昔書いた小説読んだら地獄すぎた

 大変お恥ずかしい話、私は昔小説を書いていました。小説というか、小説みたいなものなのですが。あのときは小説を書いていたつもりでした。

 最近ひょんなことからその小説を探すことになりました。以前使っていたUSBメモリに入っており、さながらタイムカプセルを開けたかの如く、懐かしくむず痒い気持ちになりながら入っているファイルを開いてみました。

 マジで地獄、声出るかと思った。

 あまりにもひどい情景描写、長くて読みづらい一文、不自然な会話文。本当にそれは小説の形をしたただの言葉の羅列で、とても恥ずかしくなりました。今まで小説を書いたことがあると得意げに言っていた自分を殴りたいくらいです。しかも、26000字くらいあるやつが出てきて、これに注いだ時間でどれだけ勉強できたか……とか思ってしまいました。

 とはいえ、いきなり小説が書けるようになるはずはないので地獄みたいなものを生み出して当然と言えば当然です。多分、地獄を受け入れて努力を続けたら多少マシなものが書けるようになるんでしょうけどそれを怠りました。年月を開けすぎたせいでもうあの地獄たちを進歩させる気が起きません。ただ、ちょっと気持ち悪くなるだけです。

 馬鹿なので「あれは比較的うまく書けたから見せてもいいよ」などと言ってしまいました。該当文書を確認したとき、思い出補正ってすごいなと思いました。私の中で最高傑作くらいになっていた小説のような何かは他の地獄と何ら変わりない駄文でした。もう、内容を説明するのも嫌なくらい……とても人に見せられるものではないけれど、見せてもいいと言ってしまった手前、なんとか加筆修正し、それっぽいものに仕上げようと文字を打ちはじめました。

 しかし、全然書けません。昔の自分が作ったものを地獄だ駄文だと罵倒し、黒歴史と忌む私は高校時代の自分ができていたことさえできない人間になっていました。地獄でも書けるだけマシでした。

 とりあえず今は何年後かに見直して地獄だと思わないような文章をここに投稿することを心がけようと思います。

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