こんにちは。赤ちゃん。
2020年4月に第2子を流産していた私達夫婦にとって、それは飛び上がるほど嬉しい結果だった。「妊娠6週くらいだね。」という医師の言葉に対し、私は「心臓は?どうですか?」と食い気味に聞くと「まだ袋ができたくらいの頃だよ~お母さん、そう急かさないで。赤ちゃん頑張って大きくなっていくよ」。
流産してしまった娘(おそらく)を忘れられず、早く次の妊娠がしたかった私は宝物を抱えるように未だ全く膨らんでいないお腹を手で守りながら帰路についた。
流産してしまった娘に『ありがとう。』と感謝し、報告した。
もう既に毎日が幸せで、前回あんなに哀しいことがあったんだから次は大丈夫、と根拠の無い自信でいっぱいだった。
第1、第2子ともにつわりが辛かった為覚悟していたが、今回も案の定辛かった。今回のつわりで食べられるものは辛い物だけだったが、食べ過ぎると胃がやられるで、今回もあまり食べられなかった。
それでも、幸せだった。
『あぁ、この子の未来はどんなだろう。』
妊娠12週の頃、健診でいつもより長いエコーに違和感を覚えたが心臓は可愛くピコピコ動いている。前回流産だったから医者もじっくり診ているんだろう。と、心がザワザワしながらもエコー画面を見守った。
「お母さん、あのね、この子はね、全身・・・膜で覆われいるような感じでね。浮腫んでいるんだ。総合病院で一度詳しく診てもらおう。早いほうがいいな。明日診てもらえるといいな・・・。」
医師は続けた。
「首の後ろに浮腫みがあると、いわゆるダウン症の可能性を指摘することが多いんだけど、この子はね、ちょっと違う。次の健診で浮腫がひいている場合もあるし、今はあまり考えすぎず、確り検査してもらおう。」
平静を保てずに私は泣き出していた。
お腹の子に『ごめんなさい』と謝る私の背中を
看護師がずっと摩っていてくれた。
この頃2歳の長男も先天性疾患を抱えている。
ひとつの症状は治療法が確率されているが
もうひとつは稀少未診断疾患で原因不明のまま。
何で私は健常な子を妊娠できないんだろう。
前世での行いが相当悪いのかもしれない。
それで我が子に苦労を強いているのだろうか。
根拠の無い考えで頭がいっぱいになった。
その日はどうやって家に帰ったのか覚えていない。
ついこないだ幸せな気持ちで抱えたそのお腹を
その日は泣きながら隠すように歩いていたことだけは覚えている。
総合病院受診時、妊娠13週で指摘されたのは「胎児水腫」だった。