時代、『映画研究部』だった、AV女優。


ミユキ:大学時代、『演劇部』だった、AV女優。


メグミ:カズヤとアキヒロの、高校時代の、同級生。アキヒロの彼女。


チヒロ:大学時代、『演劇部』だった、舞台女優。


【シーン1】~過去のシーン~

 ここは、とある高校の、昼休みの、とある教室。ここで、カズヤ、アキヒロ、メグミは、それぞれ、手作り弁当を、食べながら、会話していた・・・・。


アキヒロ「・・・・俺さ♪・・・やっぱ、正義のヒーローとか、子供達のヒーローとかには、感謝しとうっちゃん♪・・・・」


カズヤ「?何で??」


 この後、アキヒロは、満面の笑みを、浮かべる・・・・。


アキヒロ「・・・・やっぱ・・・原点やけん・・・俺が、剣道を始める、キッカケにもなったし・・・・」


 これを聞いて、カズヤは、軽く、一息つく・・・・。


カズヤ「・・・・まあ・・・お前らしいっちゃ、お前らしいけど・・・・」


メグミ「分かる♪」


カズヤ「・・・・まあ!♪人それぞれ♪考え方の違いは♪あるさ!♪・・・・」


メグミ「だね♪」


アキヒロ「・・・・う~ん・・・よく分からんけど・・・まいっか!♪・・・・」


 この後、カズヤ、アキヒロ、メグミの3人は、無邪気に、笑い合った・・・・。


【シーン2】~現在のシーン~

 ここは、とある海の浜辺。ここで、カズヤ、ユウヘイ、フウカの3人は、自主制作映画の、撮影をしていた。カズヤが、カメラと三脚で、撮影していて、ユウヘイとフウカは、俳優として、出演している・・・・。


カズヤ「はい!!カットぉ~♪クランクアップ!♪」


ユウヘイ「・・・・お疲れ様でした・・・・」


 こう言いながら、ユウヘイは、丁寧に、頭を下げた・・・・。


フウカ「お疲れ様!♪」


 こう言いながら、カズヤは、カメラと三脚を、片付けている・・・・。


カズヤ「とりあえず!!ラーメン食い行こ!♪」


フウカ「賛成ぃ~!!♪」


ユウヘイ「そうしましょ♪」


 こうして、カズヤ、ユウヘイ、フウカは、無邪気に、笑い合っていた・・・・。


【シーン3】

 ここは、とある都会の街中。大勢の人が、行き交う、この大通りを、アキヒロとメグミは、手を繋ぎながら、デートしていた・・・・。


アキヒロ「あそこ!!評判の!うまいラーメン屋!♪」


メグミ「あらっ♪随分、古そうな店ね♪」


アキヒロ「そりゃあ♪創業35年だもん♪」


メグミ「なるほど♪」


 この後、アキヒロとメグミは、このラーメン屋に前で、立ち止まる・・・・。


アキヒロ「じゃあ♪入るよ♪」


メグミ「うん♪♪」


 この後、アキヒロとメグミは、このラーメン屋の中に、入った・・・・。


【シーン4】~過去のシーン~

 ここは、とある廃工場。ここでは、当時、不良だったトモが、同じく不良だった、ショウとタカシを、ボコボコにしていた・・・・。


トモ「オラッ!どうした!?そんなもんか!!」


ショウ「・・・・ちくしょう・・・ちくしょう!・・・・」


タカシ「・・・・こいつ・・・強過ぎ!・・・・」


 この後、ショウとタカシは、トモに、殴り倒された・・・・。


ショウ「・・・・ちくしょう・・・・」


タカシ「・・・・悔しい・・・・」


 こんなショウとタカシを見て、トモは、得意気な笑みで、見下ろしていた・・・・。


【シーン5】~現在のシーン~

 ここは、とあるAV事務所。ここの社長室で、社長のトモは、椅子に座って、踏ん反り返っていて、ショウとタカシは、AV女優をしてる、トモミと、3Pセックスを、楽しんでいた・・・・。この後、トモは、一息つく・・・・。


トモ「おうっ!ショウ!タカシ!」


ショウ「!何ッスか!?トモさん!」


タカシ「何ッスか!!?」


トモ「カズヤ覚えとろ!?」


ショウ「ああっ!あいつね!」


タカシ「なんか、会いたいね♪?」


ショウ「会いたい会いたい!♪」


トモ「やろう??」


ショウとタカシ「はい!!♪」


トモ「あいつ入れてぇ~な♪」


ショウ「入れたい入れたい!!」


タカシ「ホントホント!♪」


 この後、トモは、考え込む・・・・。


トモ「どうにか!できねえかな!?」


ショウ「そうッスね♪?」


タカシ「ホントホント!♪」


 この後、トモは、昔を、懐かしんでいた・・・・。


【シーン6】~過去のシーン~

 ここは、とある大学の、『映画研究部』の部室。ここの、編集室に、カズヤ、トモ、ショウ、サナエが、それぞれ、パソコンで、それぞれの、自主制作映画の、編集をしていた・・・・。


