【J‐TREC出場】【京急電鉄】新1000形1890番台(1895編成) J-TREC横浜事業所を出場 2022年2月28日
・平日ダイヤ改正後、初めての出場
2月28日、京急新1000形がJ-TREC横浜事業所を出場し、久里浜工場信号所まで試運転を行いました。
今年度3本目の出場。
今年度は3編成の製造予定である為、今出場をもって今年度における京急電鉄の増備は終了となります。
※今年度における京急電鉄の出場の模様は以下のリンクからお入りください
・京急新1000形1890番台(1893編成)
・京急新1000形1890番台(1894編成)
この日は、京急線平日ダイヤ改正後の初日。
今回の出場が改正前に基づく出場になるのか注目されました。
しかし、実際にはダイヤ改正後の時刻パターンが変わっている影響か、改正前より約1時間ほど遅れての出場となりました。
京急電鉄所属車両の出場ルートは、J-TREC横浜事業所から出場後、金沢八景駅で折り返し、金沢文庫駅で一旦車庫に入り待機した後、久里浜工場信号所へ向かうルートになります。
しかし、今回の出場から金沢文庫駅にある車庫の待機時間が短縮となり、入庫後約10分程度で久里浜工場信号所へ向かうことになりました。
これにより、金沢文庫駅~久里浜工場信号所駅間の列車番号が変更となっています。
ダイヤ改正後の出場で大変になったのは出場からの追っかけ撮影組。
ダイヤ改正前は金沢文庫駅の車庫で約20分間の待機時間がありましたが、今回の出場より待機時間が短縮。
出場の撮影後、すぐ電車に乗らないと間に合わないダイヤとなっており、フットワークの軽さが求められる様になりました。
※久里浜方面は普通、快特共に10分に1本の為
とは言っても、金沢文庫駅付近で撮影する方にはあまり影響がありませんが、すぐの出発となる為に注意が必要となります。
・昼間時間帯では初の幌付きによる営業線走行
今回の出場では注目される点が多々ありますが、その一つに貫通幌が取り付けられた状態で出場したことが挙げられます。
過去に、同車の貫通幌が取付られた状態で出場したのは1891編成が出場した2021年3月4日。
京急電鉄では初めての制御装置が搭載されていた影響もあり、終電後の出場となりました。
この時、品川方先頭車に貫通幌が取り付けられた状態で出場しました。
その後、幌が取り付けられた状態のまま夜間時間帯に数回営業線で試運転したあと取り外されてしまいました。
しかし、今回は昼間時間帯かつ、昼間時間帯では初の貫通幌が取り付けられた状態での営業線となりました。
しかも、1891編成同様に品川方先頭車に貫通幌が取り付けらている為、金沢八景駅~金沢文庫駅間の1区間において初の昼間時間帯の営業線走行が実現されました。
・1891編成出場時と幌の形状が異なる
貫通幌が取り付けられた状態で出場したことも特筆されますが、その貫通幌の形状も1891編成出場時と若干異なることが判明しました。
上記2つの画像の〇印部分をよく見比べてみると、金具の位置等、異なる部分が判明すると思われます。
これにより、同番台では異なる貫通幌が1種類ずつ取り付けられた状態で出場しました。
2種類の幌が用意されたということにより、今後何かしらの意図や試運転等があるのではないかと予見しますが、実際のとこと真偽のほどは不明です。
・特集 徐々に減らす京急1500形初期鋼製車
1895編成の出場により、また1本京急1500形鋼製車が廃車になると見込まれます。
1893編成、1894編成でも1500形について触れていますが、今回は1500形鋼製車をメインをしたイベント、そして廃車による解体前の姿を取材してきましたのでご紹介致します。
・1500形鋼製車をメインにしたイベント開催
・1500形鋼製車が全員集合
去る1月22日、「大集合! 1500形鋼製車 写真撮影ツアーin久里浜工場」が開催されました。
参加者は品川駅に集合し、鋼製車(1501編成+1505編成)を2本繋いだ貸切列車で久里浜工場へ移動。
到着後、係員による説明を行い撮影会が始まりました。
まず、初めに鋼製車を2本繋げた撮影会が始まりました。
参加者は乗車している為、撮影は物理的に不可能。
その部分を配慮したか、参加者限定で撮影会が実施されました。
しかも、本運転では取り付けられなかったヘッドマーク付きでの撮影となりました。
20年程前までは、鋼製車同士が繋ぎ急行(エアポート急行の前身)列車を中心に運転されていましたが、1999年の白紙ダイヤ改正以降は鋼製車同士での走行機会は大幅に減り、旧1000形の引退等が重なった影響と京急電鉄所属車両で唯一の120km/h非対応車両もあり、専ら朝ラッシュ時間帯の特急列車の増結又は大師線の活躍が中心となっています。
今回の撮影会時、1509編成は解体済みであった為、全5編成が集結することは叶わなかったが、1編成だけ形態が違うものが混じっている。
・廃車予定の車両を登場当時の姿に復元
今回の撮影会で特筆されたのが廃車前提の保留車であった1513編成。
撮影会用にスカートが取り外され、戸袋窓の簡易再現、行先表示幕も登場時の状態で展示されました。
廃車前提とは言え、撮影会当時は車籍が残っている為、SRアンテナの撤去は至らなかったが、この編成が最期の展示であることが伝わります。
・イベント終了後、解体へ
イベント終了及び、1894編成が営業開始したことにより1513編成は正式に廃車となり、解体線へ移動されました。
解体を前に各種部品が取り外され、解体線へ向った同編成は、イベント時のままの状態でありました。
時代の流れにより、1500形の世代交代が始まりました。
専ら大師線で走っていた車両も世代交代が進んでおり、鋼製車の猶予はあまり残されていないと感じます。
撮影や乗車はお早目を強くお勧めします。
・最後に
今回の出場により、1890番台も製造終了という噂が流れていますが、京急電鉄で幌付きの車両が走ることは珍しく、過去の出場以上に注目度が上がっていると思われます。
実際、どのタイミング幌が取り外されるか不明ですが、1891編成と同じ順路を辿るのか、それとも試運転前に取り外されてしまうのか。
何れにせよ今回の出場で幌が取り付けられたことは筆者も驚いたことです。
同番台が5本揃ったと、今回のダイヤ改正により運用の幅が広がったこともあるので、1890番台同士での運転が実現されるか楽しみな部分でもあります。
しかし、従来車より座席数が大幅に減少し、トイレ付もありフリースペースが減少している1890番台ですので、ラッシュ時は避ける傾向になってしまうかもしれませんが、何れにせよ、今後の活躍が期待できる車両であります。