あの頃から、目指してた楽園
『あの頃から、目指してた楽園』
カズヤ:平凡な小説家。生活できる程度の、収入で、何とか生活している。フウカとは、幼馴染み。
フウカ:天才子役と言われた、現役の舞台女優。舞台女優としてより、天才子役と、言われた事で、覚えられてる。カズヤとは、幼馴染み。
カナエ:現役の舞台女優。V系ロックバンドのファン。ある日、突然、カズヤの前に現れ、舞台の台本を、書いて欲しいと、依頼するが、条件は、納得いくまで、注文つけるだった。
トモミ:出版社で、カズヤを、担当している、マネージャー。下手な、カズヤの小説ファンより、カズヤの作品を、評価している。
【シーン1】~過去のシーン~
ここは、とある海。ここで、当時、小学生だった、カズヤとフウカは、このキレイな海を、眺めていた・・・・。
フウカ「・・・・カズヤ君♪・・・・」
カズヤ「!んっ!?」
フウカ「・・・・カズヤ君の夢って、何♪?・・・・」
カズヤ「!えっ!?僕の??」
フウカ「うん♪」
この後、カズヤは、得意気な笑みを、浮かべる・・・・。
カズヤ「・・・・それは、決まってる♪・・・・」
フウカ「!えっ!?」
この後、カズヤは、無邪気で、得意気な笑みを、浮かべていた・・・・。
カズヤ「・・・・小説家さ・・・・♪」
フウカ「?・・・・小説家・・・・??」
カズヤ「そっ♪小説家!♪それも♪映画化されるような♪ベストセラー小説♪♪」
これを聞いて、フウカは、驚きを、隠せない・・・・。
フウカ「それは!なかなかデカい夢ね!♪」
カズヤ「でしょう~♪」
フウカ「うん!♪」
この後、カズヤは、子供らしい、無邪気な笑みを、浮かべる・・・・。
カズヤ「・・・・それでさ♪フウカちゃんは♪その映画に!出るんだ!♪・・・・」
これを聞いて、フウカは、意表を、突かれたような表情に、なった後、呆れたように笑う・・・・。
フウカ「よぉ~し♪私も♪頑張んなくちゃ!♪」
カズヤ「頑張ろうな!♪お互い♪♪」
フウカ「うん!♪」
この後、カズヤとフウカは、無邪気に、笑い合った・・・・。
【シーン2】~現在のシーン~
ここは、カズヤの自宅。ここで、カズヤは、パソコンで、カズヤの作品を、書いていて、完成を、マネージャーの、トモミが、待っていた・・・・。そのまま、しばらくして、カズヤの、小説が、完成する・・・・。
カズヤ「できた!!」
こう言われ、トモミは、立ち上がり、カズヤの、側まで寄る・・・・。
トモミ「・・・・では、・・・いつも通り、原稿は、このUSBまで、お願いします・・・・」
カズヤ「・・・・はい・・・・」
この後、カズヤは、トモミから、USBを、受け取り、そのUSBを、パソコンに付け、そのUSBの中に、先程の、カズヤの、原稿のファイルを、入れる。そして、そのUSBを、取り外し、そのまま、トモミに渡す・・・・。
カズヤ「・・・・では・・・・」
トモミ「・・・・いつも、お疲れ様です・・・・」
こんなことを、言いながら、カズヤとトモミは、互いに、頭を下げていた・・・・。
トモミ「・・・・では・・・・」
カズヤ「・・・・よろしくお願いします・・・・」
この後、トモミは、玄関まで、歩いて行き、そのまま、その玄関から、外に出た・・・・。
ナレーション(カズヤの声で)「・・・・俺の名前は、カズヤ・・・どこにでもいる、平凡な、小説家だ・・・昔は、ベストセラー小説を、目指していたが、今は、とりあえず、小説家であることに、慣れてしまい、満足してしまっている・・・慣れとは、怖いものだ・・・もう、夢を、追わなくなって、久しい・・・そんな、平穏な日常が、突如、壊れる・・・いや、壊されるという方が、正しい・・・再び、作品で、夢を追おうとは、夢にも、思ってなかった・・・・」
