2回目っていいな！と50歳にして脱毛症になって思った話

去年、50歳の冬に、突然、頭髪が半分近く抜けるほどの脱毛症になった。(当方女性です）

原因は不明。
だけど、きっかけは、コロナ明け3年ぶりの日本帰国だった。

うれしくて毎日毎日、友達や家族と久しぶりに会えて興奮したり、暴飲暴食二日酔い、なぞの蕁麻疹、などなどが重なって、日本にいる間に、脱毛が始まった。

忘れもしない、家族旅行で行った佐賀県唐津の老舗の温泉宿。
趣ある温泉の洗い場で、髪を洗っていると、髪がごそっと抜けて、手に残った。あれっと思ってさらに髪に手ぐしを通したら、抵抗なく、いくらでも髪が抜ける。ぞっとした。

当時は髪が長かったので、手に残る抜けた毛の量も半端なく、ホラーじみた恐ろしさだった。

そのまま全部抜けるかと思ったら、3ヶ月ほどで半分くらいまでスカスカに抜けたところで抜けるスピードが落ちてきて、同時にうっすら生え始めた。医者にも行ったが、ミノキシジルのローションを使っているといったら、それを続けて、と言われたのみ。それを3本くらい使ったところで、春頃から本格的に生え始めて、だんだん普通の量くらいの抜け毛に収まった。

仕事でインスタライブの動画にでていたため、どうなることかと大変気が重かったし、念の為に、ウィッグも買っておいたが、使わずになんとか乗り切れた。腕のいい担当美容師さんの乗り切りまでのアドバイスやごまかしカットのスキルにもずいぶん助けられた。

50歳といえば、字ヅラからして人生折り返し感、更年期まっただ中感があるけど、突然、つるっぱげになるかもしれない恐怖と戦うことになるとは。
かなり予想外、かなりショッキングだった。それでいて「うわー50になるってこういうことか」という妙な腹オチ感もあった。

ぜんぜん望まない形、タイミングで落ち武者スタイルからショートヘアに。
周囲に「イメチェンですか」「似合います」など言われたが、まったくうれしくない、だって前の髪型すごく気に入ってた。

しかも再び生え始めた毛は髪質が変わってしまっていて、以前はストレートでストンと落ちるサラサラした髪質だったのに、チリチリしたパーマっぽい毛が増えて、全体がモワモワ膨らんだりと、それまでの自分の知っていた髪とぜんぜん変わってしまって、髪に触るたび、鏡を見るたび、嫌な気持ちになるのも辛かった。

しかしそれはそれ、切ったからには楽しむしかない。
小型のストレートアイロンや、ピンやバレッタなどを駆使して、いい感じに動きのあるショートのアレンジなどを習得。転んでもただでは起きない。

さあまた伸ばしていこう～と思っていた矢先。

51歳の冬、ちょうど1年経ったころ。またハゲはじめた！
ちくしょう！1年に一回生え変わるシステムって、柴犬かよ！！
人間は、冬毛の準備とか要らないタイプだろ！

しかし、今回は2度目。
抜け始めても、全抜けしないだろうし、抜けながらも生えてくるワケの分からない独自生え変わりサイクルになるんだろ、どうせ！
と思ったら案の定、抜けて2ヶ月後くらいから、また生えてきた。

2回目はいい。だいたい流れが分かる。心の準備もできてる。

抜ける順番も、だいたい額周りからこめかみ、頭のサイドあたり→、その後、頭頂から後頭部と前回と一緒。

自分の体に聞きたいのは、誰得！？ということ。
すぐに生えてくる回復力があるのに、年に一回一旦抜ける意味は！？と担当者に聞きたいのだが、担当者も不明。

中森明菜が♪恋もにーどめーならー♪と歌っていたが、2度目はいい。
結婚も2度目でうまく言ってる私がいうんだから間違いない。
昔、結核になったとき、「もしかしたら肺がんかも」と宣告されてるので、ガン宣告も1回されてるから2度目も大丈夫。
あれもこれも一回やってるから大丈夫。
ハゲも2度目だからどんとこい。
2度めっていいな！とハゲて思った話。