トモ「おうっ!お前ら!」


ショウ「!?何ッスか!!?」


トモ「今回の作品の自信は??」


ショウ「間違いなく!!自信作ッスね!♪」


カズヤ「・・・・まあ、ボチボチ・・・・」


サナエ「・・・・そこそこに・・・・」


トモ「・・・・お~い、カズヤ、サナエ・・・・」


サナエ「・・・・はい・・・・」


カズヤ「・・・・何ッスか・・・・?」


トモ「・・・・そこは、『自信作ッスね!』やろう~・・・・」


サナエ「・・・・そう言われても・・・・」


カズヤ「・・・・正直に、言っただけです・・・・」


 この後、トモは、呆れたように、深く、ため息をつく・・・・。


トモ「・・・・ダメやなぁ~、お前ら・・・・」


カズヤ「・・・・ダメなんッスか・・・・?」


サナエ「・・・・何がです・・・・?」


トモ「・・・・そこは、嘘でも、『自信作ッスね!』やろう~・・・・」


カズヤ「・・・・はあ・・・・」


サナエ「・・・・嘘でも・・・・」


 この後も、トモは、深く、ため息をついた・・・・。


トモ「・・・・やっぱ、ショウやね。いいのは・・・・」


ショウ「ありがとうございます!!」


トモ「・・・・うん・・・・」


サナエ「・・・・そういうトモさんこそ、自信は・・・・?」


トモ「もちろん!!アリアリやね!♪」


サナエ「流石ッスね♪」


トモ「おうっ!!♪」


カズヤ「・・・・まあ、順調では、ありますよ・・・・」


 この後、トモは、再び、深く、ため息をつく・・・・。


トモ「・・・・お前!・・・ダメ!・・・マジダメ!!・・・・」


カズヤ「・・・・はあ・・・・」


 この後も、カズヤ、トモ、ショウ、サナエの4人は、地道に、編集作業を、続けていた・・・・。


【シーン7】

 ここは、とある劇場。ここでは、とある劇団の、公演が、行われていて、出演者の中に、カツマサ、ソフィア、マイの3人もいた。その公演を、カズヤが、客の1人として、客席から見ていた。やがて、終演し、カーテンコールを終え、客から、惜しみない拍手が、送られる。カズヤも、その1人だった・・・・。


【シーン8】~公演後、・・・・~

 ここは、劇場の外。ここで、カズヤは、時間を気にしながら、立っていた。そして、・・・・。


ソフィア「お待たせ!!♪」


 こう言いながら、『関係者以外立ち入り禁止』のドアから、ソフィアが出て来る・・・・。


カズヤ「いやいや♪待ってないよ♪」


ソフィア「そっ♪じゃあ♪行こ♪♪」


カズヤ「うん♪」


 この後、カズヤとソフィアは、この劇場を、跡にした・・・・。


【シーン9】

 ここは、とあるラーメン屋。ここに、カズヤとソフィアが、入って来る・・・・。


店主「らっしゃい!!」


カズヤ「ラーメン2つ!♪」


店主「はい!!ラーメン2つぅ~!♪」


店員「はいよ!!」


 この後、カズヤとソフィアは、カウンター席に座る・・・・。


ソフィア「・・・・今回の公演、どうやった・・・・?」


カズヤ「?えっ!?良かったよ♪普通に♪・・・・」


 この後、ソフィアは、深く、ため息をつく・・・・。


ソフィア「・・・・そっか・・・・」


カズヤ「?えっ??」


 この後、ソフィアは、頬杖をつく・・・・。


ソフィア「・・・・正直、今回は、台本に、不満だった・・・・」


カズヤ「!えっ!?そうなの??」


ソフィア「・・・・うん・・・・」


 この後、カズヤは、怪訝な顔をする・・・・。


カズヤ「・・・・えっ??・・・?何で??・・・・」


 これを聞いて、ソフィアは、深く、ため息をつく・・・・。


ソフィア「・・・・うん・・・何って言うか・・・主役の、セリフとか、行動とかが、自己中過ぎて、共感できなかった・・・・」


カズヤ「・・・・えっ!?・・・ああっ・・・でも、確かに、自分勝手には、感じた・・・・」


ソフィア「でしょ!!?・・・・何で、あそこで、彼女を置いて、街を去ったんだろ?・・・・」


カズヤ「・・・・うん・・・確かに、言い訳がましくて、愛を感じなかった・・・・」


ソフィア「それっ!!ホントそれ!!!」


カズヤ「・・・・まあねぇ~・・・でも、彼女の方の・・・何って言うかぁ~・・・純粋さ?・・・うん・・・何か、そういうのが、いいなぁ~・・・って感じはした・・・・」


ソフィア「・・・・彼女はね・・・・」


カズヤ「・・・・うん・・・でも、主役は、自分勝手・・・そこは、障害があっても、愛を貫いて、街に残って欲しかったってのはある・・・・」


ソフィア「でしょう!!?・・・だから、感動も、共感もなくて・・・・」


カズヤ「・・・・主役はね・・・・」


ソフィア「・・・・うん・・・何か・・・大学時代が、懐かしい・・・・」


カズヤ「・・・・ああっ・・・何か、一癖も二癖も、あったね。学生時代の演劇・・・・」


ソフィア「!でしょう!!?何でだろ??」


カズヤ「・・・・何か・・・学生時代だから、新しいことに、挑戦しやすかったってのは、あるんやない?・・・俺も、自主制は、そうやし・・・・」


ソフィア「・・・・ああね・・・・」


カズヤ「・・・・うん・・・俺も、大学時代は、懐かしいよ。正直・・・・」


ソフィア「・・・・だよね・・・・」


カズヤ「・・・・うん・・・・」


 この後、カズヤとソフィアは、大学時代を、思い出していた・・・・。


【シーン10】~過去のシーン~

 ここは、とある大学の、『映画研究部』の部室。ここの、編集室に、カズヤ、トモ、ショウ、サナエが、それぞれ、パソコンで、それぞれの、自主制作映画の、編集をしていた・・・・。