【シーン3】~数週間後、・・・・~
ここは、カズヤの自宅。ここで、カズヤは、スマホで、マネージャーの、トモミと、LINE通話で、会話していた・・・・。
カズヤ「?・・・・しばらく・・・仕事は無い・・・・??」
こう言いながら、カズヤは、怪訝な顔をする・・・・。
トモミ「・・・・というより、リフレッシュして欲しいとの事です・・・・」
これを聞いて、カズヤは、困ったような表情をする・・・・。
カズヤ「・・・・いやっ・・・リフレッシュと言われても、僕は、生活することで、手一杯だから、仕事ないと、困るんですよ・・・・」
この後、しばらく、間があく・・・・。
トモミ「・・・・大丈夫です・・・・」
カズヤ「?何がです!?」
トモミ「・・・・生活費は、当面、私が、出しますんで・・・・」
これを聞いて、カズヤは、驚きが、隠せず、怪訝な表情になる・・・・。
カズヤ「・・・・えっ!?・・・・」
トモミ「・・・・とにかく!!・・・リフレッシュして下さい・・・リフレッシュ・・・・」
こう言いながら、カズヤは、腑に落ちない表情になる・・・・。
カズヤ「・・・・分かりました・・・・」
この後、トモミは、一息つく・・・・。
トモミ「・・・・とにかく!・・・気分転換は、大事ですよ♪・・・・」
カズヤは、やはり、腑に落ちない・・・・。
カズヤ「・・・・はっはあ・・・・」
トモミ「・・・・それでは・・・・」
カズヤ「・・・・はい・・・・」
この後、このLINE通話が、切れる・・・・。この後、カズヤは、スマホを、畳の上に置き、その畳の上で、横になる・・・・。
カズヤ「・・・・リフレッシュったってなぁ~・・・・」
こう言いながら、カズヤは、天井を、見上げながら、考え事を、していた・・・・。しばらく、静寂な時が、流れていく・・・・。
カズヤ「・・・・面白くないのかなぁ~?俺の小説・・・・」
この後、カズヤは、しばらく、深く、考え込んでいた。すると、このカズヤの、自宅のインターホンが鳴る・・・・。
カズヤ「!誰だろ??・・・・はい!・・・・」
こう言いながら、カズヤは、玄関に向かう・・・・。
カズヤ「・・・・どちら様でしょう?・・・・」
カナエ「・・・・すみませぇ~ん!!こちらは!カズヤさんの!!お宅でしょうか!?」
カズヤ「・・・・はい・・・僕が、そうですが・・・・」
カナエ「!あっ!!良かった!♪・・・・私ぃ~!ある劇団の!代表の!カナエっていうんですけどぉ~!・・・・」
カズヤ「・・・・はあ~・・・・」
カナエ「・・・・あの・・・実はぁ~!演劇の!舞台の!!台本が!納得いく物が!無くてぇ~・・・・」
カズヤ「・・・・はあ~・・・・」
この後、カナエは、一息つく・・・・。
カナエ「・・・・カズヤさんってぇ~!・・・小説家ですよねぇ~!?・・・・」
カズヤ「・・・・はい、まあ・・・ベストセラーは、無いですけど・・・・」
この後も、カナエは、一息つく・・・・。
カナエ「・・・・あのっ!・・・ウチの劇団のために!・・・台本書いて!・・・くれませんか!?・・・・」
これを聞いて、カズヤは、突拍子も無さ過ぎて、目を丸くする・・・・。
カズヤ「はあぁ~!!!??」
【シーン4】
ここは、カズヤの自宅。ここで、カズヤとカナエは、畳の上で、胡座をかいて、向かい合って、座っていた・・・・。
カズヤ「・・・・なるほど・・・台本を、書いてた人が、劇団、辞めちゃって、書く人が居ないから、代わりの人を、探してると・・・・」
カナエ「そうなんです。・・・・まあ、確かに、他の、劇団の人の書いた、戯曲を、使用するも、考えたんですけど、・・・どうしても、専属の人が、欲しくて・・・・」
カズヤ「・・・・はあっ・・・・」
