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【就活】017 世の中の「自己分析」手法の注意点

【就活】なべじゅんコーチの「みんな 自分らしく」 No.17

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** 自分らしく、自分の魅力を伝える就活へ**
** 第1章 理論背景編         **
** 7.世の中の「自己分析」手法の注意点**
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就活学生さんを コーチングで支援している
”なべじゅん” コーチです。

前回は、「感情」を丁寧に感じながらの自己分析が大事、とお伝えしました。
今日はそれを受け、世の中に多くある「自己分析」の手法を使う上での注意点をお話したいと思います。
※使っちゃダメ、ということではなく、以下に注意して 上手に使いましょう、という意味です。

<今日のまとめ>
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1.世の中にある「自己分析手法」を使う上では、その体験(エピソード)の瞬間、どんな「感情」であったのか? 「感情」にも意識を置いて思い出しましょう。
2.「なぜ?」という質問には、<論理的>な回答(発想)に偏る可能性があります。論理的な回答(意識領域)だけでなく、「自分の内面(思考・感情)」を引き出すには、【きっかけ】は? と読み替えるのも手ですよ。
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7.世の中の「自己分析」手法の注意点


就活おいて、自己分析が大事と言うことは、みなさん良く理解できていると思いますが、WEBにある情報などを読んで、「自己分析」を行ってみるものの、どうやったらいいのか? どこまで深掘りしたらOKなのか? これで正しいの? など、色々と悩むところがあると思います。
 
ここでは、各方法の細かいやり方までは説明しませんので、各就活サイトにある方法を読んでいただきたいと思います。
 
ただし、なべじゅん が これまで学生さんの自己分析の結果を拝見して、もっとここに意識をおいて行うと、より役立てるものになるだろうな、と感じているところを ご説明します。
 
すでに、このサイトでずっと述べてきましたので、ポイントは、
ーーーーーー
★過去のエピソードを書き出す/その意味を読み解く時に、その時の「感情」をしっかりと見ていますか?
ーーーーーー
ということになります。
 
では、代表的なものについて、見ていきます。
 
 

1.各方法で自己分析をする上での 注意点

※これまで相談に乗った学生さんと話す中で、なべじゅんが個人的に感じていること(難しいと思われる点)と、 コーチングの技を使うことで もっと効果を出せること を書いています。
各方法がダメ・使い物にならないとか、出来が悪い とか言っているのではないので、その点はご理解ください。
 

(代表例)
■「自分史」の作成

(色々な項目の建て方があります、上記は一例にすぎません)

一覧表を用意し、自分の過去; 幼少期、小・中・高・大学 のように 各段階での出来事を書き出す。もちろん、その中で、自分が「頑張ったこと」や、「大変だったこと」などを書き出し、 

Q. それが、頑張れた理由は、【なぜ】?
と、自分に問いかけながら、自分のことを深堀していきます。
 

■「モチベーショングラフ」の作成

(上記記載は架空のものです)

モチベーショングラフでは、出来事を書き出すことは 自分史と同じですが、自分のモチベーション(やる気)の高低を曲線で書くことをします。
これは、気持ち(感情)に着目はしているのですが、
私が提唱している「感情」から、「価値観」を言葉化する手法に比べると、まだ感情への迫り方が弱い(浅い)と感じます。
 モチベーショングラフも書いている方は多いですが、どこまで書ければゴールと言えるのか? 何を得ようとして書いているのか? よくわからない、との意見も良く聞きます。
 
 

2.上記の手法が、難しいと思われる理由

理由1)思い出せる事項 を増やすことが、難しい。

大事な思い出(エピソード)が、どんどん出てきますか?

当然ながら、中学生の時に何があったっけ? と、「思い出せた」ものしか書けません。(当たり前のことです)
でも「体験」したことは、今、思い出せているもの以外にも、たくさん! ありましたよね。もしそれが、どんどん思い出せれば、検討する情報源が増えるので、より良いはずです。
 
<対応策1>
その方法が、第16回で紹介した、「感情」に着目する ということなんです。
★「感情」に着目して、
Q. 一番、「うれしかったのは?」「ワクワクしたのは?」(※プラス感情の言葉) 何でしたか?