トモ「おうっ!お前ら!」


ショウ「!?何ッスか!!?」


トモ「今回の作品の自信は??」


ショウ「間違いなく!!自信作ッスね!♪」


カズヤ「・・・・まあ、ボチボチ・・・・」


サナエ「・・・・そこそこに・・・・」


トモ「・・・・お~い、カズヤ、サナエ・・・・」


サナエ「・・・・はい・・・・」


カズヤ「・・・・何ッスか・・・・?」


トモ「・・・・そこは、『自信作ッスね!』やろう~・・・・」


サナエ「・・・・そう言われても・・・・」


カズヤ「・・・・正直に、言っただけです・・・・」


 この後、トモは、呆れたように、深く、ため息をつく・・・・。


トモ「・・・・ダメやなぁ~、お前ら・・・・」


カズヤ「・・・・ダメなんッスか・・・・?」


サナエ「・・・・何がです・・・・?」


トモ「・・・・そこは、嘘でも、『自信作ッスね!』やろう~・・・・」


カズヤ「・・・・はあ・・・・」


サナエ「・・・・嘘でも・・・・」


 この後も、トモは、深く、ため息をついた・・・・。


トモ「・・・・やっぱ、ショウやね。いいのは・・・・」


ショウ「ありがとうございます!!」


トモ「・・・・うん・・・・」


サナエ「・・・・そういうトモさんこそ、自信は・・・・?」


トモ「もちろん!!アリアリやね!♪」


サナエ「流石ッスね♪」


トモ「おうっ!!♪」


カズヤ「・・・・まあ、順調では、ありますよ・・・・」


 この後、トモは、再び、深く、ため息をつく・・・・。


トモ「・・・・お前!・・・ダメ!・・・マジダメ!!・・・・」


カズヤ「・・・・はあ・・・・」


 この後も、カズヤ、トモ、ショウ、サナエの4人は、地道に、編集作業を、続けていた・・・・。


【シーン11】~過去のシーン~

 ここは、『映画研究部』の、自主制作映画の、上映会場。ここでは、自主制作映画が、エンドレスで、上映されていて、それを、ソフィアが、他の、少数の、客と共に、見ていた・・・・。


【シーン12】~過去のシーン~

 ここは、とある大学の、『演劇部』の、稽古場。ここで、カツマサ、ソフィア、マイ、ミユキを、含めた、演劇部員達が、発声練習をしていた・・・・。


【シーン13】~過去のシーン~

 ここは、とある大学の、『演劇部』の、定期公演の会場。この公演には、カツマサ、ソフィア、マイ、ミユキの4人も、出演していて、それを、カズヤは、他の、大勢の、客と共に、観劇していた・・・・。


