明日、彼に別れ話をしようと思う。
明日、彼に別れ話をしに行こうと思う。
彼をこれから振ろうとしているのに、
正直怖くて怖くて仕方ない。
何て言ったら彼が1番傷つかずに済むだろうかと、何回も何回も考えた。
でもどう頑張っても、
彼を傷つけることに変わりはないと思った。
「君の仕事が忙しくて、会う時間がなかなか取れないからこそ、そろそろ同棲したいなと思ってる」
と言われたのは、
別れを切り出す2ヶ月前のことだった。
私は何のためにこれから彼に別れを切り出すんだろう、
彼が離れたいと思わない限りこのまま付き合ってても別にいいのではないかと何度も何度も考えた。
でもこのまま彼といたら、
その生ぬるい生活に浸り続けていたら
私自身がもう1人で立てないくらいには、壊れてしまう気がしていた。
今まで
振られた側が1番辛くて、苦しくて、
カロリーを消費するんだとばかり思っていた。
でも違った。
全然違った。
振る側も、こんなにも辛くて、苦しくて、切なくて、振られる側と同じくらいカロリーを消費するなんて知らなかった。
人を傷つけることってすごく体力がいるんだということを25歳になって初めて知った。
思いを固めた次の日
上野公園に彼を呼び出して、別れ話をした。
呼び出しておいてなんだけど、
案の定、なかなか言い出せなかった。
やっとの思いで言えた時、なぜか私の方が号泣していた。
上野公園の桜は散りかけていた。
恋人として一緒に過ごした最後の1日は
雲ひとつない最高の天気で
彼の人柄を体現しているような温かくて柔らかい日だった。
無条件に一緒にいられる最後の1日くらいは
「あ〜今日は本当に久しぶりに楽しかったなあ〜」
と思って終わってもらえるようにしたかったのに、
やっぱりどう頑張っても彼を傷つけることには変わりなくて、彼の歪んだ顔と動揺した目を見たら、やはり全然無理でした。
泣き止んでちゃんと話して、
彼がずっと
私の気持ちに気付いていながら気付かないふりをしていてくれていたことを知り、
やっぱりこの人はどこまでも優しい人なんだなあと思った。
出会った頃はお互い共依存するほど
人生で1番辛かった時に出会い、
そこから2年間
言葉にはせずともずっと、
誰よりも私のことを大切に想っていてくれたTくん。
彼には感謝してもしきれない。
私から振ってしまったからこそ、
それを正解にする人生を
彼のためにも送らないと、と思っています。
最後にひとこと。
この世で1番素敵なあなたのことを振ってしまった以上
誰よりも壮大でロマンチックな夢を叶えるつもりです。
こんな私と今まで一緒にいてくれて本当にありがとう。
私のことを自分よりも大切に思ってくれて、宝物のように扱ってくれてありがとう。
私のこと好きになってくれて、ありがとう。
私もちゃんと、誰よりも大好きでした。
どうか元気でいてね。