と、自分に問いかけると、過去のエピソードが、出やすくなります。
記憶の引き出しを開けるカギが、「感情」でしたから、どんどん記憶を呼び戻せるわけです。(特に、意識外に放ってあった、無意識領域から体験を取り出せる)
それも、強い感情を伴った体験は、自分にとって大事な意味を持つ可能性が高いのですから、自己分析で取り出すエピソードとして、より役立つと理解いただけると思います。
 

 
理由2)「なぜ」と、その理由を深堀りするのが、難しい!
次のハードルは、実は「なぜ?」という、言葉にあるのです。
私達は、「なぜ?」と尋ねられると、<論理的に考えて> その理由を探してしまうのです。
 
■原因論
私達は、達成したい目標に対して、達成できなかった時に「【なぜ】、できなかったの?」と、その理由(原因)を探すように、教育を受けてきています。達成できなかった理由(原因)をつぶすと、次からは 達成できるようになるからです。(テストで100点とれなかった時に、間違えた問題を復習して、次は正解できるようにするのと、同じです)
 
この足りない部分(目標とのGAP)を追求することを「原因論」アプローチと言います。原因の追及では、達成できなかった理由を正しく見抜く必要がありますので、<ロジカルに(論理的に)考えて、原因を定める> ことになります。
 

*「なぜ?」と質問されると、この<論理的な分析>が 頭の中で動くことが多いです。その程度は 人によりますが、傾向がある ということは覚えておくと良いでしょう。
 
論理的に理由を探すことは、大事なのですが、自分の中で起きていること(思考・行動の選択)が、全て論理性(理詰め)だけで行われてはいないですよね
理屈は成り立っていなくとも、「これがやりたいから、好きだから、なんとなく」、という気持ち=感情側で、決めて動くこともあるわけです。
 
(出来事)自分に何か、出来事が起こる
  ↓
(感情) 自分の中に、感情(想い)が湧く
  ↓
(思考) 感情を受けて、思考(考え)が出る
  ↓
(行動) 感情・思考を受けて、行動を決め、行動する。
という流れが、私達の中では、一瞬の内に行われているのです。
 

なので、論理的な分析・整理だけでなく、「感情」にも着目して、深堀りしていくことに価値があるのです。 
 

例1)論理性だけで、自分の中を深堀りをしていくと、
Q1. 【なぜ】、サークルでそんなに高い目標に挑戦しようと 思った のですか?
A1. 高い目標を掲げ、それを達成すると、「達成感が強く味わえる」から です。
 (*これは回答として、論理的に正しいですね)
 
Q2. では、【なぜ】、達成感を強く味わいたいと 思った のですか?
A2. はい・・・(内心;そんなの理由あるかよ、どう説明したらいいんだ!、黙っているわけにもいかないし、何か答えないとな~)
  はい、「成功体験は、次への自信につながるから」です。
 
どうですか? みなさんなら、何て答えていますかね?
論理的に考え、それを答えることは、悪いことではないのですが、
見て、感じられた方も、いらっしゃるかと思いますが、
面接官からみると、
 
(面接官が、内心 感じていること、)
・そりゃ、言っていることは、理屈として正しいよな。
・でも教科書通り、誰でも そう答えるのが正解だと思って、こう言うよな。差の付けようがないや。
・(悪く見れば、)本当にそう思っているの? なんか、そう言うように準備してきただけなんじゃない~
など、感じてしまうこともあります。
 
 
例2)論理性だけでなく、<自己の内面(思考・感情)>を含めての深堀り
Q1. 【なぜ】、サークルでそんなに高い目標に挑戦しようと 思った のですか?
A1. 高い目標を掲げ、それを達成すると、「達成感が強く味わえる」からです。 (*ここまでは、論理的に回答し、例1と同じ回答だったとしても、)
 

Q2. では、【なぜ】、達成感を強く味わいたいと 思った のですか?
A2. (内心;自分の気持ちに 自己分析で気づいているから、それを話そう~
  はい、私は昔から、チームで一丸となって目標を達成できた時に、とて もうれしい! との気持ちになれるのです。それをこのメンバーでも味わいたいと思って、活動に注力しました。
 
Q3. ほう、そう思われたのは、何か【理由】があるのですか?
A3. 一人で目標達成することにも喜びはあるのですが、やはり一人でできることには限界があります。チームであれば、色々な人の長所を組み合わせつつ、もっと大きな目標・高い難しいことにも挑戦し、メンバー全員で意見を出し合いながら、助け合って達成できることに、魅力を感じています。
 