【シーン14】~現在のシーン~

 ここは、とあるラーメン屋。ここに、カズヤとソフィアは、大学時代を、懐かしんでいた・・・・。


ソフィア「・・・・やっぱ、あの頃は、良かったわ・・・・」


カズヤ「・・・・だね・・・・」


ソフィア「・・・・なんか、ミユキちゃんにも、会いたい・・・・」


カズヤ「・・・・俺は、トモさんに、会いたくないけどね・・・・」


ソフィア「・・・・酷い人って、聞いたもんね・・・・」


カズヤ「・・・・うん・・・酷い・・・もっと、自主性に、熱い人って、思ってたのに・・・・」


ソフィア「・・・・ミユキちゃんも、いるけどね・・・・」


カズヤ「あいつは!最低だ!!害虫だよ!」


ソフィア「・・・・ちょっと、カメラとか、お手軽になり過ぎたかな・・・・」


カズヤ「・・・・だね・・・・」


ソフィア「・・・・うん・・・・」


店主「・・・・へい・・・ラーメン、お待ち・・・・」


 こう言いながら、カズヤとソフィアの前に、2つのラーメンが、置かれる・・・・。


カズヤ「・・・・あっどうも・・・・」


ソフィア「・・・・食べよっか♪・・・・」


カズヤ「・・・・だね♪・・・・」


 この後、カズヤとソフィアは、それぞれの、ラーメンを、食べ始めた・・・・。


【シーン15】~過去のシーン~

 ここは、当時のトモミの自宅。ここで、トモミは、カズヤの、自主制作映画のDVDを、見ていた。すると、トモミのスマホに、着信が入る・・・・。


トモミ「!誰からだろ??」


 こう言いながら、スマホの画面を見ると、相手は、トモだった・・・・。


トモミ「!トモさんか」


 この後、トモミは、電話に出る・・・・。


トモミ「もしもし?」


トモ「おうっ!トモミか!」


トモミ「・・・・うん、まあ・・・・」


トモ「ちょっと、公園まで、来てくれん?」


トモミ「?んっ??良いけど、・・・・」


トモ「おうっ!また後で!」


トモミ「・・・・うん・・・・」


 この後、着信が、切れる・・・・。


トモミ「・・・・何だろ?こんな夜中に・・・・」


 この後、トモミは、DVDを停止し、DVDプレーヤーから、DVDを取り出し、そのまま、ケースに、なおした・・・・。


トモミ「・・・・よしっ!・・・・」


 このまま、トモミは、DVDプレーヤーの、電源を切り、テレビも消した・・・・。


【シーン16】~過去のシーン~

 ここは、とある公園の前。ここに、トモミは、立っていて、トモを、待っている・・・・。


トモミ「・・・・ホント、何なんだろ・・・・??」


 この後、トモミの前に、黒いワゴン車が、止まり、中から、トモが、出て来る・・・・。


トモミ「!あっ!トモさん!」


トモ「よっ!さっ!中に入って!」


トモミ「・・・・うん・・・・」


 この後、トモミは、トモの、促されるままに、黒いワゴン車に入る。すると、・・・・。


トモミ「!?んん~っ!!!」


 中に入ると、トモミは、中にいた、ショウとタカシに、口を塞がれ、押し倒される。そして、トモも、カメラを、回しながら、中に入る・・・・。


トモ「よぉ~し♪いつも通り、やるぜ♪ショウ!タカシ!」


 こう言いながら、トモは、この黒いワゴン車の、ドアを閉める・・・・。


トモミ「んん~っ!!んん~っ!!」


ショウ「大人しくしろって!♪」


タカシ「かわいがってやるよ♪トモミちゃん♪」


トモミ「んん~っ!!!んん~っ!!!」


 こうして、ショウとタカシは、エロそうな笑みで、トモミを、レイプし始め、トモは、こちらも、エロそうな笑みで、カメラを、回していた・・・・。


【シーン17】~現在のシーン~

 ここは、とあるAV事務所。ここの、スタジオで、トモ、ショウ、タカシの3人は、サナエ、トモミ、ミユキと、6Pセックスを、楽しんでいた・・・・。


トモ「マジ!最高!!」


 こうして、6Pセックスが、激しく展開されていった・・・・。


【シーン18】

 ここは、セイジの自宅。ここで、セイジは、研究として、パソコンで、YouTubeの、即興劇の動画を、チヒロと、横に並んで、ソファーに、座って見ていた・・・・。しばらくして、その即興劇の、動画が終わる・・・・。


