全選手の注目ポイントをチェック。2024年 横浜DeNAベイスターズ <投手編>
おはようございます。なべマガジンです。
お久しぶりです。ドラフト会議から約半年がたちました。
現役ドラフトがあり、新人合同自主トレを経て、
春季キャンプ(筆者も行ってました)、練習試合&オープン戦が終了し、
いよいよ開幕を待つばかりとなりました。
今回は、2024年シーズンに向けて、全選手の注目ポイントを
一気に見られる内容にしておりますので、
シーズン前にピッタリと思います。各選手思い入れがありますので、
書き方など多少のバラツキはあると思いますが、ご理解の程、
よろしくお願いいたします。長文になってしまうので、
投手編・捕手編・内野手編・外野手編・首脳陣編&総まとめの
5部編成となっておりますので、全部見てくださいね。
それではいきましょう。今回は、投手編です。
今シーズンを想像しながら、読んでもらえればと思います。
東 克樹
11
2年ぶりの開幕投手に指名されたローテーションのキーマン。
昨年新人王の年以来の復活、いやそれ以上の成長をみせた。安定感抜群のコントロールを武器に加えて、今年は、チームメイトの平良から曲がりの大きいスライダーを習得。今年の投球をみると、スライダーの使い方が明らかに変わっており、バックドアやフロントドアを多用しています。更に投球の幅が広がったのではと感じており、昨年以上の成績は希望しませんが、怪我さえなければ、10勝の計算はしたい、できる選手と思っております。祐大も開幕1軍がほぼ確定しております。「祐大のおかげです」とバッテリー賞も受賞した、コンビは今年も健在か。
伊勢 大夢
13
セットアッパー・抑え候補の一人となるプルペンの一角。
ルーキーから中継ぎとして活躍し、昨年は登板過多による疲れも見えた1年となりました。今年についても、勝ちパターンの一人として計算される選手と思いますが、まだ、2022年(3年目)の時のストレートの走り、強さは戻ってきていないように感じており、球速も140キロ後半が多い状態。時折、指にかかった素晴らしいストレートもあり、状態が悪い訳ではないと思いますので、実践で投げながら本調子へ調整していきたいところです。変化球についても、昨年と変更無く、スライダーやフォーク・チェンジアップが中心。高めに浮く球を痛打されないように気を付けたい。中継ぎについては、開幕1軍濃厚である、徳山&ルーキーの松本がいるので、タフネスぶりをみせ、50試合以上の登板で、先輩としての貫禄を期待したい。
石田 健大
14
再起を図る昨年の開幕投手。
FA宣言濃厚かと思われましたが、最終的に横浜愛を貫いて残留。本当にありがとうございます。入団してから、先発→中継ぎ→先発と、チーム状況に合わせて、各年調整を変更することは、大変なことだと思いますし、過小評価に繋がっていた部分もあるので、FA宣言は必然的だったと思います。結果的に横浜で優勝を目指す一員として、今年はやる気もひと味違うでしょう。しかしながら、開幕ローテーション当確ランプをつかず。あからさまな乱調は無いものの、逆に目立った活躍もすることができず、他の選手よりアピール不足だったことは否めない。生命線のコントロールは健在も、ストレート・変化球の切れはまだ本調子では無い状態で、先発時の課題は、皆さんも感じていると思いますが、援護してもらった後の回をしっかり抑えること。スタートは第2先発として待機?もしくは2軍スタートとなる予定。ローテーション候補の一人では間違いないと思いますが、ローテーションが仮に安定し、登板機会が少ない場合は、個人的には経験のあるリリーフへシーズン中の変更もありと感じておりますので、先発・リリーフ両面で期待したい。現状、ブルペンの左腕は石川だけとなっており、まだ経験値も少ない。制球に課題を残すこともあるので、いざという時に助けになると思っております。
徳山 壮磨
15
3年目で才能を開花、今年ブレイク候補の1人。