この後、しばらく、間があく・・・・。
カナエ「・・・・ダメ・・・ですか・・・・?」
カズヤ「・・・・あっ・・・いやっ・・・えっとぉ~・・・・」
この後、カズヤは、しばらく、考え込む・・・・。
カズヤ「・・・・それってぇ~・・・僕が、劇団に、入るって事ですか・・・・?」
カナエ「!!違います!専属で!!台本を!提供してくれる人に!なって欲しいんです!」
これを聞いて、カズヤは、神妙な面持ちになる・・・・。
カズヤ「・・・・なるほど・・・・」
この後、カナエも、神妙な面持ちで、カズヤを見つめる・・・・。
カナエ「・・・・お願いします・・・・」
こう言いながら、カナエは、頭を下げる・・・・。これを見て、カズヤは、困ったような顔をする・・・・。
カズヤ「・・・・それってぇ~・・・これから先も、ずっとって事ですよね・・・・?」
カナエ「・・・・はい・・・・」
カズヤ「・・・・う~ん・・・・」
この後、カズヤは、困ったような顔で、しばらく、考え込む・・・・。
カズヤ「・・・・いやっ・・・今回だけなら、できる可能性も、ありますけど・・・正直・・・ずっとっていうのはぁ~・・・・」
カナエ「・・・・ダメ・・・ですか・・・・?」
カズヤ「・・・・いやっ・・・ダメって訳では、ないですが・・・・」
この後も、カズヤは、困ったような顔をする・・・・。
カズヤ「・・・・今回だけじゃ・・・ダメですか・・・・?」
カナエ「!どうしてです!?」
カズヤ「・・・・あっ・・・いや、・・・実は、今だけなら、仕事が無い状態・・・なんですよね・・・・」
カナエ「!そうなんですか!?」
カズヤ「・・・・はい・・・だから・・・今回だけなら・・・何とか・・・・」
この後、カナエは、困ったような顔をする・・・・。
カナエ「・・・・ちょっと・・・電話かけても、いいですか・・・・?」
カズヤ「・・・・どっどうぞ・・・・」
カナエ「・・・・失礼します・・・・」
こう言いながら、カナエは、立ち上がり、外に出た・・・・。このまま、しばらく、カズヤは、呆然としている・・・・。
カズヤ「・・・・台本かぁ~・・・まあ、・・・今回だけならなぁ~・・・・」
この後、カズヤは、しばらく、考え込む・・・・。すると、カナエが、外から、帰って来る・・・・。
カズヤ「・・・・あっ・・・お帰りなさい・・・・」
カナエ「・・・・はい・・・・」
この後、カナエは、さっきと同じように、カズヤに、向かい合うように、畳の上に座る・・・・。
カナエ「・・・・それで・・・話ですが・・・・」
こう言われ、カズヤは、唾を飲む・・・・。
カズヤ「・・・・はい・・・・」
この後、カナエは、一息つく・・・・。
カナエ「・・・・とりあえず・・・今回は・・・お願いしたい・・・です・・・・」
カズヤ「・・・・あっ・・・そうですか・・・それで・・・それ以降は?・・・・」
カナエ「・・・・はい、・・・今回は、お試しってことで、お願いする形にして、それ以降は、カズヤ先生次第と・・・・」
これを聞いて、カズヤは、ホッとしたように、一息つく・・・・。
カズヤ「・・・・そうですか・・・分かりました・・・・」
カナエ「・・・・それでですね・・・条件が、ありまして・・・・」
カズヤ「!あっ!はい」
カナエ「・・・・納得いくまで・・・注文を、付けたいん・・・ですよね・・・・」
これを聞いて、カズヤは、寝耳に水と言った、表情になる・・・・。
カズヤ「・・・・納得・・・ですか・・・・」
カナエ「・・・・はい・・・・」
これを聞いて、カズヤは、しばらく、考え込む・・・・。
カズヤ「・・・・それって・・・僕の台本じゃ、不安だと?・・・・」
カナエ「違います」
これを聞いて、カズヤは、呆然とする・・・・。
