カジートDのデイドラ日和 #3「ホワイトクリスマス①」
あれから花を摘んだり気ままに歩き回っていたら、ホワイトランという街にたどり着いていた。
ヘルゲンとは違い住民や商人で賑わっていて、建物も多く広い街だ。
街の入り口には見張の兵士が立っている。
ストームクロークの男との約束も頭にはあったが、今のカジートは処刑台に送られる前と同じ生活を送るために装備を整えたり資本を蓄えなければならない。
それに…今日はクリスマスだ!
カジートにもよく分からないが、今日はクリスマスという祝いの日なのだ。
パーティの準備をしなければならない!
だが今のカジートにはお金も家もない。
だからまずは盗んで集めなければならないのだ。
幸いにもホワイトランは広い。
至る所に自由に摘んでいい花も生えているし、人の家にも自由に入れる。
きっとクリスマスに必要なものは大抵手に入るだろう。
さて、クリスマスパーティには何が必要だろう?
カジートには家族がいなかったが、家族のいる家のクリスマスなら盗み見したことがある!
お客さんと、ツリーと、オーナメントと、ケーキと…そんなことを思いながらぶらぶら歩いているところで目に入ったのがこれだ。
クリスマスケーキだ!
今年のクリスマスケーキはこれにしよう!
こうしてケーキは無事に確保した。ついでに皿やにんじんなどもこの家から貰うことにした。
ケーキや食べ物は揃ったが、客人がいないことに気付く。
だが元からカジートには客人などいない。知り合いすらいない。街の誰かに声をかけてみるか…
試しに兵士に話しかけてみたが、会話にならない。カジートがスイートロールを盗まれたと思っている。
むしろ先ほどの家からスイートロールを盗んだのはカジートの方なのに。全く話にならない。
やはり兵士はやめておいた方がいいな。
話にならない兵士に背を向けて歩き出そうとすると、ふと水場が目に入った。
骸骨がいたのだ。
カジートは骸骨を初めて見た。
そうだ、物言わぬ骸骨なら会話がすれ違うこともなく大人しくパーティに来てくれるのではないだろうか?
水中に潜って骸骨を抱え上げようと触ると、なんと突如としてジェット噴射して飛んでいく!
巷に言うハボック神の悪戯なのか、この骸骨の意思なのか…。
とにかく上げてみないことには観察もしづらいのでカジートは力を振り絞って骸骨を持ち上げた。
だが、骸骨が重いのかここから離れたくないのか、階段の最後の段に差し掛かると何故か移動できなくなるのだ。
せっかくの客人を諦めるわけにもいかず何度も挑戦するが結果は同じだ。
とても名残惜しかったが、クリスマスの他の準備があるのでカジートは骸骨を招くのを諦めることにした。
■現在の収穫品
・アップルパイ
・スイートロール
・にんじん
・クリーム煮
・皿