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Omoiとベガスって似てるよね(いい意味で)

 (FACTの活動再開激アツですね『a fact of life』しかちゃんと聴いたことないけど)

 個人的にラウドロックとボーカロイドは遠い位置に存在する。ように見えて結構近いのかもしれない。どちらもリアルな生臭さがあるような気が個人的にします。

 魚って生臭いじゃないですか(急)。んでその生臭さを消したりオブラートに包むためにカルパッチョにする、とかだった気がします。
 ボカロもラウドもその生臭さを消すために色々な工夫を凝らしているようである。もちろん生臭さをそのまま生かしているものもある(そんな料理があるのかは知らんが)。ジャンルとかバンドとかの雰囲気の違いはここに表れるんだと思う。

 今回はそれの調味料が、編曲という意味で非常に似通っているアーティストについて書こうと思う。

 それがOmoiとFear,and Loathing in Las Vegasである。(個人的にアーティストへのリスペクトを込めて活字にする際はバンド名を略すことはしないんだけど、Fear,and Loathing in Las Vegasはさすがにベガスと略させてください)。

 そして似通っている、という言葉の悪い側面としてどうしてもパクリとか盗作といったネガティブな方向に行ってしまいかねないというものがあるが、ここではどっちも同じようにサイコー‼️という意味です。

 似通っているということは、どちらか片方が好きなリスナーはもう片方も好きな可能性が高いことも意味する。どっちかしか知らない読者の方は是非聴いてみよう(余計なお世話)。


 俺がOmoiとベガスの曲で似ていて、かつ気に入っているのは以下の2要素である。


①音圧がとんでもないシンセサイザー
音圧がどういうものかいまいちピンときていないのだけど、この二組は音圧すげ〜ってのがわかる。自分なりに「大音量で聴きたくなる」というものすごく曖昧に音圧を理解しています。

 この二組は、イントロだったりのリードパートをキーボード、シンセサイザーが担っている。なかなかとんでもない破壊力、そしてギターとかではだせないニュアンスを感じて面白い。

②激重ギター&ドラム
シンセが轟音すぎて普通の編曲なら他の楽器いらんやないかーい、となってしまいそうなところでも他の楽器の存在感がえげつないのが彼らである。特にギターとドラムがすごいと思っている。バッキバキです。

 OmoiのドラムはメンバーのSakuraiが叩いているそうである。これ打ち込みじゃないんだ、と思うと同時に打ち込みじゃこの迫力は出せなさそうだな、とも思う。ギターはどうなんだろ、調べてもわからなかったけどこっちも流石に人力だと思う。

 ベガスは、ラウドバンドとして大正解のサウンドだな〜って感じる。技術と重さが一流のバンドに飛び道具(そんな甘いもんでもない)がプラスアルファされちゃあもう音圧パレードである。



 さて、あとは3曲ずつくらい俺が好きな彼らの曲を紹介しようと思う。先に言っておくが、結構ベタです。


Omoi編


テオ

 まず彼らの代表曲を紹介したい。この曲、何がすごいって多分何も考えずにただかっこいい曲を作ることに徹している。
 特に間奏でそれが如実に出ている。かっこいいとしか言えないギターソロとシンセソロ。そしてサビから語呂のいい部分を切り取ったこのタイトル。ただでさえ大迫力のサビなのにラスサビでコーラスも加わったときの爆発力。
 感覚的な話になって申し訳ないが、3D映画を観ているような気持ちになる曲です。


スノウドライヴ(01.23)

 以前の記事を読んでいただいた方はわかると思うが、Omoiの俺的マイブームはこの曲です。
 Omoiらしさ全開のサウンド(というか彼らの曲は大体そうである)に加え、クラシック的な魅力も存分に出ているような曲である。
 Omoiのアルバムはいずれも1曲目がインストゥルメンタルで、そこから一つの曲のようにシームレスに2曲目が始まる。この曲も2曲目なので、ぜひ収録されているアルバム「ファーストワルツ」を頭から聴いてほしい。余談だけどOmoiはロゴ(そもそもボカロPであることが珍しい気がする)が滅茶苦茶かっこいい。