カズヤ「・・・・違う・・・・」
カナエ「・・・・はい・・・・」
カズヤ「・・・・じゃあ・・・・」
この後、しばらくして、カナエは、ため息をつく・・・・。
カナエ「・・・・力量ではなく・・・知って貰いたいんです・・・ウチの劇団が、求めている物を・・・・」
これを聞いて、カズヤは、納得する・・・・。
カズヤ「・・・・分かりました・・・引き受けましょ・・・僕の力量で、どこまでできるか、分かりませんが・・・・」
カナエ「!!ありがとうございます!!!!」
こう言いながら、カナエは、勢いよく、深々と頭を下げた・・・・。
カズヤ「・・・・では、・・・早速・・・・」
カナエ「!あっ!!待って下さい!執筆作業は!明日からでいいです!」
この後、カズヤは、意外そうな顔をする・・・・。
カズヤ「・・・・えっ!?・・・・」
カナエ「・・・・あっ・・・いえっ・・・今日は、アイディアを、練って下さい。・・・明日から、また、顔を出しますんで・・・・」
こう言いながら、カナエは、立ち上がる・・・・。
カズヤ「・・・・あっ・・・まあ・・・その方が、ありがたいですが・・・・」
こう言いながら、カズヤも、立ち上がる・・・・。
カナエ「・・・・ではっ!!明日から!よろしくお願いします!・・・・」
こう言いながら、カナエは、深々と、頭を下げた・・・・。
カズヤ「!いえっ!!こちらこそ!!よろしくお願いします!」
こう言いながら、カズヤの方も、深々と、頭を下げた・・・・。
カナエ「・・・・それでは・・・・」
カズヤ「・・・・はい・・・・」
この後、カナエは、そのまま、玄関に向かい、外に出た・・・・。この後、カズヤは、少し、呆然と、立ち尽くした後、一息付き、そのまま、元の和室の方に戻り、ゴロンと、横になった・・・・。
カズヤ「・・・・とりあえず、アイディア練らないとな・・・・」
こう言いながら、カズヤは、肩の力を抜き、アイディアを、練っていた・・・・。
【シーン5】~次の日、・・・・~
ここは、カズヤの自宅。ここで、カズヤは、カナエに、昨日、思いついた、作品の、プロットを、説明していた・・・・。
カズヤ「・・・・っとまあ、こんな感じで、最後は、主人公が、ヒロインに、バタフライナイフで、刺されて、終わりです・・・・」
この説明を、聞いて、カナエは、厳しい顔をする・・・・。
カナエ「・・・・あの・・・・」
カズヤ「!はい!?」
カナエ「・・・・えっと・・・・」
この後、カナエは、しばらく、考え込む・・・・。
カナエ「・・・・もっと・・・もっと!・・・こう・・・人間の汚い部分を、描けませんか?・・・・」
これを聞いて、カズヤは、神妙な面持ちになる・・・・。
カズヤ「・・・・汚い部分・・・ですか・・・・」
カナエ「・・・・はい・・・・」
この後、カズヤは、少し、考え込む・・・・。
カズヤ「・・・・何か・・・具体的にあります・・・・??」
カナエ「!えっ!?・・・・そうですねぇ~・・・・」
この後、カナエは、しばらく、考え込む・・・・。
カナエ「・・・・例えばぁ~・・・復習とかぁ~・・・建前と本音とかぁ~・・・・」
カズヤ「?・・・・描いてる・・・つもりですが・・・・??」
カナエ「・・・・まあ・・・確かに・・・ですけどぉ~・・・もっと!・・・もっと!!できると!・・・思うんですよ・・・こう・・・おどろおどろしく・・・・」
これを聞いて、カズヤは、考え込む・・・・。
カズヤ「・・・・もっと・・・ですか・・・・」
カナエ「・・・・はい・・・・」
この後、カズヤは、しばらく、考え込む・・・・。
カズヤ「・・・・分かりました・・・練り直してみます・・・・」
カナエ「・・・・お願いします・・・・」
カズヤ「・・・・はい・・・・」
