無観客ワンマンでBiSのこれからが楽しみになった
BiSの無観客ライブが想像をはるかに超えるくらい楽しくて幸せだった。ただライブを配信するんじゃなくて、無観客だからできる演出にいくつも挑戦してくれたことが単純にうれしかったです。こんなすごいライブ見たら不安とか吹き飛んで今後への期待しかなくなっちゃうよね。
ワンマン2本級の全曲セトリ
ニコ生が始まる前の僕は「WAggのワンマンが70分だったからもしかしてBiSも...?」とか日和り倒してたんですが、いい方向に想像を裏切ってくれました。全楽曲、30曲をMCなしノンストップ(きゅうり休憩あり)で歌い切る2時間越えのライブ。事前に「BiS死ぬ気でワンマン致します」ってタグ散々見てたんだから70分で終わるわけないって分かりそうなのにね。なおいは1から研究員やり直した方がいい。
全曲ノンストップライブっていうと第1期BiSの解散ライブ、BiSなりの武道館を思い出します。3時間半で全49曲、MCなしっていうとんでもないセトリです。僕は映像でしか見てないんだけどね。
3年半活動してた第1期が49曲(発表した音源は50曲を超えてたような気がする)だったのに対して、2年目に入ったばかりの第3期が30曲もあるのなんかのバグか??と思うけどこんなにたくさんの曲を楽しめるのは本当に恵まれてるよね。
BiSなりの武道館は基本的に新しい楽曲から初期の曲にさかのぼっていくセトリだったけど、今回の無観客ライブは発表時期とは関係ない曲順でした。
セトリはSTORY WRITERさん→https://storywriter.tokyo/2020/06/20/3363/
30曲って普通なら長く感じるけど、要所で演出があって飽きさせない構成でした。演出なくても飽きないけどね!STUPiDの時、フロアに降りてカメラに近づいてくるメンバーたちのまぁかわいいこと...。かわいかったなーあれ。
あとコオロギでヘドバンとかスクワットするとき普段は横一列だけどサークル組んでくれたのが新鮮でした。
演出のほかにも工夫されてるなと思ったのが曲順でした。ノンストップではあるんだけど「本編2つ+アンコール」みたいな構成になってて、13曲目のLET'S GO どうもで前編終了、thousand cricketsで後編が始まって28曲目のBASKET BOXで本編終了、ゾンビとCURTAiN CALLがアンコールって感じのセトリを組んだんじゃないかと思いました。知らんけど。
2大かわいい楽曲のLOVELY LOVELYとabsolutely meeeeee!!、バラードのLAUGH AT MEとリフレイン、2枚のアルバムでそれぞれの最後を飾るLET'S GO どうもとFOOL PROOFみたいに対になる(と僕が思ってる)曲がうまいこと前後半に振り分けられてました。
野球に例えるなら“5~8番にも1~4番級のバッターを揃えた恐怖の打線”みたいなイメージ。アンコールが9番ピッチャーね。
ワンマン2本見せてもらったくらいの見応えがあったと思うし、それだけいい楽曲が揃ってることを改めて実感できるセトリでした。リフレインからCURTAiN CALLまでの5曲とかオールスター感ハンパじゃなかったよ。
画面4分割でメンバー全員の爆レス
色々な演出があったなかでも一番の話題は各メンバーに1台ずつ固定カメラがついたabsolutely meeeeee!!でしたね。
多くのアーティストが無観客ライブ、Zoomとかコミュニケーションツールを使ったトーク配信、特典会を開催してきたと思うんだけど、「4分割したライブ映像を生で配信する」ってのは大発明だったんじゃないでしょうか。他にもやってる人いたのかな?
自粛期間中はメンバーが集まれない都合上、やむを得ず、各自がカメラで撮った映像を画面上に配置して配信するしかなかった。そう、仕方なく分割してたんだよ!
ところがBiSちゃんがやったのは、集まれるようになったのにあえて分割するっていう逆転の発想。これが「1曲通してメンバー全員が爆レスをくれる」というオタクの悲願を叶える奇跡のライブを生んだわけです。この世に神はいたのか。
カメラが固定だからフォーメーションとか関係ないし、歌とダンスに集中するんじゃなくて常にカメラに向けたパフォーマンスになるから表情も身振り手振りもいつもと全く違う!!