セイジ「・・・・チヒロちゃん・・・・」


チヒロ「・・・・何っ?セイさん・・・・」


セイジ「・・・・大学時代が、懐かしいね・・・・」


チヒロ「・・・・うん・・・・」


 この後、セイジとチヒロは、しばらく、呆然としていた・・・・。


セイジ「・・・・サトシ君・・・どうしてるかな・・・・?」


チヒロ「・・・・まだ言いよると?・・・未練がましい・・・・」


セイジ「そう言われてもなぁ~・・・・」


チヒロ「・・・・あの人は、どっかのライブハウスで、ドラム叩いてるよ・・・・」


セイジ「・・・・そうだろうねぇ~・・・・」


チヒロ「・・・・うん・・・・」


 この後、しばらく、間があく・・・・。


セイジ「・・・・ああっ・・・サトシ君に、会いたいなぁ~・・・・」


チヒロ「・・・・会えるわけないって・・・・」


セイジ「・・・・分かってるけどさ・・・・」


 この後、セイジは、昔を、思い出していた・・・・。


【シーン19】~過去のシーン~

 ここは、とあるライブハウス。ここでは、バックバンドに合わせて、セイジの、一人芝居が、行われていた。バックバンドの、ドラマーは、サトシである・・・・。


【シーン20】~過去のシーン~

 ここは、とある大学の中の、とある教室。広い教室の中、ここには、セイジとサトシが居た。2人は、向かい合っている・・・・。


サトシ「・・・・へっ・・・・!?」


セイジ「いやっ!君は、体は!!女だけど!心は!!男なわけでしょ!?」


サトシ「・・・・まあ・・・・」


セイジ「だから、体は!!男だけど!心は!!女の!僕とは、うまくいくと思うんだよ!」


 この後、サトシは、しばらく、呆然としている・・・・。


サトシ「・・・・あのさ・・・・」


セイジ「!何だい!?」


サトシ「・・・・いやさ・・・要するに・・・・」


 この後、サトシは、一息つく・・・・。


サトシ「好きなの!!?僕のこと!!」


 これに対して、セイジは、少し怯む・・・・。


セイジ「・・・・すっ好きだよ・・・もちろん・・・・」


 セイジは、どこか、詐欺臭く、サトシは、疑いの、眼差しを向ける・・・・。


サトシ「・・・・ホントぉ~・・・・??」


 サトシは、猜疑心いっぱいだ・・・・。


セイジ「・・・・ほっホントだよ・・・ホント・・・・」


 セイジは、どこか、嘘臭い・・・・。この後、サトシは、しばらく、考え込む・・・・。


サトシ「・・・・まあ・・・信じるとしよう・・・・」


セイジ「!!じゃあっ!!♪」


 この後、サトシは、呆れたように、一息つく・・・・。


サトシ「・・・・いいよ、付き合っても、・・・なんか、嘘臭いけど・・・・」


セイジ「!!嘘じゃない!!嘘じゃ!」


 こう言ってるが、セイジは、やはり、嘘臭い・・・・。


サトシ「・・・・いいよ、信じるよ・・・うん・・・・」


 この後、セイジは、ガッツポーズをする・・・・。


セイジ「よぉ~し!!♪」


 こう言いながら、セイジは、無邪気に、満面の笑みを、浮かべていた・・・・。


【シーン21】~過去のシーン~

 ここは、当時の、サトシの家。ここの布団の上で、セイジとサトシは、互いに、一矢纏わぬ姿で、セックスしていた・・・・。


セイジ「・・・・好きだよ♪・・・サトシ君♪♪・・・・」


サトシ「・・・・はいはい・・・・」


 こうして、セイジとサトシの、セックスは、続いていった・・・・。


【シーン22】~過去のシーン~

 ここは、とある大学の中の、とある教室。広い教室の中、ここには、セイジとサトシが居た。2人は、向かい合っている・・・・。


セイジ「・・・・へっ?・・・別れる??・・・・」


サトシ「・・・・うん・・・・」


 これを聞いて、セイジは、驚きを、隠せずに焦る・・・・。


セイジ「・・・・へっ?・・・へっ??・・・どうして??・・・・」


 このセリフに、サトシは、イライラした様子を、見せる・・・・。


サトシ「あのさぁ~!セイさん!!僕に頼ってばっかで!1人で!!何もしようとしないし!僕に!!何もしてくれないよね!!?」


セイジ「・・・・それはぁ~・・・・」


 この後、しばらく、間があく・・・・。


セイジ「・・・・ごめん・・・悪かった・・・反省してる・・・だから・・・別れるなんて、言わないで・・・・」


サトシ「もう!!限界だよ!!!」


 このサトシの、怒鳴り声に、セイジは、怯み、口籠もる・・・・。


サトシ「・・・・そういうことだから・・・もう、お別れ・・・・」


セイジ「そんな!!」


サトシ「・・・・さよなら・・・・」


 この後、サトシは、冷たい表情で、この場を、去って行った・・・・。


セイジ「・・・・サトシ君・・・・」


 こう言った頃には、サトシは、この教室に、居なかった・・・・。


セイジ「サトシくぅ~~ん!!!!」


 こう言った後、セイジは、この場で、泣き崩れた・・・・。


【シーン23】~現在のシーン~

 ここは、セイジの自宅。ここで、セイジとチヒロは、並んで、ソファーに、座っていた・・・・。


セイジ「・・・・あの頃は、幸せだったな・・・・」


チヒロ「・・・・そりゃ、恋人が、いた頃が、幸せだったに、決まってる・・・・」


セイジ「・・・・うん・・・・」


 この後、しばらく、間があく・・・・。


セイジ「・・・・あの頃に、戻りたい・・・・」


 これを聞いて、チヒロは、深く、ため息をつく・・・・。


チヒロ「・・・・だから、未練がましいって・・・・」


セイジ「・・・・分かってるけど・・・・」


チヒロ「分かってるなら、直したら?」


セイジ「・・・・直しきらん・・・・」


チヒロ「・・・・あっそ・・・・」


セイジ「そう言われても、・・・・」


 この後も、チヒロは、深く、ため息をつく・・・・。


チヒロ「・・・・他に、言いようがない・・・・」


セイジ「・・・・う~ん・・・・」


 この後、しばらくして、セイジは、大きく、一息つく・・・・。


セイジ「・・・・とりあえず!!・・・即興劇を見よ!♪・・・・」


チヒロ「そう来ないと!♪」


セイジ「うん♪♪」


 この後、セイジは、パソコンで、再び、YouTube動画を、再生し始めた・・・・。


【シーン24】

 ここは、ソフィアの自宅。ここで、ソフィアは、YouTubeで、演劇の、公演の動画を、見ていた。すると、ソフィアのスマホに、着信が入る・・・・。


ソフィア「?誰だろ??」


 この後、ソフィアは、スマホの画面で、相手を、確認する。すると、相手は、ミユキだった。これを見て、ソフィアは、警戒心いっぱいの、表情になる・・・・。


ソフィア「・・・・ミユキちゃん・・・・」


 この後、ソフィアは、しばらく、スマホの画面を、ジッ!と見つめる・・・・。そして、ソフィアは、意を決し、電話に出る・・・・。


ソフィア「・・・・もしもし・・・・」


ミユキ「・・・・久しぶり・・・・」


ソフィア「・・・・うん・・・・」


 この後、ミユキは、一息つく・・・・。


ミユキ「・・・・ソフィアちゃん・・・・」


ソフィア「・・・・何っ・・・・?」


ミユキ「・・・・こっち来ない・・・・?」


ソフィア「・・・・遠慮しとく・・・・」


ミユキ「・・・・そっ・・・・?」


ソフィア「・・・・うん・・・・」


 この後、しばらく、間があく・・・・。


ミユキ「・・・・また、かけるね・・・・」


ソフィア「・・・・やめて・・・・」


