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サイドプレスリベットなるモノを開発しました



1,概要


リベットの新しい概念として丸棒状のフィラメントを横から潰して板を綴じ(固定する)と言う考え方のリベットです。
この構造をリベット呼称して良いのかどうかは不明ですが仮称としてサイドプレスリベットと言う名称と致します。
紙製ダンボールやプラスチック製ダンボール等厚さに弾力が有るモノにも対応が可能になるリベットです。
専用のワッシャーを用意しております。(リベット径に適合品約1.8Φ)
カシメる道具は汎用の小型ペンチが可能です。(カット用と兼用可能)
この技術はカッティングリベットの技術に上乗せの新しい技術となります。
※ 新しい形態のダンボールの使い方や流通用ダンボール箱の再利用への挑戦ですが・・・・・・。
手軽に加工できるダンボール製品用の部材としては如何でしょう。


サイドプレスリベットとはダンボール用に開発したリベットですが、カッティンリベットと略同似てはおりますが棒の部分を横から潰して部材を締結する機構です。
丸い棒を横から潰せば楕円になりその長さ円の1.5倍程度に変形をします。
その1.5倍の長さを利用しモノを固定すると言う新しい技術思想です。
通常は成り立ち辛い技術思想なんですがポリ乳酸樹脂製のリベットとバルカナイズドファイバーによるワッシャーの組み合わせにより可能となりました。
ワッシャー間の寸法がダンボールの合わせ厚さの寸法となります。 ※ 特殊な例では2段横潰し潰しリベット方式が可能となります。

2,基本構造


基本のパーツの写真です。(曲げて使うような特殊事例もあります)
リベット 1本(径:1.75Φ 鍔径:約3Φ 長さ:約20mm)   
生分解性プラスチック(ポリ乳酸:PLA)採用   
鍔成形は加熱加工で鍔を作ってます。
ワッシャー2枚(外径:11Φ 内径:1.8Φ 厚さ:0.5mm)  
 バルカナイズドファイバー(材質:セルローズ)
※ 片側は熱変形による鍔付け加工済

3,加工手順

標準的な加工の手順は下の写真を参照ください。







力の掛かり方によってリベットのピッチや本数を決めます。
この様に連続で設置する事は無いんですがモノにより可能です。


横カシメであるが故の技となります


リベットの外し方は二種類あって上の写真を標準とします。
ペンチ等でワッシャーを挟んで強く引っ張れば外れます。
(良い加減のリベットの強さとなります⇒リベットが変形します)

4,標準製品の説明


標準のサイドプレスリベットのセット品の写真 12組を1セットとします。
リベット (径:1.75Φ 鍔径:約3Φ 長さ:約20mm)   
生分解性プラスチック(ポリ乳酸:PLA)
採用 ワッシャー(外径:11Φ 内径:1.8Φ 厚さ:0.5mm)  
 バルカナイズドファイバー(材質:セルローズ)   
概寸:91mm×55mm×0.5mm(名刺サイズ)
※大口需要用にはワッシャーのみの提供もあります。
※リベットは3Dプリンター用フィラメントを使用しております。
この様な状態でお送りします。

5,標準パターンのまとめ


標準パターンはここまでです。
ダンボールでは応力の集中には弱いですね、ワッシャーを設けて応力の集中を面で分散をして弾力に対応させようと言う考え方です。
※ リベットにおいては丁度よい加減の強度と言う所がミソでありまして強過ぎてはダメ、弱過ぎれば使い物にならないと言う範囲になります。
※ ワッシャーにおいてはバルカナイズドファイバーが持つ性能で、軽くて強くて、しなりが有って応力の分散の利用に適した素材となります。

6,サイドプレスペンチのイロイロ


①はリベットの端部を潰すときに便利です。
通常の小型ペンチで先の部分を使って潰します。
②は刃先が平型になっているペンチです。
リベットの任意の位置で潰す事が出来ます。   
間隔をあけて連続に潰す事が出来ます。(上が潰した例の写真です)
  市販品の名称は「平口リードペンチ」です。
上の写真は小型ニッパの刃を落としたものです。
③はリューズペンチ等に称される丸く曲げるようなペンチでです。   
間隔をあけて連続に潰す事が出来ます3次元方向にも潰せる特徴が有ります。   
(上が潰した例の写真です)

7,ダンボールの穴開け工具



①通常の千枚通し(太さ3.0Φ)  
②先曲げ千枚通し(自家制太さ3.0Φ)  
③ピッキングツール L 曲げ(3.5Φ)市販セット品  
④ピッキングツール?曲げ(3.5Φ)市販セット品  
⑤ピッキングツールへの字曲げ 曲げ(3.5Φ)市販セット品  
⑥ピッキングツールストレート(3.5Φ)市販セット品
※ ②~⑤は突合せ縫合用です。

8,ダンボールの縫合


ダンボールの縫合と言う考え方です。
サイドプレスリベットと言う考えとワッシャーの組み合わせにより成り立っております。
手前をコーナー縫合、奥は突合せ縫合になります。
外はこの場合は上から粘着テープを貼って補強済のダンボール荷作りとして有用です。
リベットは横から潰した状態です。

9,想定される利用用途

ダンボールを閉じる用途ならば何でも有ると言えば有るんですが具体的には下記のような事が想定されます。
1,箱を簡易的に作る
2,ダンボール箱内に入れるスペーサーと呼ばれる中子を作る。
2-1、箱の中に箱を入れる箱を作る。
2-2、フレームのような形で中子を作る。
2-3、空間をあけた方式で積層させる中子を作る。
3、ダンボール箱にプレート状の取っ手を付ける。
4、ダンボールの周囲を回し結束をする。
5、ダンボール箱で棚を作る、その時に縦の補強芯材を作る。
  ダンボール箱は縦積みに強い構造で作られております、側面をカットし        て作ったり、縦のモノを横にして積み上げると強度が不足をしてしまい         ます。
  縦のつっかえ棒又はつっかえ板を使う必要はありますその様な時にはこ        のリベットで手軽に作る事が出来ます。
※利用用途のそれぞれに補助部材等が必要になりますが随時追加をして行く       予定です。
2024/11/20現在は記載にあるところまでです。


10,サイドプレスリベットの纏め

長~~い道のりを営々と実施実験をして書きましたが何の事は無いポリ乳酸の市販のフィラメントと専用のワッシャーの作成がキモとなってます。
ワッシャーをバルカナイズドファイバーの特性の採用により成り立つ技術でもあるようです。
やってみなきゃ解らん範囲をやってみました。
関連情報は下記のアドレスより参照頂けば幸いです。


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