帝王教育

 安定したシンセサイザーの強さはもちろんなんだけど、これはそれに加えてラウド系のバンドサウンドとボーカロイド、という三要素を巧みに操るOmoiにしか作れない曲だなーと思う。
 この曲はOmoiの曲の中ではシンセサイザーが助演的な立ち回りをしていて、かつギターが他の曲に比べ存在感が強い。それでもOmoiらしさはすげえあるし、先述の三要素のバランスもうまく調整できるのが彼らのすごさだと思う。
 この曲は展開がかなり目まぐるしく変わる。個人的にはボカロの声の方がそういう曲は映えると思う。なんとなく。あとこの曲に限らず、Omoiはボカロの調声がうまいなーーと思います。ボカロを聴いているとたまにある言葉尻などの気持ち悪さを全く感じない。



ベガス編


Massive core

 終始うるせ~って感じで最高の曲ですね。
 ここまで触れてこなかったんだけど、ベガスはメインボーカルが二人いる。割とハイトーン、そして主にオートチューンをかけたクリーンボーカルを担当するSo、そして主にシャウトボーカルを担当するMinamiである。この二人の分業(?)がベガスはとにかくすごい。
 Soの奇麗なメロから始まって、激ヤバ音圧のイントロ、イントロの勢いそのままにMinami大爆発のAメロ、謎踊りのBメロ(ライブ映像なりMVなりを観てください)、などなど聴き(見?)どころがあふれているこの曲、ラスサビがすごい。
 Minamiの他にSo、ギターのTaikiもシャウトとして加わり三人の掛け合いで構成されるサビは、マヂ魂~って感じになります。そして大団円のアウトロ。消費カロリーヤバ過ぎ。


世界はそれを愛と呼ぶんだぜ

 サンボマスターのトリビュートアルバムに収録されているカバー曲である。が、完全にベガスの曲になっている。イントロのシンセ(というワード自体サンボマスターの話をしている限りふつうは出てこない)の馬鹿さ(褒めている)。
 スリーピースバンドは音の量が少なくなってしまいがちだからそれを克服するために各バンド工夫を凝らしているのだけど、シンセサイザーという飛び道具、というかほぼ反則、で自分の色に染め上げるベガスは聴いていて気持ちがいい。
 余談だが日本語の歌詞の曲なので基本的にはSoが歌っている。が、Cメロになると実に珍しいMinamiの日本語を聴くことができる。「愛と平和」ってシャウトしてます怖。



Luck Will Be There

個人的にシンセサイザーの大きな強みの一つに、ハッピーな感じを増大させることができる、という点があると思う。それが如実に出ているのがこの曲。まずタイトルからしてかなりハッピーな感じがしますね。
 イントロのドラムが入って最初の音のドカンという音圧はいつものベガスだ。ただ、曲全体に幸せ、もといハッピーな感じがある。重いサウンドは変わらず、それをハッピーなシンセサイザーが包み込むような雰囲気である。天国のロックってこういう感じなのかもしれん。
 そして曲の中盤から終盤にかけてのMinamiのシャウトとその流れでのシンセサイザーの間奏、そしてラスサビで大優勝。
 明るい曲でシャウトを入れるのはそんな簡単じゃないと思うんだけどこの曲は見事にやってのけている。


 そうそう、ハッピー・シンセサイザー(造語です)の曲はOmoiにもあった。WAA!!!!という曲です。こっちもイントロの優勝感が滅茶苦茶いい。初音ミクと鏡音リンのツインボーカル、そしてカノン進行というみんな大好きな要素が詰め込まれているのもハッピー感を増大させている。あとこの曲に限らずOmoiは歌詞の壮大さとリアリティの使い分けが上手くて好きです。しかも調声が上手いから歌詞がしっかり聞こえる。



 ふう。以上紹介しました。最初に魚の臭みとりの話をしたけど、魚料理の中にも好き嫌いが分かれるようにラウドロックとボカロはどちらも敬遠する人はするジャンルだと思う。まあ聴いてみたらやっぱダメでしたとなる可能性は全然あるけど一回くらい聴いてみてもいいんじゃないですかね。少なくともこんな文章を読む時間があるほど暇な方は是非。

(一曲ずつ書くのちょっとつかれるので曲数減らすとか何かしらの工夫していこうと思います)


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