【まとめてみた】日本のMaaS事例マップ(2019/6/3時点)
日本の「MaaS」事例について、有名なものや個人的に気になったものをまとめてみました(11事例)。PDFファイルからそれぞれのサイトにリンクしているので、ダウンロードして見てみてください。
サマリ
各事例を通して見ると、MaaSには以下のようなプレイヤーが必要となりそうです。
①(一定範囲内の)交通事業者/交通手段
②マルチモーダルな乗換&ルート探索アルゴリズム(交通データの共有・統合含む)
③アプリ開発/決済システム
④地元自治体や観光協会等
⑤商業施設や観光施設、病院他、目的地(※⑤はプレイヤーとして必須ではない)
さて、有力プレイヤーは?
鉄道会社は、沿線に不動産や商業施設を持っていることも多く、MaaSを推進する上でやはり最も存在感が大きいと言えそうです。
一方、鉄道会社以外で複数の実証実験で名前が挙がる企業として、未来シェアは②のルート探索にAIを絡めた強みがあり、ヴァル研は②③を両方担える存在だと思われます(ジョルダンやナビタイムも同様)。
また、WILLERやみちのりホールディングスのように地方の交通を束ねたり、自社で保有している①に強みがあるプレイヤーも希少です。西鉄は福岡県を基盤に鉄道やバスに加え商業施設も保有しているため、①⑤の両面で強みがありそうです。
地方の複数のタクシー会社にシステムを提供している電脳交通は①と共に②③も担え、同様にAzitのCREWも①②③をカバー可能で、両者とも単独でかなりの存在感を示せています。
“移動“に関しては、恐らく各所に各様の課題があり、それらを解決する手段として、様々な形のMaaSが存在しうると思います。
ゆくゆくは完全自動運転・ロボットタクシー等の更なる技術の発展に伴い、誰もが本当に気軽に便利に安価に移動できるようになることで、地方・観光地・都市における様々な問題の解決に繋がる可能性があるため、色々な企業や自治体がMaaSへの取組を推進していくことを期待しています。