 この後も、しばらく、間があく・・・・。


ミユキ「・・・・そっ・・・・」


 この後も、また、しばらく、間があく・・・・。


ソフィア「・・・・私には・・・私には!・・・演劇があるから・・・・」


 この後も、また再び、しばらく、間があく・・・・。


ミユキ「・・・・いつまで、そう言えるかしらね・・・・?」


ソフィア「・・・・ミユキちゃん・・・・」


ミユキ「!んっ!?」


ソフィア「・・・・何で、演劇やめて、艶業界に、行ったの・・・・?」


ミユキ「・・・・ああっ・・・飽きただけよ。演劇に・・・・」


ソフィア「・・・・っで、AV女優・・・・?」


ミユキ「・・・・楽しいわけじゃないよ♪ただ、ブラック企業より、マシなだけ♪・・・・」


ソフィア「・・・・ブラックは、キツいよ・・・・」


ミユキ「・・・・でしょ・・・・?」


 この後も、しばらく、間があく・・・・。


ソフィア「・・・・でも・・・でも!・・・演劇は、捨てられない・・・・」


 この後も、再び、しばらく、間があく・・・・。


ミユキ「・・・・飽きたか、飽きてないか・・・それが、私達の違いよ・・・・」


ソフィア「・・・・そうね・・・・」


 この後も、また、しばらく、間があく・・・・。


ミユキ「・・・・飽きるのを、楽しみにしてる・・・・♪」


ソフィア「・・・・飽きないよ・・・私は・・・・」


ミユキ「・・・・飽きてない内は、そう言うものよ・・・・♪」


ソフィア「・・・・そうかもね・・・・」


 この後、ミユキは、一息つく・・・・。


ミユキ「・・・・じゃっ、また・・・・」


ソフィア「・・・・もう、かけてこないで・・・・」


ミユキ「・・・・かけないよ♪・・・しばらくはね♪・・・じゃっ♪・・・・」


 この後、通話が、切れた・・・・。


ソフィア「・・・・『飽きた』・・・天才の、あなたには、そうなのかもしれないけど・・・この世の中・・・天才ばかりじゃないのよ・・・ミユキちゃん・・・・」


 こう言って、しばらく、立ち尽くした後、ソフィアは、手に持っていた、スマホを、そっと、机の上に置き、疲れたように、一息ついた・・・・。


【シーン25】

 ここは、カズヤの自宅。ここで、カズヤは、ノートパソコンで、サブスクを、利用して、映画を見ていた。すると、カズヤのスマホに、着信が入る・・・・。


カズヤ「!?・・・・誰やろ・・・・??」


 スマホの画面を見ると、相手は、非通知だった・・・・。


カズヤ「・・・・非通知・・・・?」


 この後、カズヤは、しばらく、スマホの画面を、凝視する・・・・。そして、カズヤは、一息付き、着信に出る・・・・。


カズヤ「・・・・もしもし・・・・」


トモ「よう!!久しぶり!」


カズヤ「!トモさん!!?」


トモ「元気してたかぁ~??」


 この後、カズヤは、しばらく、言葉が出ない・・・・。


カズヤ「・・・・何の用です・・・・?」


 こう言いながら、カズヤは、イライラしている・・・・。


トモ「お前さぁ~、今何してる?」


カズヤ「・・・・どういう意味です・・・・?」


トモ「いや、仕事とか、趣味とか・・・・」


カズヤ「・・・・いや、普通に、サラリーマンしながら、自主制、撮ってますよ・・・・」


トモ「ああね」


カズヤ「・・・・いや、何の用です・・・・?」


トモ「・・・・いや、手伝って欲しいんよ。撮影・・・・」


カズヤ「・・・・AVですか・・・・?」


トモ「・・・・いやっ・・・とりあえず、撮影・・・・」


 この後も、カズヤは、イライラしていた・・・・。


カズヤ「・・・・手伝いませんよ・・・あなたの、やる事・・・・」


トモ「いや、手伝って」


カズヤ「・・・・お断りです・・・・」


トモ「ええ~?何でぇ~??」


 この後、カズヤは、イライラしながら、深く、ため息をつく・・・・。


カズヤ「・・・・どうせ、AVじゃなくても、ハメ撮りでしょ・・・・?」


トモ「あれっ?分かっちゃった??」


 この後も、カズヤは、イライラしながら、深く、ため息をついた・・・・。


カズヤ「・・・・あなたの事ですからね・・・・」


トモ「・・・・へぇ~・・・・」


 このセリフにも、カズヤは、イラッ!とくる・・・・。


カズヤ「・・・・とにかく、手伝いません・・・・」


トモ「ええ~??・・・・」


 この後、カズヤは、気を、落ち着かせるように、深く、ため息をついた・・・・。


カズヤ「・・・・と言うか、僕は、あなたを、許しません・・・・」


トモ「・・・・許すって・・・・」


カズヤ「・・・・当たり前です!!僕は!許してませんよ!!あなたが!トモミちゃんに!したこと!・・・・」


トモ「・・・・ああ~っ・・・・」


 こう言いながら、トモは、納得する・・・・。


カズヤ「・・・・とにかく!!僕は!手伝いません!!・・・・」


 この後、トモは、嫌味たっぷりに、笑う・・・・。


トモ「そのトモミは、今も、普通に、俺達に、腰を振っとうけどね♪」


 これを聞いて、カズヤは、更に、イラッ!とし、つい、電話を切った・・・・。


カズヤ「・・・・全く・・・・」


 こう言いながら、カズヤは、イライラしながら、深く、ため息をついた・・・・。


【シーン26】

 ここは、とあるAV事務所。ここの社長室で、トモとミユキは、居て、トモは、突然、電話を切られ、呆然としている・・・・。


トモ「・・・・切れた・・・・」


ミユキ「・・・・どうすんの・・・・?」


トモ「・・・・ああ~っ・・・・」


 こう言いながら、トモは、しばらく、考え込む・・・・。


トモ「・・・・とにかく、会社を、クビになって貰おう・・・・?」


ミユキ「・・・・それが、一番よね・・・・?」


トモ「・・・・ああっ・・・・」


 この後、ミユキは、一息つく・・・・。


ミユキ「・・・・全く・・・・」


トモ「せっかく、ハメ撮り、手伝って貰おうと、思ったのに・・・・」


ミユキ「・・・・そっちは、任せて・・・・」


トモ「おうっ!」


 この後、トモとミユキは、互いに、見つめ合いながら、意地悪そうな、笑みを浮かべた・・・・。


【シーン27】

 ここは、とあるラーメン屋。ここの、テーブルの一角に、カツマサ、マイ、ソフィアは、それぞれ、ラーメンを、食べながら、会話していた・・・・。


カツマサ「・・・・そうか・・・ミユキちゃんから、電話が・・・・」


ソフィア「・・・・うん・・・・」


 この後、カツマサは、深く、ため息をつく・・・・。


カツマサ「・・・・ホント・・・才能溢れる子だったんだがな・・・・」


ソフィア「・・・・分かります・・・・」


マイ「・・・・そうね・・・ホント・・・・」


 この後、しばらくして、カツマサは、再び、深く、ため息をつく・・・・。


カツマサ「・・・・彼女・・・噂じゃあ、危ない男と、関係があるって話もある・・・ソフィアちゃんも、マイも、気をつけた方がいい・・・・」


ソフィア「・・・・うん・・・・」


マイ「・・・・そうね・・・・」


 この後も、カツマサ、マイ、ソフィアの3人は、それぞれ、ラーメンを、食し続けていた・・・・。


【シーン28】

 ここは、とあるAV事務所。ここの、とある部屋の、パソコンで、トモ、ショウ、タカシ、サナエ、トモミ、ミユキの6人は、YouTubeの、カズヤの、自主制作映画の、動画を、見ていた・・・・。トモ、ショウ、タカシ、サナエは、ゲラゲラ笑っていて、トモミは、俯き気味、ミユキは、下らなさそうにしていた・・・・。