*A2.からは、もうこの人の内面にある 考えていること(思考)と想い(感情)の話なっていますねこれは、この人が固有に持っている「価値観」にて、「自分らしさ」を具体的に伝える説明になっているのです。
他者と比較されずに、自分のことを深く理解してもらう、というやり取りになっていることも、魅力伝達として向いている手法なのです。
 
 
上記の例は、差が分かりやすいようにしていますので、実際の場面では、自分の内面にある(感情)も論理的な説明(例1)の中でも表れてくるとは思います。
でも、計画的に準備して 自分の魅力アピールをしていくのであれば、例2)のように 自分の内面(思考・感情)を話せるような深さまで、事前に自己分析をしておきましょう。
 
*具体的に、自分の内面(思考・感情)が出やすくなる方法は、第2章 自己分析編で ご紹介していきます。
 

これまでも説明してきましたが、「論理的な思考」は「意識領域」で行われます。意識領域にある記憶(出来事)は、ほんのわずかである、との説明をしましたね。
意識領域だけで考えるのではなく、無意識領域の中にある情報も活用して自己分析する方が、より役立つのです。
意識領域は 5%しかなく、無意識領域にある(まだ整理できていない)経験を深堀りすることで、また新たな「気づき」が起こり、自分をより深く理解できるのです。

 

3.内面(思考・感情)を深堀りするための 質問

<対応策2>「なぜ?」と質問されたら、「きっかけ は?」と捉えよう
これも、コーチングの手法の一つですが、
【なぜ?】と尋ねられて、<論理的な説明>のみに意識が言ってしまう場合には、
・「なぜ?」を、【きっかけ は?】と尋ねられたと、捉えてみましょう。
 
 
■「きっかけ」とは?
★「きっかけ」とは、過去に、そう思った/そう考えた 具体的な場面を教えて? という質問になります。
 <無意識領域にある 自分の体験を引っ張り出す ことになる>

 
例えば、
例3)「きっかけ」で捉えてみると、
Q1. 【なぜ】、サークルでそんなに高い目標に挑戦しようと 思った のですか?
⇒(読み替えて、)Q1'. そんなに高い目標に挑戦しようと思った【きっかけ」は?
*あなたの <過去の具体的な体験>を尋ねられているので、過去にあった体験を説明すればいいのです、
 

A1前半.「私は、チームで達成感を味わうことを 大切にしてきました。」
 (*「価値観」を一言で表現し、その内容を具体例で示す)
A1後半. 私は(過去)高校生の時、クラスの学園祭の出し物で、〇〇という高い目標を掲げ、メンバー全員で挑戦しました。自分にはできない事(弱い点)も、他のメンバーがカバーし合い、私一人では達成できなかったことが、チームだからこそできたことに、深く感動しました。
チームであれば、色々な人の長所を組み合わせつつ、もっと大きな目標・高い難しいことにも挑戦し、メンバー全員で意見を出し合いながら、助け合って達成できることに、魅力を感じています。
(+今後、御社に入っても、これを実現していきたのです、)
 
このように、
・自分の体験談(エピソード)を話すことへ、すんなり入りやすいですし、
・具体的な話なので、面接官が理解しやすい、個別の体験なので他者と比較されない というメリットもあります。
 

今日は、ここまで。

<今日のまとめ>
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1.世の中にある「自己分析手法」を使う上では、その体験(エピソード)の瞬間、どんな「感情」であったのか? 「感情」にも意識を置いて思い出しましょう。
2.「なぜ?」という質問には、<論理的>な回答(発想)に偏る可能性があります。論理的な回答(意識領域)だけでなく、「自分の内面(思考・感情)」を引き出すには、【きっかけ】は? と読み替えるのも手ですよ。
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ここまでで、「自分らしさ」(魅力)を発掘する方法をご説明できましたので、
次回は、理論背景編の最後として、その見つかったアピールポイントを 面接官に効果的に伝えて行く手法、
面接で「自分らしさ」「価値観」を伝える手法 について、
話していきましょう。
お楽しみに♪
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■ Finding Mine 代表  なべじゅんコーチ
 感情に着目した自己分析から「自分らしさ」を引き出す 寄り添いコーチ





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