【コラム】嶺井選手がFA移籍した3つの理由。2023年シーズンに向けた捕手プランはどうなる?
おはようございます。なべマガジンです。
ストーブリーグが毎日熱くなる季節ですね。
日本一になったオリックスから吉田選手がメジャー挑戦
ソフトバンクから千賀投手、阪神から藤浪投手もメジャー挑戦や
西武の森捕手がオリックスへ決定し、
日ハムの近藤選手、オリックスの伏見捕手なども
今後の動向が注目されており
連日、交渉の話題で賑やかせております。
そして、
ベイスターズのこの選手も遂に名前があがりました。
嶺井 博希(31)10年目 背番号39
福岡ソフトバンクホークスが最長4年3億規模の条件提示されたことが、スポーツ紙によって明らかになっていた。
嶺井選手は、今季捕手陣ではチーム最多の74試合にスタメン出場、93試合も自己最多の出場となり、2021年最下位だった、ベイスターズの2位躍進を支えた一人だ。パンチ力があり、意外性のある打撃を持ち味とし、守備では投手を引っ張る高いキャプテンシーを感じました。独特な口調で「バウ」というあだ名で愛された海人。親族の嶺井応援団がバックネット裏の一部を占領するなど、試合外でも愛された選手だった。
1.嶺井選手の移籍理由
では、なぜ嶺井選手が福岡ソフトバンクホークスへ移籍を決めたのか。
大きく3点挙げております。順番に見ていきましょう。
※あくまでも筆者の考察です。事実ではございませんので、ご了承ください。
①年俸2700万円⇒最長4年3億円の契約は、最大限の評価。
おそらく、ベイスターズも今季年俸からの倍増以上、複数年契約は確実に提示されただろう。嶺井選手にとって、今オフは自身の結果がプロ野球人生で1番良かったのもあり、他球団を含めて最大限に評価をしてもらうタイミングだ。実際に、同僚である伊藤光捕手が、FA権はあったものの、4年4億円以上の契約で残留することになっており、この契約ベースは、嶺井選手にとって比較対象にあったと思われます。今までの実績を考えると、見出しの提示額及び、伊藤光選手の契約ベースには届いていないものと見られるため、ソフトバンクからの提示は、非常に良い内容だっただろう。
※後に同条件程度の提示があったの報道がありました。
➁亜細亜大学の先輩である東浜投手が所属。地元が近いチームで野球人生を終えたい。
他にも同郷の選手が多く、200人以上と言われる嶺井選手の親族が横浜に比べて、応援に行きやすくなる球団を選ぶのは、個人的に当然ではないかと思います。家族や親族を大切することはすごく大切なことですし、①で記載した金額の問題でもないかもしれません。甲斐捕手という絶対的な捕手がおりますが、今年は打撃で結果を残すことができませんでした。海野・渡邉陸捕手なども控えておりますが、まだまだこれから経験を積ませたい選手。ソフトバンクにとって、実績経験豊富な嶺井選手が、Cランクで人的補償も無く、若手有望株を流出させる心配なく、これ以上無いピンズドの補強と言えるでしょう。
➂残留しても、来年以降レギュラー争いは続く。
今年は、伊藤光選手に加え、戸柱選手、この3人で1軍の捕手陣を支えていた。年齢も1歳差で、実績や経験も豊富なベテランの域。そのため、レギュラー争いは来年も続き、嶺井選手が今季のように起用される可能性も不透明だ。2軍をみても、山本・益子・東妻の若手捕手陣、そしてドラフト1位でも松尾捕手、育成ドラフト1位で上甲捕手を獲得しており、次世代の正捕手候補が入団する。現捕手陣からみても、将来性がある訳ではなく、ベイスターズに残留するメリットはあげられないだろう。
以上、3点から今オフで、FA宣言する理由は揃っていると考えられました。いずれにしても、移籍先では甲斐捕手を脅かす存在になって欲しいですし、活躍する姿がみたい。東浜投手とのバッテリーも楽しみです。横浜での10年間、本当にありがとうございました。これからも応援していきます。
2.2023年シーズンに向けたベイスターズの捕手プラン
では、嶺井選手が移籍したベイスターズの捕手陣。今後について、補強プランも交えてながら、考察していきたいと思います。
まずは、現段階の捕手陣を確認します。
※()は来年の満年齢を記載
伊藤光(34)
戸柱恭孝(33)
山本祐大(25)
益子京右(23)
東妻純平(22)
松尾汐恩(19)ドラフト1位
育成
東出直也(20)
上甲凌大(23)育成ドラフト1位
髙城選手が戦力外になり、嶺井選手と合わせて支配下登録選手が2名抜け、新加入として松尾選手と上甲選手を獲得し、支配下登録1名・育成登録1名となり、人数はキープした形となった。この状況で1軍捕手陣において、どの様な方針でいくのか、今回2点に絞って考察します。
