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【メンバーシップ限定記事(一部無料)】 Mindfulness - Journey 10 企業経営・リーダーシップ・社会課題への応用

はじめに

 前回(Journey 09)では、テクノロジーとマインドフルネスの融合について取り上げ、スマートフォンアプリやウェアラブル機器、オンラインプログラムなどがどのように瞑想の学習・実践を後押しし得るかを概観しました。こうしたデジタル化の流れは、一人ひとりが忙しい日常の中で「今ここ」に注意を向ける時間を確保する手助けになり、マインドフルネスの普及を大きく促進しています。

一方で、マインドフルネスは個人の内面や行動変容にとどまらず、企業経営や社会課題に対しても多方面で影響を与えうるという視点が近年注目を集めています。働き方改革やウェルビーイング経営の文脈では、従業員のメンタルヘルス対策だけでなくリーダーシップ開発、組織文化の変革にも貢献しうると期待され、また教育格差や社会的弱者支援、公衆衛生の向上など、さまざまな領域で「マインドフルネスが社会にどのようなインパクトをもたらすか」が議論され始めています。

今回のJourney 10では、マインドフルネスを企業経営やリーダーシップ、および広範な社会課題へのアプローチとして位置づけながら、その意義や活用事例、そして実際に運用する際の注意点を深掘りしていきます。今回の構成は以下の通りです。

  1. マインドフルネスと企業経営―健康経営からイノベーションまで

  2. リーダーシップ研修におけるマインドフルネス導入事例

  3. 社会課題への応用―医療費抑制や公衆衛生、教育格差への影響

  4. マインドフルネスが組織とコミュニティを変える仕組み

  5. 注意点と批判的視点―“マインドフルネスの限界”をどう考えるか

  6. ケーススタディ―とある企業と地域コミュニティの挑戦

  7. 総括

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