この後、カズヤは、机に向かい、プロットを、練り直し始めた・・・・。
【シーン6】
このシーンでは、カズヤとカナエが、毎日、2人で、プロットを、練っていくシーンが、次々に、流れていく・・・・。このシーンの間、次のナレーションが、流れる・・・・。
ナレーション(カズヤの声で)「・・・・こうして、僕とカナエさんの、台本作りが、まずは、プロット制作だが、そこで、いきなり、躓く・・・カナエさんからの、OKが、出ないのだ・・・僕は、悩みな悩んだ・・・だが、OKが、出ない・・・いつ、終わるか分からず、何週間も、過ぎて行った・・・・」
【シーン7】~数週間後、・・・・~
ここは、カズヤの自宅。ここで、カズヤは、カナエと共に、プロット作りに、取り組んでいたが、カナエの、OKが出ず、遂に、頭が、パンクして、畳の上で、横になっていた・・・・。
カズヤ「・・・・う~ん・・・どうすればいいか、分からなぁ~い・・・・」
このカズヤの様子に、カナエは、しばらく、困った顔を、していた・・・・。
カナエ「・・・・今日は、・・・リフレッシュします・・・・??」
カズヤ「・・・・う~ん・・・頑張りたいのは、山々だが、頭が働かない・・・疲れた・・・・」
これを聞いて、カナエは、深く、ため息をつく・・・・。
カナエ「・・・・あのぉ~・・・・」
カズヤ「!はい!!」
カナエ「・・・・そもそも、演劇って、見た事あります・・・・??」
カズヤ「!えっ!?・・・・う~ん・・・無いかなぁ~・・・・」
カナエ「・・・・ああ~っ・・・・」
この後、カナエは、しばらく、考え込む・・・・。
カナエ「・・・・あのっ・・・・」
カズヤ「!はい!!」
カナエ「・・・・あの・・・えっと・・・・」
この後、カナエは、一息つく・・・・。
カナエ「・・・・今から・・・演劇、見に行きません・・・・??」
これを聞いて、カズヤは、意外そうな顔をする・・・・。
カズヤ「・・・・!えっ!?・・・ああ~っ・・・言われてみればぁ~・・・今、書いてるの・・・舞台の台本だしぃ~・・・・」
カナエ「でしょ!!?まずは、舞台を、知って貰わないと・・・・」
カズヤ「・・・・ですね・・・・」
カナエ「・・・・はい・・・・」
カズヤ「・・・・よしっ・・・・」
この後、横になっていたカズヤは、ゆっくり、立ち上がる・・・・。
カズヤ「・・・・行きますか!・・・・」
カナエ「はい!♪・・・・」
この後、カナエも、立ち上がり、カズヤとカナエは、2人で、外に出かけた・・・・。
【シーン8】
ここは、とある劇団の、公演が、行われてる劇場。ここに、カズヤとカナエは、客として、見に行っていた。席は、ガラガラである。その演劇を、カズヤとカナエは、心の底から、楽しんだ・・・・。
ナレーション(カズヤの声で)「・・・・そういえば、すっかり、忘れていた事だが、いい作品を、書くには、時には、執筆から、離れて、気分転換・・・リフレッシュが、必要だ・・・すっかり、忘れていた・・・より良い作品を、書くためには、必要なことのはずだったのに、・・・これで、僕は、作品づくりの、感覚を、思い出したような、気がした・・・・」
【シーン9】
ここは、カズヤの自宅。ここに、カズヤとカナエは、外から、帰って来て、再び、畳の部屋に、座った・・・・。
カズヤ「いやぁ~♪♪良い舞台だった♪」
カナエ「そう言って貰えて♪良かった♪♪お気に入りの!♪劇団だったので♪」
カズヤ「いやっ!ホント!!良かったよ!♪ホントに♪」
カナエ「・・・・いやぁ~♪♪・・・やっぱ、演劇って♪いいわぁ~♪・・・・」
カズヤ「確かに!!♪」
この後、カズヤとカナエは、見つめ合い、少しして、互いに、微笑んでいた・・・・。
