初心に戻る
実家で一緒に住んでいた父の義母である祖母は、毎日着物で過ごす人だった。
一族に華族議員がいる人で、いつもりんとしていた。
自分の着る着物も、私が着る浴衣も、全て縫ってくれた。
ほつれなんかない、素晴らしい仕立て。
着付けも全て祖母。
母は浴衣の着付けさえできなかったし、帯も結べなかったと思う。
今、私が着物好きなのは、太った理由もあるけれど、確実に祖母の影響。
感謝しているし、生きてたらもっと話せたのに、という寂しい気持ちです。
そんな祖母が、亡くなる数年前から弱り始め、着付けも難しくなり、作り帯を初めて買ってみた。
作り帯、ぴちっとしてるし大きいし、当時は背中に金具を入れるので痛かった気が(今のはよくわからないけど)。
祖母が亡くなる前、着付けくらい出来ればよかったなぁ、と今は思う。
祖母が亡くなり(もしかしたら亡くなる前かも)初めて既製品の浴衣を買った。高いし自分にあってなくておはしょりが大変だったのを覚えている。
祖母のありがたみを感じた。
結婚して、ありがたいことに、旦那さんのおうちが着物を着る一族だった。
反物を渡したらお仕立てしてくれる方がいて、お礼をしても一般よりはるかに安いお値段してもらえた。
誰もが出来る訳では無いので、ご縁に感謝。
今着てる浴衣は、その時のもの。
今は、お願いできないので、大事に着させていただいている。
今年はやっと夏休みに帰省することが出来そうだ。
なんと4年ぶり。
早速姪から連絡がきた。
「お祭りの時いたら浴衣着せてもらえる?」
それだけかーい!と思ったが(^^ ;、そうか、私はあの時の祖母役なのだな。
頼ってくれるのは、嬉しい。
姪のは作り帯だし、浴衣くらい着れるのでは?と思ったが、思い返せば20代後半私も着られなかった。
今では、話しながらでも子供たちに早ければ5分程度で浴衣着させられるが、嫁に来たばかりの頃、着付けに2時間かけて夫を待たせたことも。
着物と比べれば軽いので時間もかからなそうだけど、薄い生地だけに意外にシワが目立ち、難しい。
しかも姪の場合、痩せてるので補正含めやはり自分で着付けると「これじゃない」となることも多いだろう。
コロナ禍前は気付けに1時間かけてたけど、今回どのくらい早くなるかな。
楽しみでもある😊