昨年まではストレートも140キロ台で、変化球へのバラツキがあり、本人もイップスだったと振り返るほどの制球難に苦しみましたが、オフからオーストラリアWリーグに参加し、コンパクトなテイクバックの新フォームへ変更し、ストッパーを務め、自信をつけた。春季キャンプから三浦監督に「ゾーン内で十分通用するストレートだ」と直球の質を絶賛され、自信になったこともあり、多少の制球は気にせず、力強い直球を投げ込めている。実際に、ハマスタで156キロも記録(出やすい球場ですが)しており、球の質を見ても、昨年とは別人であり、投手陣の中では一番覚醒した選手でしょう。140キロ台のカットボールにスローカーブ、フォークと変化球も十分1軍で通用すると思います。オープン戦最終戦ではクローザーで登板し、見事抑えて開幕1軍をつかみ取りました。(予想)持っている球は素晴らしいので、課題はとにかく制球です。四球を連発するような状態であれば、すぐに変えられてしまうので、打たれても良いので、ゾーンで勝負することができるか継続して見ていきたい。まずは、ビハインドゲームやロングリリーフでの登板になる可能性が高いと思いますが、結果を残せば7.8.9回を任せたい存在になるかもしれませんので、今年のリリーバーで、成長を1番楽しみたい選手ですね。
大貫 晋一
16
先発ローテーション候補として10勝してもらわないと困るエース格。
入団後、6-11-6-10-5勝と2年ごとに10勝をマークしている。東に握りを教わった“シン・スライダー”を新たな武器に、握りを変えたツーシームも習得中で、今年は直球・変化球ともに切れがあり、10勝を挙げた年に近い投球をみせておりますので、ローテーションの柱として活躍が期待される。課題は100球以降のスタミナで、6回100球前後になることが多いので、球数を減らし、7回以上まで投げ抜ける試合を1試合でも増えれば、おのずと勝ちはついてくると思います。
三嶋 一輝
17
かつてのセットアッパー&クローザー。
指定難病から復活し、かつての勢いのある球が戻りつつあり、オープン戦最後まで1軍帯同。150キロ前後のストレートとスライダーを中心に、アピールしましたが、球のバラツキや変化球の抜け球も多く、安定感に欠けたことや、ルーキーの松本や3年目の徳山の台頭もあり、開幕は2軍スタートとなりました。しかしながら、1軍で通用する投球はまだまだできる選手ですので、リリーフ次第では、4月中の1軍昇格の可能性もあり、いざという時にチームを助けてくれる選手と思っております。ベテランの域に達しておりますので、中々出場機会に恵まれない可能性もありますが、自分のペースで調整を続けて欲しい。
小園 健太
18
ホップ成分トップクラスの3年目ドラ1がようやく1軍先発か。
オフに台湾WLで、成長を感じる投球をみせると、先発ローテーション候補として、練習試合・オープン戦と1軍登板。ランナーは溜めてしまう場面も多かったが、要所で締めて、入団後1番アピールできた投球ができた。145キロ前後のストレートながら、球の伸びを感じる軌道で、スライダーと大きいカーブに加えて、フォーク・ツーシームも操る。逆球が多く、制球に課題を残したこと、颯やジャクソンといった新加入選手のアピールもあり、開幕ローテーションを掴むことはできなかったが、2軍で状態を更に上げて欲しい。今年は必ず1軍先発があると思うので、トミー・ジョン手術を行った同期の深沢の分まで、頑張って欲しい。
山﨑 康晃
19
モデルチェンジし、クローザー奪還へ。
22年に3年ぶりのクローザー奪還から一転、昨年は安定感を欠き、最後は2軍でシーズンを終了した。その悔しさから、今年もキャンプから体重をしっかり調整し、体のキレを保っている。かつての150キロ超えのストレートと落差の大きいツーシームの小魔人スタイルでは無くなったが、カットボールやスライダー・2種類のツーシームと変化球を交えながら、打たせて取るスタイルへ大きくモデルチェンジしたようだ。結果として、オープン戦は無失点で切り抜けることができ、森原の不調、ウェンデルケンはセットアッパー起用、そしてやはりクローザーは山崎という方向が固まり、開幕はクローザーで出番を待つことになるだろう。正直言うと、個人的に不安はぬぐえない。球威や制球面は劣っていることは間違いないし、コントロールミスが命とりになる場面もあるだろう。しかしながら、このモデルチェンジの中で、新しい山崎康晃を発揮してもらいことも事実。後、23セーブに迫った通算250セーブの記録がかかる。今年必ず達成し、胴上げ投手になってくれたら最高だ。
坂本 裕哉
20
とにかく結果が欲しい、背水の陣で挑むシーズン。