カナエ「今日は休んで、余韻に浸りましょ♪」
カズヤ「・・・・はい♪・・・・」
こうして、畳の上で、それぞれ、横になった・・・・。
【シーン10】~次の日、・・・・~
ここは、カズヤの自宅。この日も、ここで、カズヤは、カナエと共に、プロット作りに、取り組んでいた・・・・。
カズヤ「・・・・よしっ!これなら!どうだ♪?・・・・」
そして、カズヤは、カナエに、プロットを見せる・・・・。このプロットを、カナエは、じっくり見る、そして、・・・・。
カナエ「・・・・うん!これで♪いきましょ♪♪・・・・」
これを聞いて、カズヤは、満面の笑みになる・・・・。
カズヤ「よっしゃああああぁぁぁぁ~っ!!!♪♪」
こう言いながら、カズヤは、肩の荷が、降りたように、畳の上に、倒れ込んだ・・・・。
カナエ「・・・・とりあえず!♪今日は♪休んで♪台本は、明日から、取り掛かりましょう♪♪」
これを聞いて、カズヤは、苦笑する・・・・。
カズヤ「・・・・はい♪♪・・・・」
こうして、この台本の、プロットは、出来上がった・・・・。
【シーン11】
このシーンでは、カズヤとカナエが、毎日、2人で、台本の、執筆作業に、取り掛かっていた・・・・。
ナレーション(カズヤの声で)「・・・・プロットが、出来上がり、いよいよ、台本の執筆・・・ここで、言われてることは、難しい単語は、なるべく、控えるようにとの、会話分の、注意が、主だった・・・説明では、難しい単語を、用いても、会話文でだけは、控えるようにとのこと・・・この事で、僕は、ハッ!とした・・・今まで、トモミさんに、言われていることの、逆であった・・・僕は、難しく、考え過ぎていたのかもしれない・・・いくら、内容が、良くても、セリフの意味が、伝わらなければ、意味がない・・・僕は、いつの間にか、バカには、分からない、作品を、作っていたのだ・・・勉強が、全てでは、無いはずなのに・・・・」
【シーン12】~とある日、・・・・~
ここは、カズヤの自宅。この日も、ここで、カズヤは、台本を、執筆していた。そして、・・・・。
カズヤ「!できた!!」
こうして、カズヤは、台本を、書き終わり、いつも通り、カナエに、見せた・・・・。カナエは、今回も、最初は、厳しい顔をしていたが、だんだん、笑顔になっていく。そして、・・・。
カナエ「・・・・うん!♪・・・これなら!!♪・・・・」
これを聞いて、カズヤは、嬉しくなる・・・・。
カズヤ「・・・・じゃあ♪?・・・・」
これを聞いて、カナエは、一息つく・・・・。
カナエ「・・・・うん♪♪・・・文句ない♪・・・・」
これを聞いて、カズヤは、無邪気に、満面の笑みを、浮かべていた・・・・。
カズヤ「よっしゃぁ~!!!♪♪」
こうして、カズヤは、ガッツポーズをした・・・・。
カナエ「・・・・じゃあ!・・・この台本・・・ウチの劇団で、上演しますね♪・・・・」
カズヤ「よろしくお願いします!!」
カナエ「・・・・いえっ!・・・今回、ワガママ、聞いて頂いて、ありがとうございました♪・・・・」
カズヤ「!いえいえ!♪こちらこそ!いい勉強になりました♪♪」
カナエ「・・・・あの・・・・」
カズヤ「!はい!?」
カナエ「・・・・招待しますんで、この作品・・・見に来て頂けませんか?・・・・」
カズヤ「!もちろんです!♪」
この後、カナエは、無邪気に、満面の笑みを、浮かべる・・・・。
カナエ「良かったです!♪」
この後、カズヤとカナエは、互いが互いを、しばらく、見つめ合った・・・・。
カナエ「・・・・じゃっ!・・・・」
カズヤ「・・・・はい・・・・」
こうして、カナエは、台本を持って、玄関から、外に出た。少し、名残惜しそうにしながら・・・・。
カズヤ「・・・・よしっ!・・・・」
