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投資先は、オルカンでもなくS&P500でもなく『経験』に

こんにちわ。
今回は「投資先は、オルカンでもなくS&P500でもなく『経験』に」という話です。

先日、沖縄旅行に行ってきました♪
飛行機に乗るのは、6年前に1歳目前の長男を連れて行った台湾旅行以来で、子連れの飛行機旅行はたいぶ緊張しましたが、こどもも大人も全力で楽しんだ数日間でした。

最近、お金は「モノ」ではなく「経験」に使う人が多くなってきたという話をよく聞きます。買いっぱなしの「モノ」に比べて「経験」は積むことで、自信に繋がったり、人に話したり、思い出を共有することで、幸せを感じる期間が長く続くからです。

少し前に話題となった「DIE WITH ZERO ~人生が豊かになりすぎる究極のルール」という本でも「経験」にお金を使うことの重要性が書かれていました。今回はこちらの本を元に、本当に有意義な投資先について考えてみたいと思います。

「DIE WITH ZERO ~人生が豊かになりすぎる究極のルール~」 ビル・パーキンス著 児島修訳


この本は「どのようにお金を使うのか」について書かれています。貯金をテーマにした本が多い中「使い方」に焦点をあてた本は珍しいですよね。

・若いうちから一刻も早く「経験」にお金を使う
・老後のための貯金はほとんど使われずに終わる
・金の価値を最大化できるのは「26歳~35歳」
・「45歳~60歳」に資産を取り崩し始める
・若い時は「健康」に投資。中年期は「時間」にお金を使う
・「タイムバケット」で後悔しない人生をつくる

本著では、若いころの「経験」が何より価値があるものとして、喜びを先送りにせず「今しかできないこと」にお金を使う重要性を繰り返し説いています。そのためには「死後に遺産を渡す」のではなく「死ぬ前から計画的にこどもに遺産を譲っていく」ことが大切です。親の死後は、そのこどもも60歳~70歳になっており、すでに新しい経験を積む体力がなくなっているからです。

また「こどもと一緒に過ごす時間の大切さ」や「健康に投資する大切さ」についても述べられ、お金のみならず、人生における最高の時間の使い方を教えてくれます。

「思い出」がくれる配当


最近、資産運用として投資に関心が集まり、株の配当や複利で資産を効率的に増やす人が増えてきましたね。

「経験」や「思い出」にも、配当や複利の効果があります。買ったら買いっぱなしの「モノ」に比べて、「思い出」や「経験」は積むことで、自信に繋がったり、人に話すことで思い出を共有できたりと、幸せを感じる期間が非常に長いのです。
私も最近は家族が集まると、昔の思い出話に花が咲きます。何年も前の思い出でも、話題に上れば何度でも当時の楽しさを思い出すことができるのは、時間が経つほどその効果を増す「投資」と似ていて、その人の持つ立派な資産の一つとなっています。

「思い出」は遺産として受け継がれるもの


私の両親は共働きで忙しく、他の家庭と比べるとこどもだけで過ごす時間が多かったように思います。
しかし、私がこどもを生んでから遊びに行く先は、私が小さいころにいった大きな公園だったり、自然の残る田舎の祖父母の家だったり、夏の市民プールや冬のスキーだったりと、自分がこどもの時に連れて行ってもらった場所に、自分のこどもを連れて行っています。

今回行った沖縄旅行も、大型連休の時に沖縄やグアムのきれいな海で遊んだ記憶が鮮明に残っていたため、自分のこどもにも見せてあげたいと計画したものでした。こどもが生まれてからハマったキャンプは、夫が幼少期に地元のこども会で毎年行われたイベントの思い出がベースとなっています。

私の両親が本当に忙しく、こどもにかまってくれない親だったら、私も自分のこどもに何をしてあげるべきか分からなかったでしょう。親が私に与えてくれた「思い出」は、私のこどもに引き継がれていきます。こどもとの思い出作りのために、自分の記憶を探っていくうちに、忙しいながらたくさん家族サービスをしていてくれた両親に感謝する結果になりました。

お金の投資先は「経験」に


私は、就職してすぐに一人暮らしを始めました。実家には戻りたくなかったので、いざという時に備え、結婚するまでの独身時代は倹約生活でした。今思えば、もう少し経験を積めばよかったと思うのですが(転職してみたかった!)ある程度の貯金や生活基盤が無いと、リスクをとった行動は起こせないものです。
「貯金せずに経験にお金を使え」というのは、現代のような社会基盤の整った、福祉の充実している国だからこそ生まれた論説だと思います。

ただ「やみくもにお金を貯めること」「リスクを恐れて行動しないこと」は、自分自身にとって損であると、この本は教えてくれました。

  • 今は、経験にも多様性があり、旅行先でも習い事でも仕事でも多くの選択肢の中から選ぶことができます。お金を払えば、ある程度の品質が保証された経験が手に入ります。ある人がみれば「それは贅沢だ」「こどものためになっていない」と思う人もいるでしょう。慎ましく目の前の日常に満足すれば、一生お金には困りません。

  • ただ「楽しかった思い出」というものは、受け継がれていきます。私が親からもらった経験を、自分のこどもにもさせたいと思い、稼いだお金で家族の思い出を作るように、こどもたちも「楽しい生活を送りたい」「大切な誰かと思い出を共有したい」と思い、目の前の仕事に励み、稼いだお金で自分の大切な人のために、自分自身の価値を高めるために使ってくれるのであれば、それ以上のことはありません。

やみくもに貯めこまず、余裕資金を投資にぶっこむだけではなく、ぜひ自分の大切な人と、素敵な思い出を作っていきましょう。

読んでいただきありがとうございました。

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