ライブ中は一番お客さんのこと見てるティ部ちゃんがカメラを前にするとなんか一番照れててかわいい。
トギちゃんは表情も動きも引き出しが多くて顔芸とかわトギーの切り替えが見事。
モンちゃんはカメラへのアピールが上手でずっと笑顔がどアップになってるからまじ天使。
デビュー当時は地面見ながら必死に歌って踊ってたネオちゃんがカメラに向けてめちゃめちゃ楽しそうにパフォーマンスしてる姿には感動しました。あぁー推しちゃんほんとかわいい好き最高。
曲の終盤で4人のカメラマンがメンバーを撮る映像に切り替わったのもよかったよね。メンバーとしてはとんだ辱めだしオタクからすれば「もっと推しちゃん見せろー!」って気持ちもあるけど、最後まで4分割の画面見てたら推しメンかわいいワールドから帰ってこれなくなっちゃうからあのカメラワークは何百人ものオタクの命を救ったと思う。みんな危なかったな!
あと、LOVELY LOVELYの誕生でかわいいソングとしての存在感が少し薄れてたabsolutely meeeeee!!が脚光を浴びたのもうれしかった。どっちもかわいいよね!!!!
BASKET BOXが語りで完成した
BASKET BOXは間違いなく第3期の代表曲だし大好きな曲なんだけど、ライブで不完全燃焼っぽい感覚を抱くこともありました。長いアウトロを持て余してたからです。
間奏やアウトロが長い曲はいくつかあるけど、ゾンビはイントロと間奏でMIXを打てるし、STUPiDの間奏には組体操っていう見どころがある。でもBASKET BOXは両手を交互に上げる振り付けが3サビから曲終わりまで1分くらい続くハードな曲だったんです。
そんなBASKET BOXにモンちゃんの熱い語りが初めて入ったのが、2月29日に開催された「“WACK FUCKiN'PARTY” NO AUDiENCE LiVE」でした。他グループと違ってMCも煽りもないけど、長いアウトロをいっぱいに使った「絶対 また 会いましょう」っていうメッセージは強すぎるくらい伝わりました。
なにかMIX入れたほうが盛り上がるんじゃないかとソワソワしてた研究員もいただろうけど、今後はモンちゃんが口を開くかどうか待てばいいし、なければ全力で拳を振り上げればいい。そういう曲にBiSちゃんが育ててくれたように思います。完成した、って感じがする。
語りが今後も入るかどうかわからないし、一切ないかもしれない。それでもこれからはモンちゃんタイムだと思って、気持ちよく振りコピに専念できそう!
ライブがないからこそ生まれたCURTAiN CALL
最後の1曲として初披露されたCURTAiN CALLは、ライブの楽しさとか満足感、終わり際の寂しさを詰め込んだような曲です。ファンの前で開催できない時期だからこそ、いつか絶対にやるんだって強い意志を込めて、ライブで最も映える楽曲が作られたんだと思います。
歌詞は明らかにライブ本編の最後かアンコールで歌うことを想定して作られています。
「もう終わり??足りないよ。。。まだまだ歌えるから」
「帰りたくない カーテンコール」
本編の最後にこの曲を歌ってから、ファンのアンコールに応えてステージに戻ってくるBiSの姿を想像しただけで泣けます。アンコールでこの曲やって「帰りたくない」って歌ってくれたらそれも泣いちゃう。
無観客ライブではモンちゃんが今にも枯れてしまいそうな声で「まだまだ歌えるから」って懸命に、でも笑顔で歌ってる姿からBiSの「死ぬ気」が伝わってきました。
それと、デビューから1年も経たず活動が制限されてしまったBiSメンバーの不安がテーマになってると思い込んで聴いても面白いです。そうすると「君との時間が楽しいんだ 始まったばっか なんでなの?」「死ぬまで歌わせてよ」 って歌詞がBiSで居続けることを切望するメンバーの心情を表わしてるようにも受け取れます。まぁ絶対ライブのことなんだけどね!
これが観られるならBiSのライブが今まで以上に楽しくなるって確信できる名曲を作ってもらえて本当に幸せです。7月のライブは見送りになったけど、ライブ再開が楽しみだしCURTAiN CALLを聴ける日のことを思えばいくらでも待てるよ。