BloodRecall拡張『最期の詩』 1セット継承戦 雑感
1. はじめに
2024/03/02の段階でのBloodRecall拡張『最期の詩』における1セット継承戦に関する私なりの考えです。他のルールフォーマットとは異なる部分も多々あります。また、異なる意見の方もいらっしゃると思いますが温かい目で見守っていただけると幸いです。
2. リコール
緋(4コスト)
発火(ドロー効果)を持つ。桜よりコストが安く想起しやすい。
桜によってデッキ内の打点が増えやすくなり重要度が増した…と思う。
桜(7コスト)
ドロー効果と凱旋(血戦で相手にダメージを与えれば斬アーツカードを強化できる)を持つ。少々プレイ難度は高め。
凱旋することができればデッキの火力が増えるのはもちろんのこと、
BRのコストとなる血廻も加速できる。
黒を持つ相手に対して後手なら打点調整できるが、先手で狙う場合は顔面で受けられて次ターンにバーストされる危険がある。
藍・黒がない場合、緋か人器によるドローがないと7金が重かったり長期戦で手札が真っ白になって火力が伸び悩むこともある。
紫(6コスト)
想起すると相手のデッキに加わる妨害カード。
手札が少ない人器には効きやすい。
今拡張で対策が増えたため、立ち位置は悪くなったがノーガードの相手に通ると強いこともある。
灰(2コスト)
想起したときは効果を発揮しないが、デッキから引いたり、「超克の桜」でバウンスすると効果を発揮する。コストが安く打点札と2ドローは強いが効果発揮が遅いのがとてもつらい。
蒼(5コスト)
場に残り続け、毎ターン恩恵をもたらしてくれる。
今回も強力ではあるが、ゲームレンジが少し前倒し傾向にあることや、序盤の選択として藍がとても強いため優先度は少し落ちる。
藍(3コスト)
場に残り続ける1打点とおまけ効果をのついたラムダを入手でき、血廻に影響できる効果がある。血廻序中版の火力兼血廻加速に役立つ。
このラムダやオボツの欠片(オボツカグラ専用カード)が複数並ぶと桜の凱旋が通りにくくなる。
藍と桜や黒が揃ったオボツカグラとアポイタカラは暴れる。
単体だけでもシラガネが3T【雷霆】で対面を破壊できることがある...が、
耐えられるとその先の火力を伸ばす手段がなく厳しい。
黒(9コスト)
元祖火力札(基本8点)。血が出るならその場で火力が増えるため強い。(小並感)
相手の火力をあえて顔面で受けてバーストを狙ったり、
継続して購入できれば反撃を許さず相手を上から押さえつけられる。
3. 人器 (& ブラッドリコール)
ヒヒイロガネ
桜をピックした際の【廃滅】の爆発力が高く、捲れ方次第では全対面を破壊しうる火力がある。
桜+赤ピックの場合、【廃滅】で選択候補になる。
ウスガネヨロイ
ヒヒイロガネと同じく【超克】で捲れ方次第では火力が出せるが、凱旋の安定性などからこちらを選ぶ利点は少ないと考える。
トツカマヂチ
紫のリコールと同じく、今回の拡張で発狂の対策が増えたため少し立ち位置が悪くなった。特にオボツカグラ【旅路】には妨害カードを全部血廻送りにされる悲しき運命なため、後手で握るのはより厳しい。相手を選べば戦える。
シラガネ
基本環境のトップティア、未だに強さは健在だが桜・藍の追加により他人器に追いつかれた。桜・黒がなく藍しかない場合に3T【雷霆】で試合を決めきるプランがある。
ニライカナイ
藍・桜により【天穹】の発動、および打点の確保がしやすくなった。かなり戦えるようになったが、上記リコールを持っている場合は他に強力な選択肢があり、このフォーマットでの立ち位置は良くない。
オボツカグラ
BRがどちらも強い上に役割が異なるため、対応範囲が広い。総じて弱点がなく優秀。【旅路】は序盤に開くことで血の供給と圧縮、ドローを一手ににない、最速のエンジン構築を行える。【機翼】はダメージ量こそ他人器に劣るが必要血廻数が少なくリーサルプランとしての3Tでの安定した発動、凱旋の拒否、リーサル回避と様々な使い道を取れる。藍+桜or黒で全対面有利。藍なし黒or桜でも悪くて微不利で戦える。
クトネシリカ
初手で藍の「里帰り」を想起できれば強いぐらいしか言うことがない。
正直あまり触っていない。
アポイタカラ