この後、カズヤは、スマホを、取り出し、LINE通話で、電話をかける。相手は、トモミだ・・・・。
カズヤ「・・・・もしもし、トモミさん・・・・?」
トモミ「・・・・はい、そうです・・・先生・・・どうかされました??・・・・」
カズヤ「・・・・いえっ・・・仕事、まだかな?・・・っと・・・・」
この後、しばらく、間があく・・・・。
トモミ「・・・・先生?・・・・」
カズヤ「!・・・・はい!・・・・」
この後も、しばらく、間があく・・・・。
トモミ「・・・・明日まで・・・待ってくれませんか・・・・?」
カズヤ「・・・・ええっ・・・構いませんが・・・・」
トモミ「・・・・ありがとう・・・ございます・・・では、・・・明日・・・・」
カズヤ「・・・・はい・・・・」
こうして、カズヤとトモミの、通話が切れた・・・・。
カズヤ「・・・・明日か・・・・」
この後、カズヤは、一息つく・・・・。
カズヤ「・・・・こっちの方も、ギリギリだったな・・・・」
この後、カズヤは、畳の部屋に、戻った・・・・。
【シーン13】~次の日、・・・・~
ここは、カズヤの自宅。ここで、カズヤは、畳の上の、スマホを見つめ、トモミからの、連絡を、待っていた・・・・。
カズヤ「・・・・まだかな・・・・?」
この後、しばらく、トモミからの、連絡を、待っていると、カズヤの、スマホが鳴る・・・・。
カズヤ「!来た!♪」
この後、カズヤは、この電話に出る・・・・。
カズヤ「・・・・もしもし・・・・」
トモミ「・・・・もしもし、先生・・・・?」
カズヤ「!はい、そうです・・・・それで、・・・仕事は?・・・・」
この後も、しばらく、間があく・・・・。
カズヤ「・・・・トモミさん?・・・・」
この後も、また、しばらく、間があく・・・・。
トモミ「・・・・先生・・・・」
カズヤ「・・・・はい・・・・」
トモミ「・・・・お別れです・・・・」
これを聞いて、カズヤは、寝耳に水、と言った表情になる・・・・。
カズヤ「・・・・えっ・・・・!?」
この後、電話越しに、トモミの、ため息が、聞こえる・・・・。
トモミ「・・・・先生・・・・」
カズヤ「・・・・はい・・・・」
この後、少し、間があく・・・・。
トモミ「・・・・実は、・・・先生は、・・・買収されたんです・・・・」
これを聞いて、カズヤは、驚きのあまり、目を丸くする・・・・。
カズヤ「・・・・?えっ??・・・・」
この後、しばらく、間があく・・・・。
カズヤ「・・・・どういう・・・事です・・・・」
この後、トモミは、一息つく・・・・。
トモミ「・・・・先生・・・・」
カズヤ「・・・・はい・・・・」
この後、トモミは、深く、ため息をつく・・・・。
トモミ「・・・・先生の所に、『カナエ』って人、来ませんでしたか・・・・?」
これを聞いて、カズヤは、驚きを、隠せない・・・・。
カズヤ「・・・・来ました・・・・」
この後も、しばらく、間があく・・・・。
トモミ「・・・・その人に、納得された台本を、書きましたよね・・・・?」
これを聞いて、カズヤは、更に驚く・・・・。
カズヤ「・・・・はい・・・・」
この後、トモミは、深く、ため息をつく・・・・。
トモミ「・・・・先生は、・・・その劇団に、買収されたんです・・・・」
これを聞いて、カズヤは、更に驚き、混乱する・・・・。
カズヤ「・・・・劇団に?・・・買収??・・・・」
トモミ「・・・・はい・・・・」
この後、しばらく、間があく・・・・。
トモミ「・・・・なので、・・・今後の仕事は、そちらの、劇団の方に、依頼されます・・・給料も、そちらの劇団から・・・・」
カズヤは、驚きのあまり、更に、混乱する・・・・。
カズヤ「・・・・えっ!?えっ!!?・・・・」