先発で結果を残せず、昨年からリリーバーへ転向。ストレートは150キロを超えるようになったものの、変化球を含め、制球難の改善には至っておらず、無駄な四球から痛打されるケースが目立ってしまっている。スライダーやチェンジアップも悪い球ではない球ではないだけに、登板の度に「もったいないな」と思うこともしばしば。毎年の様にチャンスを与えられている中で、結果がでない年が続いており、昨年現役ドラフトで櫻井投手が楽天へ移籍したが、今年の結果次第では、他球団への移籍も視野に入れても良いと思います。(環境を変えて再起を図ることは良いことだと思います)今年のブルペン陣をみると、左腕は石川のみで、チャンスはまだある。今年こそ!1軍生き残りをかけたい。
入江 大生
22
コンディション不良から復帰して、またブルペンの一角を。
先発からリリーバーへ転向して、ブレイクしたドラフト1位。昨年夏以降コンディション不良で、今年は復活を誓っていたものの、キャンプ終盤に右肩の違和感で離脱してしまっており、まだ実践登板が無い状態。手術の情報が無いため、保存療法と思われるが、シーズン前半は厳しいと思われます。155キロ前後のストレートとフォークが魅力、そしてなんといっても明るいキャラクターは同期の牧とのコンビは最高。復活してまた一緒にお立ち台に立つ日を楽しみにリハビリを応援したい。シーズン終盤、ブルペン陣の疲労が溜まってきた際に、助けられる存在になりたい。
吉野 光樹
24
本来の能力を発揮する1年へ。今年は1軍先発機会もあるか。
昨年は、社会人ルーキーとして即戦力の期待がかかるも、トヨタ自動車時代のスピードやキレも無く、2軍で滅多打ちに合うなど、コンディション不良で、結果を残せず、登板機会もほとんど無い1年となった。キャンプは2軍だったものの、復調傾向にあり、今季はまず2軍のローテーションとして、実践登板が増えるだろう。結果次第では、1軍登板という路線で、とにかく怪我の再発(腰など)には気を付けてほしい。プロ入り後、登板機会がまだ少ないので、今年1年は2軍でしっかりシーズンを投げ切ることが目標とも言える。
濵口 遥大
26
進化を感じるストレートを武器に、ローテーション奪取へ。
昨オフはプエルトリコWLへ武者修行。今年の投球内容をみると、別人になっていた。特に注目すべきはストレート。昨年までは、145キロ未満で、球の伸びが感じられず、制球もアバウトだったが、今年は違う。145キロ以上の球速が出ており、ボールがたれず、すーっとミットにボールが入っていく。そして低めの制球力も良くなった。元々チェンジアップは球界屈指の使い手。このコンビネーションで球数も少なくなり、元々スタミナは十分の投手ですので、完投もみられるのではと期待してしまう。開幕ローテーションにほぼ当確ランプが点灯。しかしながら、結果次第では2軍行きもある厳しい立場であることには変わりないが、大貫・石田と共に復活して欲しい。
上茶谷 大河
27
困った時は、上茶谷。今年も色んな場面でフル回転。
入団後4年間は、先発として起用され、マダックスを達成するなど結果を残したが、バウアーの加入や、好不調の波が激しかったこともあり、昨年からリリーバーへ完全転向。すると本来の糸を引くような綺麗なストレートが復活。持ち味である制球力を武器に、カットボールとフォークを中心に多彩な変化球を操り、先発がランナーを残して交代する重要な場面や、セットアッパーまでのつなぎ役、ワンポイントなど、様々な場面で起用されて、キャリアハイの結果を残した。今年は先発起用も視野にあったが、新加入選手の台頭と大貫・平良・濱口・石田らの生え抜き投手の先発としてメドがたっていることから、今年もリリーフとなり、昨年同様の場面での起用が見込まれるだろう。困った時は、上茶谷!というシーンが多くならないようにしたいですが、必ずある。無くてはならない存在だ。
三浦 銀二
30
勝負がかかる3年目。リリーフ陣に割って入ることができるか。
ルーキーから2年連続開幕ベンチ入りは期待の証。しかしながら、昨年は1試合で1回4失点と炎上し、そのまま2軍暮らしと厳しい1年となった。オフはフォームの方向性を固めることを意識し、球も強くなったという。一番変わったのは回転数で、1年前から200回転くらいは上がっており、本人も自らの成長を語っている。現在まだアピールはできていない状況のため、まずは2軍でしっかり成績を残すことが先決。高校時代からイン・アウトコースへ投げ分ける制球力を武器に戦ってきた。ただストレートや変化球ともに球種の決め球が定まっていないようにみえる。今年は1球種でも良いので、空振りがとれる球を作りたい。
松本 凌人
34
三上の再来か。変則パワーリリーバーとして自分の役割の確立を。
