システム開発PMの役割、PMに求められるモノ
私のPMとしてのキャリア
私のキャリアは、システムインテグレーターのエンジニアとして王道パターンである「PG→SE→PL→PM」という流れでプロジェクトマネジメントを10年以上経験してきました。
(よろしければ、自己紹介をみてやってください)
最近のエンジニアの方は「開発はやり続けたい」という想いで開発しながらマネジメントするプレイングマネージャー的な役割を選ぶ方も増えていると思います。
私は30歳まで開発をしながら現場のマネジメントをするPL(プロジェクトリーダー)の職をしていましたが、30歳という「これからの人生どうしようか」というタイミングを期に開発から退き、マネジメントに専念するPM(プロジェクトマネージャー)の道を選びました。
マネジメント職になってからは10年と少し程度なのですが、実践的に学んできた事を基にシステム開発のプロジェクトマネジメントについて、私なりの考えや知見をnoteに少しずつ纏めていきたいと思います。
システム開発のPMとは
PMの役割
システム開発PMの役割は「ヒト・モノ・カネを適切に管理し、プロジェクト目標を達成すること」で、システム開発以外のPMと同様です。
プロジェクト目標を達成すること。
開発するモノに対して、適切な仕様、適切な品質を満たすことを管理する。
プロジェクトを完遂するために必要なヒトをアサインし、管理をする。
プロジェクトとして達成すべき利益目標を達成するために管理をする。
プロジェクト運営におけるリスク(課題)を適切に解決することを管理する。
PMに求められるもの
PLまでは「開発するモノの作り方、品質を管理し、場合によってヒトへの配分や課題の一部を管理する」で良かったことが、PMになった途端に「開発に掛かるカネの管理から、開発するためのヒト集め、プロジェクトに関わる全ての責任を負う」と、急激に担当範囲が広がります。
スケジュールマネジメント
クオリティマネジメント
チームマネジメント
ステークホルダーマネジメント
リスクマネジメント
思いつきで箇条書きにしてみましたが、多岐に渡る領域のマネジメント能力がPMには求められます。
更にプロジェクトでは「不確実性」という魔物が潜んでいます。この魔物は少しずつ顔を出してくれるものもあれば、突然襲いかかってくるものもあります。(大半は後者です)
急に現れる魔物にPMが慌ててしまうとチーム全体がパニックになりますので、魔物に殴られながらも落ち着いて対処をしなければなりません。
プロジェクトマネジメントの知識体系がまとめられたものとしてPMBOKがありま
す。
PMPやIPAのプロジェクトマネージャ試験といった資格取得に必要な知識となりますので、PMBOKの知識はPMのベースにもなりますので、資格勉強からでもよいので触れておくと良いです。
久しぶりにPMBOKの事を調べてみましたが、最新の第7版では第6版までの「QCDプロセスを重きにおき、適切に成果物を作ること」から「価値を提供すること」に変わり、新しい原則には「複雑さ」「リスク」「不確実性」「適応力と回復力」といった内容に変わっていました。
少し雑な言い方ですが、PMに求められる内容が「モノを作って納めること」から「不確実性に対応できる柔軟性をもって変革可能とし、価値を提供できる状態のモノを作る」に変わっていることを現しています。
PMとして学ぶべきことは
プロジェクトマネジメントに必要な知識として、前述したPMBOKの知識やスケジュール管理手法、タスク管理手法など様々なものがあります。
(多岐に渡るため、ここでは細かくは触れません)
PMはこれらの知識や手法を基礎として学び、プロジェクトの特性に合わせて計画を定めて進める必要があります。手法は学ぶ領域が広く、数も多いですが時間を掛ければ難しくはないと思います。
何事も基礎の後に応用がありますが、PMの場合は特に応用が大切です。
PMの応用は、あらゆる「不確実性」に対応できる力を指し、「◯◯の状況が発生した場合、□□の対応をすると良い」という実践知となります。
この実践知も書籍などで紹介されていますが、PMがやるべきことは「計画、実践、振返り」を繰り返して学びを積み上げ、知識を自身の道具(スキル)に変え続けることです。
なぜPMをやるのか?
ここまでの内容だと「PMは学ぶべき領域が広く、異なる部分が多い上に、責任まで大きく、終わりがない」とネガティブに捉えてしまうかもしれません。
私も、危機的状況に陥ったプロジェクトに交代PMとして入り大変な思いをしたこともありました。
それにも関わらず、なぜPMをやるのか?
一人では成し得ない、大きな事を実現することができる。
自身やメンバーが成長することで、チームの成長に繋がり更に前進することができる。
といった大きな達成感や、大きな成長を感じることができるからです。
最後にフワッとした表現で恐縮ですが、一つでも成功体験を得ることができると、結構ハマります。
最後に
今回はプロジェクトマネージャーについて概要を考えてみましたが、引き続き実際の現場での話や、組織的なプロジェクトマネジメントなど、何を考えて何を実行してきたのか?も書いていきたいと思います。
フィノバレーでは実践的な現場でPMスキルを磨きたい方、PMを目指すPLとしてチャレンジしたい方を募集しています。
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