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【JICA海外協力隊】#7 240829「肌の色から考察するエンターテインメント性と物乞い」

こんにちは。2024-1次隊のなべみです。

今週は月曜日から水曜日までの3日間、カントリーツアー(配属先・家・生活圏の訪問、配属先同僚の家にホームステイするプログラム)に参加しました。

いろんなハプニングがありつつも、職場の同僚やホームステイ先の家族など、出会う人全員がとっても親切で、常に誰かから助けられていた3日間でした。

これまでは任国に来たとはいえJICAの中でしか行動がなかったのが、今回のカントリーツアーで初めて一人でミニバス(公共交通機関)に乗ったり配属先まで一人で歩いたりと、今回のカントリーツアーが独り立ちするための第一歩になった気がします。

カントリーツアーが終わってJICA事務所に戻り、VCさんたちに会ったときの安心感、その後お互いに独り立ちを果たした同期隊員たちとの感動の再会は忘れられません。

Dispatch(オリエンテーションを終えて配属先に配属される日)まであと2週間を切りました。

同期隊員とのドミトリーでの生活が楽しくて、Dispatchするのが寂しく思います。


本日の一枚。ホームステイ先のお父さんと6歳のお子さん。ホームステイ中ずっと一緒に遊んでもらいました。楽しかったあ。


今日は「任国におけるアジア人の見方」について書き記していこうと思います。

今回も最後までお付き合いいただけると嬉しいです。



「現地の人たちにとってアジア人は一挙一投足がエンターテインメントですからね」

この言葉は、オリエンテーション期間中にVCさんからあった言葉です。

個人的にこの言葉がすごく印象に残っています。

私はこれまで「自分の存在そのものがエンターテインメントになる」という発想がありませんでした。


確かに街中を歩いていても周囲の人からかなり視線を感じます。

「ニーハオ!」と声をかけられることもしばしば。


↓↓「ニーハオ!」と言われることについて綴った記事はこちら↓↓


確かに現地の人からすれば、肌の色が違う人は珍しい存在。

そんな珍しい人間が歩いていたり話していたりするだけでそりゃエンターテインメントになるのも無理はないですよね。


肌の色が違う人は「お金持ち」?

私が「アジア人」というアイデンティティを持つ上で感じている事をもう一つ話せればと思います。

どうやら現地の方々には「肌の色が違う人はお金持ち」というイメージがあるようです。


例えば街中を歩いていると現地の人たちが路上で野菜や果物、服、ベルトなどを売ろうと声をかけてきます。

他の現地の人には声をかけていないのに、肌の色が違う私には声をかけてついてくる事がよくあります。

こちらから適当に断ったり無視したりすれば大体は去っていきますが、粘り強い人だと100メートル以上ついてきてその商品の良さを熱弁したり「安くするよ」などと言ったりすることも。


上記の例はまだいいのですが、一番心が痛むのは物乞い

そのあたりを歩いていると子供が "money" "mama (ご飯)" などと声をかけてついてきます。

これも無視したり "No" と言ったりすれば諦めてくれる子もいますが、ずっとついてくる子供もたくさんいます。

たまに口の中で食べ物か何かをもぐもぐしながら "mama" と言ってくる説得力に欠けた子供もいますが、それは目を瞑ることに。


ここで最近考えさせられた物乞い経験を紹介します。

ある日車に乗っていて渋滞で車が止まっているとき、外にいる物乞いの子供が前から歩いてきます。

渋滞にいる車に物乞いをしながら車の周りを転々と歩いています。

そして彼は私が乗っている車にも向かってきました。

その子はまず現地のドライバーさんに声をかけてきました。

そのドライバーさんに断られるとすぐにその場から立ち去りました。

しかし、後ろに肌の色が違う私が乗っていることに気づくと今度は後部座席に回ってきて外から私に物を要求してきます。

しかもドライバーさんの時と違って、私が "No" と首を振っても視界に入れず無視し続けても、しつこくずっと車の窓をコンコン叩いてきます。

ドライバーさんは私に気を遣って "No!" と子供にジェスチャーをしますが、立ち去る様子が全くない。

私としては「本当に気まずい。もうやめてくれ」という気持ちでいっぱいでした。

最終的にドライバーさんが気を遣って車を発進させてくれて、なんとか物乞いの子供を振り切ってくれました。


これはあくまでも私の推測ですが、その子供は肌の色が違う私のことをお金持ちと判断してずっと声をかけ続けているのではないか、と思いました。

「ずっと声をかけ続ければ何かもらえるのかもしれない」とでも思ったのでしょうか。


渋滞中にも関わらず他の方向に車を発進して物乞いを振り切ってくれた優しいドライバーさんの心遣いを感じました。

それと同時に、物乞いの子供から肌の色だけで自分をお金持ちだと判断されたような気がしたことが一番ショックでした。


誰がこの子供に「肌の色が違う人はお金持ち」ということを教えたのだろう。

この子供はどうして物乞いをしているのだろう。

「肌の色が違う」というマイノリティにもいつかは慣れなければならない。それはわかっている。でもそんな日が果たして本当に来るのだろうか。


また別の日、同期隊員同士で一緒にいた時、いつものように小さな子供達から物乞いをされました。

その時、ある同期隊員がいつものように断ったところ、その子供は "Fuck you" と吐き捨てていきました。

その場では「なんでそんな言葉知ってるのよ」とみんなで笑っていましたが、よく考えれば小さな子供が物をもらえなかった時にそんな汚い言葉を言うことに疑問を感じました。

物乞い問題。いろんなことを考える日々です。


あとがき

今日もお読みいただきありがとうございました。

物乞い問題は途上国に行けばよくある問題の一つ。

今回の件に限らず、このような問題をうまく受け入れていく術を、これからの生活で身につけていきたいところです。

男の子の物乞いが多いのも何か理由があるのかな。

ぜひあなたの意見を聞かせてください。



ではまたお会いしましょうさよなら〜👋👋👋

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