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NuPhy Air60という2つのキーボード

2つのNuPhy Air60 V2とHEを普段使いしてみた感想です。
あくまで、わたしの個人的な感想で、客観的な内容とは程遠いと思いますので、参考程度にとどめてください。

NuPhy Air60 V2

NuPhy Air60 HE


レイアウト

Air60 V2、HEともに60%レイアウトです。

キー数

Air60 V2:64
Air60 HE:61

サイズ 公式資料

Air60 V2:297.3 mm x 107.2 mm x 13.5 - 22.0 mm
Air60 HE:297.2 mm x 107.2 mm x 13.2 - 18.8 mm
幅の0.1mmは計測誤差のような気がします。
Air60 HEが、最小高で0.3mm、最大高で3.2mm低いのは、Air60 HEはトップケースが微妙に低いのと、バッテリーが搭載されていないので、ボトムケースの高さが薄くなっているのが原因と考えています。
※同じ60%レイアウトで見た目もあまり変わらないので、ケースがある程度共用されていると思ったのですが、別物のようです。

重さ 公式資料(実測)

Air60 V2:463g(456.8g:Cowberry)
Air60 HE:534g(539.0g:Magnetic Jade)
バッテリーのないAir60 HEの方が重いのは内部の静音パッドの構造の違いのように思います。(マグネットスイッチやHEセンサーが重いのかもしれませんが…)
※実測時の誤差が大きいのですが…装着しているキースイッチの重さが影響しているかもしれません。(キースイッチ1つで0.1g(1円玉の1/10の重さ)の差があると、Air60 V2で6.4g、Air60 HEで6.1gの誤差になります。)

角度 公式資料

Air60 V2:3.2º/ 7.0º / 10.0º
Air60 HE:3.1º/ 7.0º / 10.0º
足を出さない状態の0.1ºの違いは、特に違和感は感じないです。(違いが判らないです。)

接続方式(ポーリングレート) 公式資料

Air60 V2:USB-C/2.4GHz/BT5.1(1KHz/1KHz/125Hz)
Air60 HE:USB-C(8KHz)
※ポーリングレートの1KHzと8KHzの違いは普段使いでは違いが判りませんでした。
※Air60 HEでは、PCB(基盤)のスキャンレートも公開されていて8KHzとなっています。

LEDバックライトエフェクト数

Air60 V2:40
Air60 HE:20
わたしは、バックライトエフェクトは常時点灯しか使わないので特に気にならないです。
こだわりがあるかないかの違いになると思います。
バックライト設定については、VIA設定のAir60 V2よりもNuPhyIOのAir60 HEの設定の方が細かく設定できて設定しやすいと思います。

モード切替

Air60 V2:Mac/Win 無線/有線/OFF

Air60 V2

Air60 V2は、背面にMac/Winモード(レイヤ)切替と接続方式無線/有線/OFFの切り替えスイッチがあります。

Air60 HE:M1/M2/M3

Air60 HE

Air60 HE:は背面にM1/M2/M3モード(レイヤ)切替があります。

その他、Air60 V2、Air60 HE共に、左上部側面にUSB-C接続コネクタがあります。

静音パッドのレイヤ構造

Air60 V2:

Air60 V2

Air60 HE:

Air60 HE

Air60 V2とAir60 HEでは静音パッドのレイヤ構造が異なります。
Air60 V2では2枚のアコースティックフォームとPCフィルムがPCB(基盤)の上面に配置されます。
Air60 HEでは、Air60 V2では2枚のアコースティックフォームがPCBの上面に配置され、PCBの底面にさらにアコースティックフォームが配置されます。
Air60 HEにPCフィルムがないのはAir60 V2と違って、端子による電気的な接点がないためと考えています。

静音パッドのレイヤ構造の違いによりAir60 HEはキープレス時の音が、Air60 V2と比べて、より低音で静かになった印象です。(他にも要因はあるかもしれませんが…)


キースイッチの打鍵感

動画の音は、マイクの特性でしょうか?硬くて甲高い音になっていますが、実際に使った感じだと少しマイルドな感じの音です。

Air60 V2:

