一人飲みを楽しくするお店選び
一人飲みが好きです。好きな人とわいわい、しっぽりも好きだけど、料理人の手仕事や接客の息遣いを感じながら、自分の好きな料理やお酒を好きなだけ独り占めできる幸せは何物にも代えがたい。
一人飲みが好きだと話すと「度胸あるね」「寂しくならない?」などと反応されることも多いです。実家が飲食店なので一人飲みの光景に慣れてはいるものの、わたしもどこでも構わず一人飲みできる鋼のメンタルを持っているわけではありません。
ということで、私が一人飲みの場所をどうやって選んでいるかをまとめてみました。
一人飲みしてみたいけど勇気がでない……という方、新しいお店を開拓してみたいという方の参考になれば嬉しいです!!
【前提】一人飲みは恥ずかしくない
まず、一人飲みをためらう方が乗り越えるべき壁は「一人飲みは恥ずかしい」という感覚。その感覚がある限り、どんなに美味しいお酒も食事も味のないものに感じてしまいます。もちろん、感覚を変えることはなかなか簡単なことではありません。でも、ちょっとだけ考え方を変えてほしいのです。
「恥ずかしい」は「見られている」意識からくるものです。一人飲みしている自分を、周囲のひとはどう思うだろう……と不安になるでしょう。でも、安心してください。お客さんは誰も、一人飲みをするあなたのことなんか気にしていません。ご自身が誰かと飲みに行ったときのことを思い返してみてください。周りのお客さんが何人で飲んでるかとか、毎回気にしていますか?「うわー、あの人こんなところで一人飲みしてる!!」なんてバカにしたことありますか?思い当たる記憶がなければ、そういうことです。
一方、店員さんはあなたのことをしっかり見ています。だからって、ここでも恥ずかしがることはないのです。一人飲み客を嫌うお店なんてありませんから。もちろん、メニューや店内の作りによっては一人客に対応できないお店もありますが(お鍋とか)、それは入店前にこちらである程度判断できます。一人飲み客は純粋にそのお店のお酒や食事を楽しみに来ているので、そんなお客さんを見て嫌な顔をする店員さんなんていないはず。むしろそんな接客するお店はこちらから見切ってやればいい。とにかく自然に振る舞えばよいのです。
とはいえ、ところ構わず一人で突撃するのはなかなかハードルが高いもの。楽しく飲めるお店を探すための条件はしっかり押さえておきましょう〜
条件① カウンター席は必須
カウンター席があればもうほとんど「一人飲みOK」のサイン。テーブル席の方が好みでも、まずはカウンターに座ってみましょう。
カウンター席のいいところは、店員さんの目が届きやすいこと。良いタイミングで注文を取ってくれたり、こちらが寂しい思いをしないよう話相手にもなってくれることもあります。とはいえ私も人見知りなので、初対面の店員さんにどう話しかけたらよいものか迷ってしまうこともあります。そういうときはとりあえずご飯を味わい、美味しかったら「美味しいです!」と感想を伝えるところから始めます。料理談義やお勧めのお店の話に繋がります。もちろん一人で静かに飲みたいときは、無理してしゃべらなくても大丈夫。
グルメ情報サイトやGoogleマップなどで店内の写真も見られるので、不安な場合は事前にカウンター席の様子を確認することをお勧めします。
条件② 住宅街にあるお店が狙い目
一人飲みというと「○○横丁」のような繁華街の飲み屋街を想像される方も多いかもしれませんが、初めて行くのであればあまりお勧めしません。繁華街はリア充だらけです。一人飲みは恥じゃないって頭では分かっていても、恵比寿でリア充たちを眺めながら飲む酒は苦い。
一方、住宅街のお店は自宅に帰る前にふらりと立ち寄るお客さんが多いので、おひとり様の割合も高め。店員さんも一人飲みの対応に慣れていることが多く、程よい距離感で接してくれます。周りに似たような一人飲み客がいたりもするので、心理的ハードルも低いです。
条件③ 金曜夜は避ける
平日勤務だったら、金曜日はパーッと飲みに行きたいですよね。そんな日に限って一緒に飲む人が捕まらず、じゃあ一人で飲んじゃおうかな!という気持ち、とてもわかります。慣れている方は全く問題ないのですが、はじめての一人飲みだったら他の曜日でチャレンジすることをお勧めします。
金曜日の飲食店は、どうしても忙しくバタついてしまうもの。店員さんに話しかける間合いがちょっと難しいし、ゆっくり飲むのにちょっと後ろめたさを感じてしまったりもします。金曜日だからサービスレベルが低いってことでもないですが、他の空いている曜日の方がお店の良さをじっくり味わえると思います。
また、金曜日は気が緩んで飲み過ぎてしまいがち。恥ずかし酔い方をするとそのお店に二度といけなくなるので、他の曜日で緊張感持って飲む方が安心です。
……本当はもっと語りたいことはあるのですが、今回はいったんここまで。
ふらっと寄れるお店があるのとないのでは、その街での過ごし方が大きく変わってきます。一人飲みとともに、日々の暮らしを楽しんでくれる人が増えるといいな、と思ってます。
一人飲みしやすい街に住みたい!というご相談もお待ちしてます☻