ルーキーながら、キャンプからアピールを続け、結果を残して開幕1軍を勝ち取った。150キロ超えのストレートは力強く、微妙にシュートする独特な軌道を描き、打者は打ちづらそうに見えた。そして曲がりの大きいスライダーと、落差のあるシンカーを操る。球種は少ないがどのボールも自信をもって投げ込んでいる印象で、ランナーをためても落ち着いている。ルーキーながらストッパーを務めた三上(現オイシックス)とは若干対応は違うものの、ブルペン陣に変則タイプがいることは心強い。タイプ的にはソフトバンクの津森選手をイメージに活躍する曲線を辿って欲しいと思っている。おそらく、右打者中心の対戦となると思うので、左打者への対応が1軍への生き残りの鍵と思われる。まずは、余裕のある点差から初登板機会を経て、どんどん良い試合で投げれる投手に成長して欲しい。
橋本 達弥
35
はまれば面白い超秀才リリーバー。まずは2軍でストッパーを。
長田高校-慶応大の経歴を持ったリリーバー。ルーキーだった昨年は1軍はなかったものの、大学時代のフォームがプロでは通用しないと判断し、1からフォームを作り上げ、2軍で32試合の登板と経験を積んでいる。基本的にはストレートとフォークが中心の投球スタイルで、目指すところはストッパー。例年、2軍のストッパーは中川が務めてきたが、まずはその座を狙いたいところだ。
森下 瑠大
36
将来性抜群の先発候補。今年は2軍で1年間ローテーションを守る。
昨年は高卒ルーキーながら2軍で7試合に先発、防御率2.22と結果を残した逸材。ストレートは高校時代よりスピード上がっており、145キロ前後をマークする。1番の特徴は切れ味抜群のスライダー。制球力も高く、実践型と評価されている投手で、今年は2軍で最多勝を取る気持ちで、1年間ローテーションを守り、昨年の深沢の様な存在になりたい。結果を出せば、後半戦のチーム状況次第では、今季1軍でプロ初先発の可能性も秘める選手。成長を追い続けたい。
森 唯斗
38
ソフトバンクの元守護神が加入。先発候補の一角を期待。
昨オフ衝撃が走った。森選手のソフトバンク戦力外。昨年から本格的に先発となり、2軍では圧倒的な成績だったものの、1軍では結果を残すことができず、年俸が高額だったこともあった。もちろん複数球団からのオファーがあったが、1番最初にオファーを出したところに入団するという漢気を見せてくれた。キャンプから即戦力の期待がかかり、先発候補として実践登板を積み、炎上こそなかったものの、他選手と比べ、アピールできなかったことで、開幕ローテーションからは漏れてしまう形となった。ストレートは140キロ前後と昔のスピードは無いが、制球力はさすがで、カットボールを中心に、多彩な変化球で打者を打ち取るスタイル。ローテーションに穴が空いた際は、小園やケイ、石田らと先発ポストの争いになるため、2軍で結果を残し続けないと厳しい立場であるが、何度も優勝を経験している投手だけに、チームの良い影響を与えてくれると、成績外の部分でも存在感を出して欲しい。
松本 隆之介
40
どこまで、でかくなる?潜在能力抜群の大型サウスポー。
左肩のクリーニング手術が癒え、昨年から支配下登録復帰。復帰登板をみると、新人時代とは別人の身体となっており、めちゃくちゃでかくなっていた。おそらくリハビリ期間中に相当鍛え上げたと思われる。ストレートは140キロ台ながら、力強さを感じさせ、スライダーやチェンジアップなどもまだまだ今後の伸びしろが、十分な存在といえる。オフは台湾WLに参戦し経験を積んだ。先発・リリーフ両方の可能性を秘めている選手だが、まだ高卒4年目と若いため、現在同様に先発投手として起用して欲しい。まだ長い回を投げていないので、今季は5~7回まで投げて、実際のスタミナがどうなのか見ていきたいと思っています。
佐々木 千隼
41
クジで外したドラ1位が現役ドラフトで加入。新球で復活を。
ロッテ時代は先発で結果が残せず、リリーバーへ転向。21年に54試合に登板と飛躍したが続かず、昨オフに加入した。ストレートは140キロ前後ながらスライダーやカーブフォークに加えて、昨年からシュートを習得。投球の幅がぐっと広がり、本人も手応えを感じている。練習試合・オープン戦でも十分に持ち味をアピールできたと思っております。横浜では、リリーバーながら、ロングリリーフを中心に、試合の立て直しの役割が見込まれるでしょう。ドラフト時、外れ1位では最多の5球団競合になった選手。桜美林大で指導を受けたことがある、元横浜OBの野村氏の影響もあり、競合の際は、ベイスターズを希望していたという。念願の入団となり、新天地で飛躍したい。