トモ「これが!!今の!あいつの作品!♪」


ショウ「いやぁ~!!ヤバいねぇ~!♪」


タカシ「マジ!!面白くない!」


サナエ「やっぱ!『映研』の頃は!よかったねぇ~!♪」


ショウ「それな!!それ!」


タカシ「いやぁ~!マジ!!面白くない!」


トモ「くっだらねえ~!!♪」


ミユキ「・・・・結局・・・こうやって、小さく、纏まってくのね・・・・」


トモ「それぇ~!!ホント!それぇ~!」


サナエ「下らんわぁ~♪♪」


ミユキ「・・・・ソフィアちゃん達の、演劇も、似たようなもんよ・・・・」


サナエ「そうなんやぁ~♪♪」


トモ「知らんけど♪」


 こうして、話が、盛り上がっていくと、・・・・。


トモ「・・・・よぉ~し♪あいつを、こっちに引き込む、切り札に、来て貰おうかね♪・・・・」


ショウ「おっ!待ってました!♪アキヒロくぅ~ん♪メグミちゃぁ~ん♪」


 こう言われ、この部屋に、アキヒロとメグミが、入って来る・・・・。2人の表情は、暗い・・・・。


ショウ「そう暗い顔すんなよぉ~♪」


タカシ「楽しく行こうぜぇ~♪♪」


トモ「どうせならね♪」


 この後、トモ、ショウ、タカシ、サナエは、ゲラゲラと、笑い続けていた・・・・。アキヒロの、眼光は、鋭かった・・・・。


トモ「あとは、こいつやね♪」


 こう言いながら、トモは、YouTubeで、セイジの、一人芝居による、即興劇の動画を、再生し始める・・・・。これを見て、ミユキは、再び、深く、ため息をついた・・・・。


ミユキ「・・・・何度見ても、下らない・・・・」


トモ「そうなんよね!♪マジ!下らんと!♪やけん!!使えるとって!♪」


ショウ「それ!!ホント!!!それ!!」


 この後も、トモ、ショウ、タカシ、サナエは、ゲラゲラ笑いが、止まらなかった・・・・。


【シーン29】~とある日、・・・・~

 ここは、とある会社の社内。ここに、勤めているカズヤは、上司である部長の、机の前に居た・・・・。


カズヤ「・・・・クビ・・・・!?」


部長「・・・・そうだ・・・・」


 カズヤは、驚きを隠せず、しばらく、固まっていた・・・・。


カズヤ「?・・・・あの・・・どっどうして・・・・??」


部長「・・・・君の友達に、アキヒロっているだろ・・・・?」


カズヤ「・・・・えっ?・・・はっ・・・はい・・・でも・・・それが何か??・・・・」


 この後、部長は、咳払いをする・・・・。


部長「・・・・あの子も、半グレだよ・・・・」


 これを聞いて、カズヤは、驚きを隠せない・・・・。


カズヤ「・・・・えっ!!?・・・・」


 この後、この部長は、深く、ため息をつく・・・・。


部長「・・・・それに、君の所属してた、映画研究部・・・あそこも、大半、半グレとか、AV事務所の者だ・・・・」


カズヤ「!そっ!それは!!・・・・えっ、えっと・・・そのぉ~・・・・」


 この後も、この部長は、深く、ため息をついた・・・・。


部長「・・・・そういうことだから・・・さっさと、退職届を、出してね。明日で、いいから・・・・」


 これを聞いて、カズヤは、力無く、俯く・・・・。


カズヤ「・・・・はい・・・・」


部長「・・・・今日は、帰っていいよ・・・・」


カズヤ「・・・・はい・・・・」


 この後、カズヤは、グッタリした様子で、この場を、離れた・・・・。


【シーン30】

 ここは、とある都会の道。この道は、とある稽古場に、通じていて、セイジは、ここを通って、この稽古場に、歩いて、向かっていた。だが、それは、稽古場で、即興劇動画を、撮るためである。この日も、そうだった・・・・。


