空を見上げて 16話
夏の高校野球、宮城大会の準々決勝で昨年度の全国大会優勝チームの宮城育英高校が完敗したのだ。宮城育英の敗退は宮城県内だけではなく全国で話題となった。
咲月:育英を倒したのは古川学院高校です。
隼人:古川学院?どんなチームだったけ?
史緒里:古川学院は毎年ベスト16に入る中堅校のイメージが強いチームです。今年の春は2回戦で敗退しています。
○○:そんな高校が育英に5対0で勝つなんて、いったいどんなチームなんだろうな。
絢音:それに関してはもう調べてあるわ。
隼人:監督。
絢音:打線は一発狙いではなくしっかりと繋いでくるイメージね。一度繋がり始めると止まらない、まるでマシンガン打線のような感じね。守備もここまでエラーが0、隙がないわ。
咲月:育英は1イニングで一気に流れを持っていかれて5失点してます。
絢音:そしてこのチームを引っ張っているのが1年生の2人よ。針生大和と小屋大樹。この2人はどっちもピッチャーとキャッチャーよ。
隼人:どっちも?
絢音:針生君がピッチャーをしている時は小屋君がキャッチャー、小屋君がピッチャーの時は針生君がキャッチャーをするの。
廉:つまり、バッテリーを入れ替えるってことですか?
絢音:そういうことね。実際にこの2人はピッチャーとしてかなりの実力があるわ。針生君は速球派、小屋君は技巧派でタイプも異なる。
○○:この2人どこかで…
絢音:とにかく、準決勝は2日後だからね。みんなあと2つで甲子園よ。今まで以上に注目度も上がる。緊張感もあると思うけど、準決勝に向けて各自調整して下さい!
一同:はい!
小屋:まさか本当に育英に勝てるなんてな。
針生:ああ、次の相手はやっぱり坂道か。同じ1年が活躍してるし意識するよな!
小屋:ああ、特に久保○○。あいつから点を取るのは難しいからな。
針生:俺たちも点は与えられないな。
小屋:とにかく明後日が楽しみだよ!
そして迎えた準決勝。楽天モバイルパーク宮城での1戦。
前年度王者の宮城育英を倒した古川学院と毎年初戦敗退から快進撃を続けベスト4に進出した宮城坂道高校。この注目の1戦を見ようとスタジアムにはかなりの観客が来場している。いよいよ準決勝が始まる!
次回 準決勝は壮絶な戦いに!坂道高校は勝ち上がる事ができるのか?
続く
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