①現有戦力の底上げ
現役ドラフトやトレードの獲得も検討しましたが、考えに考えた結果、この結論に至りました。今後の起用プランから説明していきます。
1軍はもちろん、伊藤光・戸柱両捕手のレギュラー争いが大前提です。今年は、嶺井選手に最多スタメンを譲りましたが、2人の状態が悪かった訳ではなく、ピーク感は否めないものの、1軍クラスであることに変わりはありません。個人的には戸柱選手をメイン捕手として起用し、バックアップで伊藤光選手の方向が望ましいと思います。(実際は、投手によって捕手を変更するパターンかもしれませんが、やはり固定が望ましいと考えるため)まず、打撃よりも守備面を重視させたい。伊藤光選手はここ数年ブロッキング、スローイングに難があり、捕手として結果が厳しい状況です。戸柱選手の方が盗塁阻止率を含め、守備面で安定感があると感じています。打撃については、伊藤光選手は年々粘り強さを発揮し、勝負強い一面もありますので、手薄である代打陣の一人としての起用も十分にありだと思います。戸柱選手もここ数年打撃不振ではあるものの、徐々に調子を取り戻しており、来年はやってくれそうかなと期待が持てますが、伊藤光選手に比べて、打撃の粗さは否めないため、高めの釣り球や、縦の変化球に弱いため、ここは課題と思います。長打力は健在のため、シーズンを通じて出場できれば1.2年目のように10本前後は期待したいところですね。
そして問題の3人目の捕手は、こちらは若手捕手で争って欲しい。純粋にそう思いました。1人目は、山本選手。ここ数年、強肩を武器として、またロメロ選手との相性◎もあり、1軍での起用もありましたが、課題の打撃が全く改善できず、2軍暮らしが続いた悔しいシーズンになりましたので、来年にかける思いは強いと思います。1.2年目をみたときに、非常に柔らかいバッティングをするなというイメージだったので、むしろ打撃に伸びしろを感じていただけに、伸び悩みはもどかしさを感じます。ロメロ選手も退団となりましたが、何とかオフからオープン戦に向けて、他の若手選手よりも打撃面でアピールしたいところです。
2人目は、益子選手。相川コーチが、教えることはないのではないかと絶賛したほど、捕手センスを持っている選手です。昨年、東投手とバッテリーを組みいきなり8回1安打無失点、完封リレーをサポートし、プロ初安打を放つなど期待がかかった2022年だったものの、打撃・守備ともに右肩上がりの成長曲線とはいかず、今年は伸び悩みを見せました。逆に3人目の東妻選手は、打撃面で益子選手よりもアピールができた。オープンスタンスからスクエアスタンスに戻すなど、バッティングフォームも修正を重ねており、来年更なる打撃力アップも期待したいところです。
この山本・益子・東妻の3人で、1軍枠を争い底上げをすることが1番の強化ではないかと考えております。
➁育成ドラフト1位 上甲捕手の早期支配下登録
入団が決定し、ダークホース的な存在の上甲選手。OBの高木豊氏が評価するなど、入団前から期待値が高い選手だ。独立リーグからの指名ながら、昨年まで社会人の伯和ビクトリーズに所属し、強肩強打の捕手として活躍。より野球に専念する時間を作るために地元愛媛マンダリンパイレーツに入団し、いきなり1年目でドラフト指名されている。イメージは日本ハムファイターズの宇佐美捕手の様なイメージを彷彿とさせます。打撃は長打力が魅力ながら、シュアな打撃もあり、率は残せそうです。2021年都市対抗の四国銀行戦での2本塁打は圧巻でした。ボールの乗せ方がうまいスイングに感じました。守備で肩は魅力ですが、少しスローイングの時間がかかっておりますので、改善を期待したいですね。年代でいえば、益子選手と同じとなり、キャンプからアピールを続ければ、上記の3人目の枠に入る余地は十分にあると思います。
3.まとめ
嶺井選手にとっては、最高の条件で移籍。ベイスターズは痛手ながらも、現有戦力の底上げ及び、ルーキーの上甲選手のダークホース的になれるかどうかが2023年シーズンの鍵を握る。
ファンが一番期待しているのは、おそらくドラフト1位の松尾捕手でしょう。松尾捕手は1年目、2軍での英才教育を期待したいため、今回上記の記載は外しております。また、選手名鑑シリーズで、松尾捕手の今後の課題や育成プランについて、アップする予定です。
来年のレギュラー争い、若手から誰か台頭するのか。
2023年シーズンも楽しみですね!
お読み下さり、ありがとうございました。