セイジ「・・・・よしっ・・・今日も、やるか♪・・・・」


 しばらく、歩いて、この稽古場が、見えて来るが、この日は、この稽古場前に、トモ、ショウ、タカシが、待ち伏せをしていた・・・・。


セイジ「・・・・誰だろ?・・・別の演劇関係者かな??・・・・」


 こう言った後、セイジは、トモ、ショウ、タカシに、挨拶しようとすると、・・・・。


セイジ「お疲れ様でぇ~す♪♪・・・・」


 この後、トモ、ショウ、タカシは、セイジに、意地悪そうな笑みを、浮かべる・・・・。


セイジ「・・・・なっ何ですか・・・・??」


トモ「おうっ!ちょっと!!顔貸して貰おうか!」


セイジ「・・・・なっ何です?僕、今から、稽古場に、行くんですけど・・・・」


トモ「いいから来い!!」


 こう言いながら、トモ、ショウ、タカシは、セイジを、無理やり、連れて行く・・・・。


セイジ「!?ちょっと!!待って!離して!!僕は!!即興劇の!動画を撮るために!稽古場行かないとおぉ~!・・・・」


 このまま、セイジは、近くに、止めてあった、黒いワゴン車に、無理やり、乗せれた・・・・。


セイジ「何ですかぁ~!!?」


 こう言った後、セイジは、トモに、殴られる・・・・。


セイジ「・・・・何するんですか・・・・?」


 セイジは、泣きべそを、かきながら、こう言った・・・・。


トモ「うるせえ!!お前!演劇やめろ!」


セイジ「何で!!そんなこと!言われなきゃ!いけないんですかぁ~!?」


 この後も、セイジは、トモに、殴られる・・・・。


トモ「おうっ!言うこと聞け!!」


セイジ「・・・・すみません・・・でも、どうして、演劇やめなきゃ、いけないんですか?・・・・」


トモ「うるせえ!!」


 この後も、セイジは、トモに、殴られる・・・・。


セイジ「・・・・すみません・・・やめます・・・・」


 この後、トモ、ショウ、タカシは、意地悪で、満足気な笑みを、浮かべる・・・・。


トモ「・・・・よぉ~し・・・今から、お前の、女性の、演劇仲間に、電話して、俺の指定する所に、呼べ・・・・」


セイジ「・・・・えっ?・・・いっいいですけど・・・・」


トモ「・・・・よぉ~し・・・・♪」


 この後、セイジは、スマホで、電話を、かけ始めた・・・・。


【シーン31】

 ここは、カズヤの自宅。ここで、カズヤは、大学の、『映画研究部』時代に撮った、自分の、自主制作映画を、見ながら、缶ビールを、飲んでいた・・・・。


カズヤ「・・・・あいつのせいで、・・・もうおしまいだ・・・・」


 カズヤは、すっかり、自暴自棄になっていた・・・・。


【シーン32】

 ここは、とある公園の前。ここには、黒いワゴン車が、止まっていて、その近くに、セイジが、立っている・・・・。


チヒロ「・・・・お待たせ、セイさん・・・・」


セイジ「・・・・あっ、チヒロちゃん・・・・」


チヒロ「!どうしたの!?その顔のアザ!」


セイジ「・・・・あっ・・・これはぁ~・・・・」


 この後、この黒いワゴン車から、トモ、ショウ、タカシが、出て来て、チヒロを、無理やり、黒いワゴン車に、連れ込もうとする・・・・。トモは、ビデオカメラを、回している・・・・。


チヒロ「!?ちょっ!何ですか!!?あなた達は!!」


トモ「うるせえ!!」


 この後、トモは、チヒロを、1発、殴る・・・・。これに、チヒロは、恐怖を、覚える・・・・。


トモ「・・・・よぉ~し・・・・♪」


 この後、チヒロは、無理やり、この黒いワゴン車に、連れ込まれ、そのまま、ワゴン車が、閉まると、服を無理やり、脱がされ始める・・・・。


チヒロ「!!ちょっ!やめて!!脱がさないで!!!撮らないで!!!」


トモ「黙れ!!」


 この後も、トモは、チヒロを、1発、殴る・・・・。これで、チヒロは、大人しくなる・・・・。


トモ「・・・・よぉ~し・・・・♪」


 こうして、チヒロの、レイプ動画の、撮影が、行われた・・・・。


セイジ「こんなはずじゃ!なかったんだよぉ~!!チヒロちゃぁ~ん!」


 こう言いながら、セイジは、大泣きしていた・・・・。


【シーン33】~数日後、・・・・~

 ここは、カツマサの自宅。ここに、カツマサ、マイ、ソフィアの3人は、テーブルに座って、真剣に、話していた・・・・。


カツマサ「・・・・ここ数日で、かなりの被害が、出たらしい・・・・」


マイ「・・・・まさか、セイさんがねぇ~・・・・」


ソフィア「・・・・信じられませんね・・・同じ演劇人として・・・・」


 この後、しばらく、重々しい、沈黙が続く・・・・。


カツマサ「・・・・とにかく、みんなに、注意喚起だ・・・彼とは、縁を、切ろう・・・・」


ソフィア「・・・・ですね・・・・」


マイ「・・・・うん・・・・」


ソフィア「・・・・それがいいです・・・・」


 この後、カツマサは、深く、ため息をついた・・・・。


カツマサ「・・・・全く・・・やってくれたよ・・・ホント・・・・」


 この後、カツマサ、マイ、ソフィアは、セイジの連絡先を、着信拒否設定にした後、それぞれ、自分の演劇仲間に、電話をし始めた・・・・。


カツマサ「・・・・もしもし・・・ああっ、お世話になってます・・・実は、セイジさんのことで、注意して欲しいことが、・・・ええっ・・・・・」


 こうして、カツマサ、マイ、ソフィアは、セイジのことを、知らせて回った・・・・。


【シーン34】

 ここは、都会の、とある道。ここを、トモ、ショウ、タカシは、ゲラゲラ笑いながら、横に並んで、歩いていた・・・・。


ショウ「いやぁ~♪マジ♪ウハウハやったねぇ~♪♪あのキチガイのお陰で♪」


トモ「やろう♪♪?」


タカシ「さすが!♪トモさん♪♪」


トモ「これからも!このAV業界で!ドンドン稼ぐぜぇ~♪♪」


タカシ「よっ!♪あんたが!大将!♪」


 この後も、トモ、ショウ、タカシは、ゲラゲラ笑っていた。そんな、トモ、ショウ、タカシの3人に、背後から、カズヤが、バタフライナイフを構えて、走って近付き、そのまま、トモを、そのバタフライナイフで、背中を刺した・・・・。


トモ「・・・・お・ま・え・・・・」


 そのまま、トモは、地面に、倒れる・・・・。


ショウとタカシ「トモさん!!!!」


カズヤ「・・・・お前のせいだ!!・・・お前のせいで!俺の人生!!メチャクチャだ!!!・・・死ね!・・・死んじまえ!!!・・・・」


 こう言いながら、カズヤは、走って逃走する・・・・。


ショウ「やろ!!」


タカシ「おいコラ!!待てぇ~!!!」


 こう叫びながら、ショウとタカシは、逃げるカズヤを、走って、追いかけた・・・・。

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