オレアーダ形式トレーニング【カウンター】
今回紹介するのは、トランジション時におけるプレー強化を目的としたオレアーダ形式トレーニング。ボールを奪取後、迅速にボールを前進させフィニッシュまで繋げるようにトレーニングする。
これまでに更新したオレアーダ形式トレーニング
トレーニングの概要・流れ
プレー状況:前進
戦術アクション:横幅/深さ/デスマルケ
技術アクション:パス/コントロール/留めるドリブル
3vs3+フリーマン+GKによるオレアーダ形式、グリッド内に配置された赤ゾーン内での1vs4(3+フリーマン)によるロンドでプレーがスタートされる。
奪回側(青)の残り2選手はグリッド外に配置されており、このロンドが開始した瞬間に各フィジカルアクションをスタートさせ、そのあとに赤ゾーン内へと進入しボール奪取を目指してプレーに参加する。
※この2選手間に課せられたフィジカルアクションにかかる時間に差をつけることで、4vs1→4vs2→4vs3とプレー状況に変化をつける。
奪回側がボールを奪った瞬間、プレーエリアがグリッド全体へと拡大され、青チームはGKの待つゴール、赤チームはミニゴール方向を目指してプレーを開始する。
このプレーは、ロンド中にパスミスやコントロールミスによって赤ゾーン外へとボールが出た場合にも開始される。フィジカルアクションを終えた選手も、赤ゾーンに入らずにそのままゴール方向へとプレーをスタートさせることができる。
青チームは、中央と両サイドのスペースを埋めながらボールを前進させることを優先する。図のようにボール保持者が別のレーンへと移動してきた場合も、位置を入れ替わる形で相手のマークを困難にさせる。
このプレー時、フリーマン(緑)は赤ゾーンから出ることはできず、前進がでいない場合に備えて後方からサポートを維持する。
このフリーマンは、赤チームがボールを奪い返した場合には深さのサポート役として機能することになる。赤チームは、ボールを奪ったらフリーマンへと素早く縦パスを通し、ミニゴールへの迅速なフィニッシュを目指す。
一定時間ごとにチーム内・チーム間によるポジションと役割を交代し、総得点数を競う。「ロンド中にパス〇本成功させたら1点」「ボール奪取後、〇秒以内にゴールできたら+2点」などを設け、より高いプレー強度を促進させることもできる。
各ポジションでの経験を全選手に与えたい、短時間での高いプレー強度を求めたい場合は、トランジションは1回まで(赤がボールを奪い返した後、青がさらにボールを奪い返したらそのプレーは終了)にすることで、プレー時間・負荷を調節する。
キーポイント
【留めるドリブル】
・ 相手のいるスペースへと向かうドリブル。
・ 相手をその場に固定させ、味方に時間やスペースを与える。
✔ ボールタッチは大きすぎず、ボールとの距離を維持する。
✔ 顔を上げながらドリブルできるスピードで移動する。
✔ 対峙者が自身へのプレッシャーを開始したら、フリーな味方へのパスを優先する。
✔ 対峙者が味方へのパスラインを閉じたら、スピードを上げて突破を優先する。
【横幅】
・味方ボール保持者に対して、同ラインのポジションの選手が最適な距離と高さを調整するアクション
✔ パスを受けた時、相手のプレッシャーが間に合わないような距離を取る。
✔ 相手ラインを越えながらパスを受けることができる高さを取る。
✔ ボール保持者がフリーでない場合、距離を縮めながらパスラインを引く。
✔ パスラインを引き続けながら移動する。
【カウンター】
✔ センターレーンからの前進を最優先する。
✔ 常に3レーンを埋めながら前進する。
✔ あえて味方のマークに向かってボールを運び、その場に固定させることで、味方に時間とスペースを与える(2対1の状況をつくる)。
✔ 相手ゴールに背を向けた状態でパスを受けた場合、より少ないタッチで味方に渡すことを優先する。
✔ フリーな状態でボールを保持していても、味方がより有利な状況にいる(前進・フィニッシュが可能である)場合、パスを優先する。
✔ パスをした後、新たなパスラインを引くために素早く次のポジションに付き直す。その際、ボールを蹴った足がそのまま移動の1歩目になることが望ましい。
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