藍+桜or黒で強いやつその2。藍を高速で回してラムダを並べて3T【星宿】を目指す。ハンドが多く、事故りにくいのも〇。必ず後手で始まるのも強い。
4. ピック戦略
4.1. ピックルールに関して
先手と後手を決め、全7種のリコールから両者3種類になるまで、
先手→後手→先手…と交互にリコールを選択する。
その後、リコールとは逆に後手から人器を選択する。
最後に、お互いに人器に対応した2種類のBRを選択する。
先手がリコールカードを先に選択することができるためプラン選択は先手が選ぶことができ、後手は2種類以上のリコールが必須となる強い組み合わせは選ぶことができない場合がある。
特に、黒・桜・藍が大きくゲームに影響を与えるため、これを2枚抑えることができる点も先手に有利。
後手は人器を先に抑えられるが、カウンターピックを食らう可能性もある。
リコールによらず1強の人器があれば別だが、おおむね先手が有利。
4.2. 先手の戦略
黒・桜・藍のうち2つを取り、かつ、その組み合わせで強い人器が2つ以上あるものを目指す。(特定の1種類の人器でしか強くない場合は後手に抑えられるため)
自分が後手の戦略で受けたくないやつによってどれから選ぶかが変わるため、自身の各人器の練度とも相談。
4.3. 後手の戦略
黒・桜・藍のうち1つあれば戦える戦略をとる(有利とは言っていない)。基本不利なのでその中でもいくらか戦える奴で相手のミスや下振れを待つか、ゲームを壊せる可能性があるやつでひっくり返しに行く。相手が上記のうち2つを渡して来たら先手と同じ方向性でok。
5. プレイで注意すること
・先のターンまでのプランを考えて行動すること
ゲームの対面での勝ちやすいパターンや一気に体力を飛ばすための準備や凱旋の入れ方などを考えずにプレイすると反撃で負けたり、ゲームが伸びた末に山の純度で負けたりする。特に継承戦では取れる選択肢が減り、プランが通しやすいので計画性は重要。
・何もないターンに後攻を取ること
継承戦ではマーケットが分割されているため、後攻を取るデメリットがほぼありません。凱旋を入れた場合は強制的に先行になりますが、何もないのであれば打点調整により次の凱旋・凱旋拒否や得る血の調整ができる後攻を取れるようにしたい。(例外:リーサルを見据えたターンの先行である、エンジンが完成してこの先ずっと上を取り続けられる、アグロしているなど。)
・アーツカードの種類と枚数に気を付けること
特に桜を使う場合、斬アーツを加える手段がなければ、当然山から引かなければ強化できないため、斬アーツの枚数には気を付ける必要がある。桜流しは強いが作りすぎると詰むことがある。逆に黒を使う場合は実質的な圧縮枚数の多い桜や黒の購入のために血アーツ強化を重視。人器にもよるが斬育てるより黒買えばいいの精神。
6. 調整と当日の方針
まず最初に触れたのがオボツカグラ【旅路】。通常ルールでいくらか触っていた時から強さの片鱗を感じていたため握った。デッキを安定して回せるようになるターンが早く、高コストのリコールを買い込めるようになるのも早い。更にはついでのように紫の妨害を意にも介さない。個人練習でも相手ありの調整でも少しでも相手側が遅れたりすると暴れ始めた。
オボツカグラ【旅路】に対してはヒヒイロガネ、シラガネのバーストが通る場合も多かったが、この対面には【機翼】の方が通りが良い。特にヒヒイロガネに対しては3Tのライフ8点を飛ばすのにちょうどよい打点が出る。(【廃滅】に対する防御札にもなる。)他にも凱旋周りにも差し込めたり、早期のBR使用を強要したりと、小回りが効きすぎて便利。BRが補完しあっており、どちらも使いやすくて強く、あまりの隙の無さにどうするか悩んだ。
その後は特にオボツカグラ対面を中心として様々な対戦の組み合わせを試していき、ピック戦略で触れたような状態に落ち着いた。
仮想敵としてオボツカグラを擦りすぎて練度が一番高かったこと、致命的な相性不利がないこと、下振れやミスを狩るパワーがあることなど、当日の人器選択としてはオボツカグラを一番重く見ていた。(が、悩む試合もあった。)
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