Blenderアドオン、Quad RemesherとAuto-rigで楽をしたい
★はじめに
スカルプトのあとのリトポロジーがめんどい。
リグ入れを楽したい。
スカルプトと色塗りだけやるからその辺を大体自動でやってほしい。
そういう怠惰な欲求を少しでもできないかなーと考えていろいろと試行錯誤したので初心者の自分用にまとめる。
※今回はVroidから素体を持ってくることにした。
Vroidのトポロジーならリトポロジー用のガイドを作るにも参考としてちょうどいいので。
★結果とやり方
Auto-rig proはメッシュ形状とトポロジーの流れを見てリグを入れているようなので、今回はQuad Remesherのガイド機能を使って自動リトポロジーにおけるトポロジーの流れを制御する。
※難しく書いたけど↓にチェックをつけて色を塗るだけ
で、どうなったかというと
関節部分を中心に事前にマテリアルを塗り、ガイドを割り当てることでボディ部分に限れば半自動でリトポロジー→リグ入れまでできた。
顔面はそもそもシェイプキー消えるし意味ないよねってことで割愛(途中までやってから気が付いた)
★各パーツのマテリアル割り当て例
実際の塗りを書いておく 今回はVroid1万ポリゴン→リトポロジー25000ポリゴンにした場合で見ていく。
1.まずは指先~手首、一応これで満足なレベルだったけど、場合によっては指の関節とかにもマテリアルを割り当てていいかもしれない
結果 マテリアル割り当ててない場所のトポロジーは完全消滅している
2.肘関節は正面と背後、それぞれの関節部分にマテリアルを割り当てている
肘は左右には曲がらないので背面部分には縦方向に切れ目のようなガイドを割り当て
正面は折り目の部分、山なりになる場所で分けてみた。3色使ってるけどピンク部分はレッド部分と一緒にしてもよかったかもしれない
結果
上からみた図
結果
3.肩~鎖骨 肩部分はシンプルに塗り、鎖骨はリトポロジーした際に消滅すると悲しいので盛り上がってる部分と窪んでる部分に色割り当て
結果
4.胴体
正面 胸部分は最低限の区分けさえできていれば問題ない。
問題は腹。いろいろ試したがシンプルに三角の形を割り当てるのが一番安定した。
体型によってはシックスパックに塗る必要があるかもしれない。
下腹部は流れに沿うようにガイドを配置
結果
5.背中 正中線と背筋部分を色分け。臀部は適当
6.下腹部~膝
太ももは股下のところで線を区切るように設定するのがポイント。
大きく体型を変化させると崩れやすい。補助として臀部~ひざ下まで線を引いたが効果があるのかはよくわかってない。
膝はサポーターをつけているような感じでこれも前後の動きだけなので左右に動かないようなガイドにした
結果
7.膝裏 頻繁に曲げる場所なので曲げた後を想定したガイドに。
前後のみで左右には曲がらないので膝裏と似たような感じで
結果
8.足首 とりあえずくるぶし部分が崩壊しないように色分け。
足指はVroidベースだとリトポロジー時に崩れて消滅する。まあほとんど使わないので今回はスルー
9.実験
今度はVroid素体のポリゴンを200万ポリゴンまで増やす→軽く変形→1万ポリゴンへのリメッシュで試す。
当然だけどQuad Remesher用にガイドを割り当ててる部分がゆがむとリトポロジー後のメッシュも歪んでリグ入れ失敗するのであんまり影響ない部分を歪ませておく。もし関節部分を歪ませる必要がある場合は再度マテリアルを割り当てする
結果 おおむねいい感じに。これにスキンを入れてみる。
失敗 ボーンが追従しない…...。問題があるなら前工程でエラー吐くはずなので試してみる。
スキンの際のエンジンをHeat Maps→Voxelizedに変更してみる
動いた。多少肩の可動域が狭いけど1万ポリゴンでこれならまあOK
★まとめ
これでスカルプトで生成→リトポロジー、リグ入れまでがより一層短縮できる...はず。
前に四つ足にボーン入れたことから合わせて考えると楽をするための条件は次の通り。
・手なら手の形状、足なら足の形状とコンピューター側で認識できる事。各パーツがコンピューターが認識できない(凹凸が弱い、トポロジーが区切られてない)場合はひどい結果になる。
・タコ足のような常識外の形状の場合はそもそも入れるボーンを変えたりして、手動でコツコツ入れる。
・マテリアルを割り当ててリトポロジーの流れを制御する。
これでボディ部分は汎用性高めでスカルプト→リグ入れまで出来そう
頭の部分は表情など細かく作りこむ必要があるので別途分けて処理するしかないかも。下手すると胴体よりトポロジーの数多くなるし。
おまけ
Quad RemesherのSymmtryにチェックを入れてリメッシュ時すると左右対称になる。
……リメッシュ機能と合わさって歪みが目立たない、めっちゃ綺麗なトポロジーになった。
成功 そらまああんなに綺麗なトポロジーで動かなかったらやばいよね。
おまけ その2 変形させすぎた例
Match to Rig実行すると変な方向にリグが飛ぶ
いちおう動く