A.ジャクソン
42
バウアー退団を払拭できる、横浜の秘密兵器。
個人的に新加入選手で1番期待しているのは、ジャクソンだ。入団前から投球動画をチェックしておりましたが、実践登板を重ねる度に、期待が高まる。常時150キロ超えのストレートはもちろんのこと、切れ味抜群のカーブにスライダーがあり、何と言っても140キロ前後の高速チェンジアップ。ストレートの軌道からスッと落ちてくるこの球を打つのは至難の業と思う。そして、制球力も高いレベル。開幕ローテーションは確定、1年間守れれば10勝は固いと思っています。バウアーの退団で、戦力ダウンと解説者を含め、世間の声は聞こえてきますが、ジャクソンが払拭してくれると私は信じています。そして、長い髪に長いひげに、1つ1つの仕草も非常にチャーミングだ。投球だけでなく、ナイスガイな部分にも注目して欲しい。
深沢 鳳介
43
開幕ローテーション候補が一転、トミー・ジョン手術で全休に。
昨年2軍でローテーションを守り、6勝を挙げた期待の星。練習試合から先発として圧倒した成績を残し、ドラ5ながら同期のドラ1小園よりも評価がうなぎ登り。開幕ローテーション候補として一躍話題となったが、右ヒジの張りで離脱後、トミー・ジョン手術が発表され驚いた。しかしながら、ベイスターズは、とにかく手術の判断が早く、かなり多くの選手がメスを入れている傾向にあり、早いなら早い方が良いというスタンス。幸いにも先発候補は、何とかなっている状況のため、リハビリ期間を乗り越えて、2025年シーズン後半戦でのデビューを待ちたい。
森原 康平
45
新天地で躍動したストッパー。今年も変わらない存在感。
22年に伊藤裕季也とのトレードで加入し、昨年は山崎康晃の不調もあり、シーズン途中からストッパーへ抜擢。転向直後は不安定だったものの、その後は安定感抜群の投球をみせ、17セーブを挙げた。終盤は怪我からウェンデルケンに譲ったものの、今年も候補の1人として期待がかかっている。オープン戦で1アウトも取れず、サヨナラ本塁打を打たれ、山崎康晃が無失点で抑えていることから、開幕はリリーフ待機となり、勝ち・負け試合問わず6.7回あたりが濃厚と思われます。状態が戻ってくれば、勝ちパターン入りは確実な存在で、ストッパーに返り咲く可能性もあるでしょう。いずれにせよ、早く本来の投球を取り戻して欲しいですね。サ活とミニマリストでも有名。
石川 達也
46
リリーバーで唯一のサウスポー。大事な場面の制球が鍵。
昨年、リリーバーとしてブレイクした、魔球チェンジアップの使い手。今年から憧れだった、田中健二朗の背番号を受け継ぎ、更なる飛躍に期待がかかる。キャンプでの投球をみると、昨年より立ち投げでテイクバックも小さくなっていましたが、練習試合・オープン戦で徐々に昨年に近い、ダイナミックなフォームへ戻っていったため、ほっと安心しました。開幕1軍ベンチ入りは濃厚で、おそらくリリーバーとしては唯一のサウスポーとなり、登板するタイミングは、三浦監督次第となっており、非常に準備が難しいだろう。やはり、ランナーを出した後、クイックになってから、四球を出さない投球ができるかが、定着への鍵となってくると思います。今年は強力なリリーバーが右腕ばかりのため、石川への負担もかかると思いますが、乗り越えて、ポジションを掴んで欲しい。
京山 将弥
48
今年がラストチャンスの可能性も。潜在能力は間違いない。
毎年の様に、覚醒が待たれるも、2年目の6勝を超えられず、もう8年目になってしまった。昨年はとうとう1軍出場も無しとなり、現役ドラフトやトレードの候補に挙げざるを得ない状況となっている。ストレート・変化球ともに、良い球はもっているですが、制球難の克服ができず、非常に苦しんでいる。先発ではなく、リリーフ登板が増えており、坂本同様に、四球で自滅することなく、とにかく2軍で無失点に抑える結果が欲しい。
J.B.ウェンデルケン
49
今年も絶対的なセットアッパーとして君臨するハマのブルドッグ。
来日初年度だった昨年は、開幕に出遅れたものの、説明する必要も無いほど、セットアッパーとして抜群の安定感を誇り、シーズン終盤からクライマックスシリーズにかけては、クローザーを任された。今年は山崎康晃をクローザーに、ウェンデルケンをセットアッパーとしての起用が濃厚だろう。今年も去年クラスの結果を残し、優勝に貢献してほしい。
