現在マザコン考
ついにあの男が母親に感謝の電話へ
https://www.youtube.com/watch?v=wtORoBKbX_Q
この親密な感覚は何か?と考えるが、一つにはこの出演者達に共通する所謂「(元)ヤンキー」のアイデンティティによる属性ということがあり、つまり少年期に一様に語られるところの(非行により)母親に悲しませる等の迷惑をかけた、という懺悔の感情が、長じた後、集団の中で共感覚を生み出し、その内部において普遍化をしている。
これが反対に進学校出身だった場合はどうだろう。私はそうだったが、私の周辺にいた「非行」傾向がある連中と言っても、それは(警察のご厄介になるという種の)ストレートな表現性は一様に持たない。単に狡賢いだけという面もあるが、基本は自分の立場を弁えている。親に、思春期の過度な発散により迷惑をかけてはいけないという。ゆえに、長じた後の懺悔や、こういう(母親やかつての「仲間」などへの)親密感情も固定的に生じない。
そう考えると、現在とか、世代の問題ではない気がしますね。例えば私の大学院時代の担当教師である工藤哲巳さんは、「自分はマザコンだ」と個人的な場で私に話をしましたが、どうやら高校時分までは相当な非行少年だった気配があります。工藤さんの晩年に身近にいたM氏に聞きましたが、「工藤さんは高校に女郎屋から通っていた」と。この一連の簡易な図式の思考により、なるほど私は納得しました。
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