Cowberry
 NuPhy®Studioお勧めのキースイッチ
 癖のないリニアです。
 pre-travelが1.2mmで他のスイッチより極端に浅いですが、特にチャタリングとかは経験していないです。
 慣れると、底打ちも軽減される感じで、高速なタイピングに向いている気がします。
Aloe
 ふわっとした軽さが特徴です。
 癖のないリニアです。
 operating force: 37±15gf/end force: 40±5gfで他のスイッチと比べると極端に軽いです。
 軽いキースイッチが好きな人は、これ一択というかAloe愛は結構すごいです。ただし、人を選ぶスイッチなので、軽いキースイッチに慣れていないとチャタリングが多発するようです。
 使いこなせると楽に打てて疲労も少ないです。
Wisteria
 ラバードームに似た雰囲気(Realforce GX1みたいな)の打鍵感が特徴です。
 静かに波打つような、エレガントなタクタイルです。
 NuPhyのスイッチの中で一番エレガントな印象を受けます。
 打鍵感はRealforce GX1の底付きを浅くした感じの印象です。
 他のスイッチに比べて癖がないので、逆に物足りなさを感じる人もいるかもしれません。
Moss
 硬派なタクタイル感が特徴です。
 カッチリとしたタクタイルです。
 タクタイルじゃないとキーボードじゃない。って人向けかもしれません。
 Brownスイッチで満足できない人達の、Moss愛が重いです。 
 かなりしっかりした、タクタイルなので、相応の人を選びます。慣れない人が高速で長時間タイプし続けるとひじを痛めそうな印象です。

Gateron 2.0(Red/Brown/Blue)

ごめんなさい…試していないです。

Air60 HE:
Magnetic Jade
Magnetic Jade Pro

 全く癖のない直線的なリニアです。
 Air60 HEのActuation Point変更機能を考えた場合に、トラベル曲線変化やタクタイル感があると違和感しかないので、全く癖のない直線的なリニアとしてデザインされています。
 dual-rail構造によるものか、スイッチ接点がないせいか不明ですが、スイッチ軸の動きが滑らかで、軸の遊びもなく静かな印象です。
 Proは、より低音で静かな印象がありますが、押下圧が少し重いです。
 Magnetic Jade:initial force: 30±10gf/end force: 50±10gf
 Magnetic Jade Pro:initial force: 40±10gf/end force: 60±10gf
 ※というか、Magnetic Jadeが軽いので軽いキースイッチが苦手な人はMagnetic Jade Pro一択って考えてよいと思います。


キーマップ設定アプリ(キーマッピングレイヤ数)

Air60 V2:VIA(8)
Air60 HE:NuPhyIO(12)
普段使いをする上で2つのアプリは、Actuation Point変更とMod-Tapの違いが大きいです。
Air60 HEは、0.1 - 3.3mmの間で0.1mm刻みでActuation Point(キースイッチがオンになる位置)を変更可能です。
Mod-Tapについては、Air60 V2は、タップは通常キーのみ、プレスは修飾キー(Shift、Ctrl、Alt、Gui)かレイヤ変更のみの組み合わせでしか使えませんが、Air60 HEについては、マクロキー以外の全てのキーの組み合わせが可能になっています。
(具体的な違いについては、タップでは「1」、プレスでは「F1」といったMod-Map設定が、Air60 V2ではできませんが、Air60 HEでは問題なく設定できます。)


でさ…どっちがいいの?

ごめんなさい。
両方とも良いとこ、残念なとこがあって選びきれないです。

ただ、わたしが普段使いで仕事用の60%レイアウトで選ぶならNuPhy Air60 HEです。
理由は、Mod-Tap機能でファンクションキーとカーソルキーをFnキーを使わずに押せるところと、静音性です。仕事では、ワイヤレスを使わないので無線接続は必要ないというのもあります。

趣味で楽しくキーボードを使いたいというときの60%レイアウトで選ぶならNuPhy Air60 V2です。キースイッチの種類が多くて、それぞれに独特の癖があって楽しいです。(NuPhy Air60 V2は2台持っているので、CowberryとAloeを装着してその日の気分で使い分けています。)
なので、仕事中はNuPhy Air60 HEで仕事が終わったら、NuPhy Air60 V2その他(?)を使っています。

で、たぶんだけど、NuPhy Air75 V2を使えば、仕事にも趣味にも支障ないはずなんだけど… … …
60%レイアウトがスキなのです…



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