中川 颯
53
打撃センスも◎、地元に帰ってきたサブマリン。
昨年は、育成契約ながら2軍で21試合防御率1.38と圧倒的な成績を残したものの、強力なオリックスの投手陣に、割って入ることができず、中々モチベーションも上がらなかったこともあり、球団も戦力としてみていなかった訳ではないと思いますが、他球団であれば活躍の場があるのではと、彼のために前向きな戦力外でしょう。そして、地元球団のベイスターズから声がかかり、運命的な入団を果たした。祖父は大洋時代からのファンで、颯の入団に涙を流した。そんな祖父の思いに十分すぎるほど、応えるアピールができた。140キロ前後のストレートと、カーブやスライダー・シンカーと緩急を上手く使い、打者を翻弄。春季キャンプからオープン戦まで、先発として好投を続け、育成選手戦力外→移籍先で支配下登録→先発ローテーション獲得という下剋上ストーリーを描くことができた。しかしながら、1年投げ抜くスタミナは未知数のため、5~8勝あたり挙げてくれれば、十分と思います。高校時代から好きなバッティングにも注目で、打撃力が高かった今永の後釜は中川が担う。
石田 裕太郎
54
実践力が高いドラ5右腕。2軍ローテーションから1軍先発へ。
巨人にドラ1で入団した西舘が主戦投手になる前まで、中央大のエース格だった投手。低めの制球力を武器に、球種も多彩で、決め球はシンカーと公言しており、ゴロを打たせる投球スタイルだ。キャンプから2軍スタートだったが、怪我も無く順調に調整。2軍で先発もしており、今年は先発で育成する方針だと分かった。大卒投手ということもあり、2軍で結果を残し続ければ1軍先発の可能性も十分にあると思いますので、どこまでプロで通用するのか、実践を通じての成長を楽しみにしたい。
髙田 琢登
56
中々フォームが定まらない、制球難からの脱却を。
将来性抜群と言われたドラ6サウスポー。クロスファイヤーのストレートを武器に嘱望されたものの、オフは台湾WLに参戦。フォームの固定に苦しみ、制球難から抜け出せていない。ストレートも140キロ未満で、良かった時の自分を忘れてしまっているのではないかと心配になる投球になっている。4年目の今シーズンは、背水の陣で臨むシーズンとなるだろう。結果を残さなければ、育成契約または戦力外の可能性もある立場になりつつあるので、高校時代のキレの良い球を何とか取り戻したい。
平良 拳太郎
59
高いQS率を誇る安定感抜群のサイドスロー。今年こそ1年間ローテを守る。
トミー・ジョン手術から復活し、順調に調整を続けて、開幕ローテーションの座を掴んだ。シーズン中にいつも怪我で離脱してしまうため、1年間ローテーションを守った経験が無い点は、不安要素ではあるが、逆に先発ローテーションメンバーから外れている投手でも、先発候補はいるため、休ませながらローテーションを調整するケースもあると思いますので、平良については、そのような起用方法のほうが、良いコンディションを維持できるのでは。10勝近い勝ち星を挙げてくれると期待しております。
R.ウィック
62
エスコバーの穴を埋めるプルペン強化の一角。
捕手から外野手を経て、投手転向した、異色の経歴をもち、14年にマイナーで20発を放っている。投手スタイルとしては、常時150キロを超えるストレートと曲がりの大きいパワーカーブとカットボールが中心。球種は少なく、オーソドックスなフォームなので、タイミングは取りやすいイメージ。カウントを取りに行くカーブを痛打される場面が多かったため、シーズン中の攻め方に注視したい。セットアッパーとしての役割起用は定かではないが、勝ちパターンの一角として起用される可能性は高いため、エスコバーが抜けた穴を防ぐ、フル回転といきたいところだ。
中川 虎大
64
育成から理想的な成長を見せた剛腕。もう一皮剥けるかが鍵。
高校時代から投手転向したこともあり、伸びしろを期待されて入団。まずは体力強化を行い、入団時は細身だったものの、現在ではチーム内でトップクラスの下半身を誇るほど、身体は大きくなり、球速はMAX158キロまで計測している。常時は150キロ前後で、ナックルカーブとフォークが中心となる。ここ数年2軍でクローザーを務めるなど、1軍を含め、十分に存在感は発揮していますが、ランナーを溜めると制球が乱れるパターンが多く、甘い球を痛打されている。そのため、クイックでの安定感が求められる状況にあるだろう。能力は十分に1軍クラスなので、リリーフに穴が空けば、昇格候補の1人であることは間違いないので、こちらも開幕2軍スタートになった三嶋、昨年頭角を現した宮城とブルペン争いとなるだろう。