この後、トモミは、一息つく・・・・。
トモミ「・・・・なので・・・お別れです・・・・」
この後、カズヤは、気を、落ち着かせるため、深呼吸し、しばらく、頭の中を、整理する・・・・。
カズヤ「・・・・そう・・・ですか・・・・」
トモミ「・・・・はい・・・・」
この後、トモミは、再び、一息つく・・・・。
トモミ「・・・・給料も、・・・ウチより、いいと思いますので・・・・」
これを聞いて、カズヤは、一息つく・・・・。
カズヤ「・・・・分かりました・・・・」
トモミ「・・・・はい・・・・」
この後も、しばらく、間があく・・・・。
トモミ「・・・・あの・・・・」
カズヤ「!はい!!」
この後、トモミは、一息つく・・・・。
トモミ「・・・・仕事上の、付き合いは、無くなりますが、友達としてなら・・・と言うより、・・・私は、・・・友達で、居たいです・・・・」
これを聞いて、カズヤも、一息つく・・・・。
カズヤ「・・・・僕は・・・構いませんが・・・・」
これを聞いて、トモミは、安心する・・・・。
トモミ「・・・・良かったです・・・・」
こう言いながら、トモミは、涙を流している・・・・。
トモミ「・・・・何かあれば、・・・電話下さいね・・・私も、電話します・・・・」
これを聞いて、カズヤは、苦笑する・・・・。
カズヤ「・・・・はい♪・・・・」
トモミ「・・・・では・・・・」
カズヤ「・・・・はい・・・・」
この後、電話が切れる・・・・。カズヤは、しばらく、固まっていたが、やがて、一息つき、カズヤの方も、通話を切り、一息つく・・・・。
カズヤ「・・・・まっ!それも、悪くないか!♪・・・・」
この後、カズヤは、スマホを、畳の上に置いた・・・・。
【シーン14】~一年後、・・・・~
ここは、とある劇団の、公演が、行われてる劇場。この舞台上では、この劇団に所属している、カナエとフウカが、他の劇団員、客演と共に、それぞれに役で、演技していた。客席には、台本を、担当している、カズヤの姿も、・・・・。
【シーン15】~公演終了後、・・・・~
ここは、とある劇団の、打ち上げ会場。カズヤ、フウカ、カナエの3人を含めた、座組みでの、打ち上げが、行われていた・・・・。
【シーン16】~打ち上げ終了後の、カラオケ、・・・・~
ここは、とあるカラオケ店の、一室。ここでは、カズヤ、フウカ、カナエの、3人が、カラオケで、盛り上がっていた・・・・。
フウカ「・・・・それにしても!好きやねぇ~!♪2人共!!V系が!・・・・」
カズヤとカナエ「まあねぇ~!!♪」
この後、カナエが、マイクを持つ・・・・。そして、音楽が、流れ、歌い出す・・・・。
カズヤ「・・・・それにしても、まさか、フウカちゃんが、舞台女優に、なってるなんて・・・・」
フウカ「・・・・うん・・・ホントは、映画女優が、良かったんだけど・・・なんか・・・上手くいかなくてね・・・・」
カズヤ「・・・・そっか・・・・」
フウカ「・・・・うん・・・・」
カズヤ「・・・・俺も、ベストセラー、遂に、出せなかった・・・・」
フウカ「・・・・でも、カズヤ君の、作品に、出続ける事ができる・・・・」
カズヤ「・・・・そのために、あそこまで、工作するんだもんなぁ~♪・・・・」
フウカ「いいじゃん!!♪中途半端だけど、夢が叶って!♪」
カズヤ「映画じゃなくて!舞台だけどね!!」
フウカ「私が♪作品に出たには♪違いないでしょ♪?」
カズヤ「まあねぇ~♪♪」
この後、カズヤとフウカは、互いに互いを、見つめ合う・・・・。
フウカ「・・・・これからも♪よろしくね♪♪・・・・」
カズヤ「・・・・こちらこそ♪・・・・」
この後、カズヤとフウカは、濃厚な、口付けを、交わした・・・・。