宮城 滝太
65
中川や石川に続く、育成出身の成長株。更なる期待がかかる。
昨年は、石川とのワンポイントリレーでお立ち台に上がるなど、プチブレイク。150キロ超えのストレートとカットボールやスライダー、カーブとフォーク、更にチェンジアップと球種は多彩。特に落差の大きいカーブに自信を持っている。宮城も中川同様に、育成契約から1年ごとに身体を作り、成長してきた、伸びしろが大きい選手で、ベイスターズの投手育成プランが間違っていないことを証明している。開幕2軍スタートにはなったものの、昨年同様に、リリーバーとして1軍昇格を虎視眈々と狙うことになりそうだ。今年24歳とまだ若く、まだまだ伸びそうなので、将来的には本格的に先発転向しても面白い存在だと思っております。
A.ケイ
69
先発・リリーフどちらもできる便利屋左腕。本人は先発希望。
退団したエスコバーの代役として噂があったサウスポー。しかし、本人は先発希望と発言していることから、最初から球団も先発投手として獲得していることが分かった。150キロ超えのストレートは力強く、曲がりの強弱で2種類のスライダーが武器で、チェンジアップをもっている。先発として調整を続け、オープン戦でも結果を残したものの、開幕ローテーションから漏れる結果となり、ベイスターズのローテーションの充実さを感じさせた。(例年であれば、確実に開幕ローテ入りできる能力をもっているだけに)もちろん、ローテもサバイバルなので、4月中にでも1軍先発機会はあると思います。離脱者も少なからず1~2名は出るはずなので、2軍でモチベーションを維持しながら待機したい。1軍先発として結果を残せば、おのずと先発で継続となりますが、結果がでなければシーズン中でのリリーフ登板もあると思います。ブルペン陣で左腕は石川だけになっており、エスコバーのようなパワーピッチャーがいることは貴重な存在になりえると思います。そのため、結果とチーム状況次第で、役割は変わっていく可能性があるでしょう。
草野 陽斗
101
目指すはストッパー。ストレートに磨きをかける。
高卒2年目ながら、ガッチリとした体格で、ストレートは145キロ前後ながら球に力を感じさせる球質。登板時に全球ストレートの時もあることから、自信をもっている球、もしくはレベルアップする過程で、あえて投げ込んでいると思います。昨年退団した加藤大(現神奈川FD)のように、ストレートに磨きをかけながら、リリーバーとして育てる方針だろう。目指すのは憧れでもある山崎康晃で、入団時に恥ずかしそうに一緒に写真を撮ってもらっていたことが、可愛らしかったです。今年は、2軍で15試合以上の登板を目指したい。
清水 麻成
102
中川に続け、今年もあった投手歴が浅い選手の獲得。
細身ながら186センチの長身右腕。中学までは外野手で投手は、高校時代からというまだ、投手歴が浅い。育成から這い上がった中川も高校時代から投手を始めた選手で、ベイスターズは将来性をしっかりみているなと感じさせる指名が続いている。実際に結果が出ているので、3年後の清水がどういう身体になっているのか、楽しみでしょうがない。まずは体力強化に専念になると思いますので、実践登板の日を楽しみに待ちたいと思います。
W. モロン
105
マルセリーノ・ディアスとの支配下争いに参戦へ。
またもやベイスターズが、育成外国人投手の獲得に動いた。球団の戦略として明白になってきており、ソフトバンクのモイネロのような活躍をしてくれる選手を探し、育てていくことを目標にしているだろう。今年はモロンとマルティネスを獲得。モロンはルーキーリーグで、リリーバーとして登板経験も多いものの、成績をみると制球に不安があるため、まずはそこから修正をしていきたい。マルセリーノやディアスも年々レベルアップしてきており、先輩に追随する成長を見せたい。
渡辺 明貴
106
魅力抜群のストレート。支配下登録の可能性も十分ある。
3月5日オープン戦登板で1回無失点全球ストレートで抑えて、OB平松氏から即支配下登録と言わしめた秘密兵器。150キロ前後ながら、真上から投げ下ろす、綺麗なフォーシームは大げさにいうと、ソフトバンクでクローザーとして活躍したサファテ氏を彷彿とさせる。開幕に支配下登録はならなかったものの、十分に能力があることは発揮できたので、今年は2軍でクローザーとして起用して欲しいと思っています。圧倒した成績を残せば、今季中の昇格可能性も秘めているでしょう。
H.マルセリーノ
107
育成外国人初の支配下登録なるか。ディアスとの争いに注目。
3年目で初のキャンプ一軍スタートと、首脳陣からも期待がかかる。細身ながら、150キロ超えのストレートとスライダー・チェンジアップを武器に、潜在能力の豊かさが魅力。まだまだ荒れるシーンも多いものの、ゾーンで勝負できるようになれば、1軍で通用する球を持っている選手と思います。昨年まで神奈川FDに派遣されるなど、実践を積んだが、今年はモロン・マルティネスが派遣されると思いますので、2軍戦で結果を残し、左腕のディアスと切磋琢磨して支配下登録を目指したい。
今野 瑠斗
108
成長著しいクレーバーな右腕。先発として大きく育てたい。
昨年は8試合に登板するなど、実践登板も経験。最速148キロをマークするなど、高校時代からレベルアップしていることを証明しており、多彩な変化球と制球力を磨いて、将来の先発候補として、期待していきたい。2軍でローテーションはまだ早いと思うので、今年は2~3回の登板からステップアップし、来年あたりから本格的に先発起用を期待したい。
Y.ディアス
109
身体が1.5倍に?入団当時とは別人になった剛腕。
昨年はトミー・ジョン手術の影響で、夏からの復帰となったが、フェニックスリーグで8試合全試合無失点に抑えるなど、安定感を誇った。オフも地元のWLに参加し、実践登板を積んでいる。今年5年目と育成外国人では一番長くなってきており、身体つきも別人と思えるくらいでかくなった。(今までみた選手で一番大きくなった過程をみたかもしてないです)モロン・マルティネスの獲得もあったため、今年はラストチャンスの気持ちで、とにかく結果が求められる。150キロ前後のストレートと曲がりの大きいスライダーが武器。エスコバー2世として毎年期待されていた選手なので、いよいよその穴を埋める時がきた。夏までに結果を残して、手薄なリリーフ左腕としてポジションを掴みたい。
A.マルティネス
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どこまで伸びるか楽しみ。ジャパニーズドリームを掴む。
プロ登板が無い中、獲得した未知数の198センチの長身右腕。小さいテイクバックのフォームが印象的。実践登板は今年あるのかと思っていましたが、もう2軍戦で登板しており、今後の成長プランがどうなるのか注目していきたい。とりあえずどのような投球をするのか、お試し登板だったのか分かりませんが、大きく育って欲しいと思っております。モロンと神奈川FDへ派遣され、実践登板を積む可能性が高いだろう。
堀岡 隼人
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渡辺明と支配下登録争いか。実力は十分。
巨人を戦力外となり、地元球団のベイスターズが獲得した。昨年も1軍登板があり、2軍ではリーグ最多タイの43試合に登板しており、150キロ近いストレートと落差の大きいフォークを持ち、実力は十分で、オープン戦でも1軍で結果を残した。支配下登録争いは、同じタイプの渡辺明との一騎打ちになりそうで、どちらかは高い確率で、支配下登録されると思っておりますので、注目していきたい。
庄司 陽斗
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濱口に続く、チェンジアップの使い手。2軍ローテーション獲得を目指す。
育成ドラフト4位と最終指名となった大卒左腕。トイストーリーのウッディに似ていることから、ハマのウッディと自ら命名。お披露目会となった、ファンフェスタでは、モノマネを披露するなど、チャーミングだ。投球スタイルは、最速148キロのストレートと落差のあるチェンジアップが武器。怪我もしていないようなので、2軍で実績登板機会はおのずとあると思いますが、先発・リリーフどちらで起用するかは、適正をみながらと思うので、登板機会をチェックしていきたい。
今回は、今年所属する投手全選手の注目ポイントをまとめさせて頂きました。最後まで読んで頂き、誠にありがとうございました。一人でも多くの人にベイスターズを好きに、選手を好きになって、応援してほしいと思っています。
次回は、捕手編を近日中に公開いたしますので、お楽しみに!
さぁいざ開幕戦へ!!!