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【J‐TREC出場】【JR東日本】E235系1000番台グリーン車(F-25編成、F-26編成) J-TREC横浜事業所出場 2023年3月16日

・2022年度最後の出場は横須賀・総武快速線グリーン車

3月16日未明、横須賀・総武快速線用E235系1000番台グリーン車2編成4両がJ-TREC横浜事業所を出場しました。
2023年1月26日以来の出場。

この出場をもって、2022年度の入出場が全て終了したと思われます。

※2022年度出場の振り返りは次回の記事にて公開予定。


・出場時の様子

先頭はDD55形15号機
後方支援は7200系が就くお馴染みのコンビ。
この組み合わせもいつまで見られるのか…

・甲種輸送

池子(神武寺)~新鶴見信号場間はDD200形20号機が牽引。
貫通扉に蓋がされたら甲種輸送開始の合図。


・外観

F-25編成グリーン車
F-26編成グリーン車

F-25編成、F-26編成共にグリーン車下部に養生がされていました。
恐らく線路際の草対策だと思いますが、グリーン車輸送では恒例になってますね。


・気になる営業運転開始時期

今回出場したグリーン車は、一度J-TREC新津事業所に運ばれた後、同事業所で製造された普通車と連結し所属先の鎌倉車両センターへ輸送されます。

そして、今回出場したグリーン車の輸送時期は以下の通りです。

・F-25編成 2023年4月
・F-26編成 2023年5月

F-25編成の検査表記は「2023-4」となっている。
F-26編成の検査表記は「2023-5」となっている。

2023年度以降も従来車E217系の置き換えが進むものと思われます。


・同時に施行されたE235系1000番台の配給輸送

今回出場したグリーン車と同日、J‐TREC新津事業所で製造された横須賀・総武快速線用E235系付属編成(J-21編成)が所属先である鎌倉車両センターへ配給輸送されました。

全区間EF64形1030号機が牽引。
この日は横須賀線DAYとなった。

付属編成の為、全車両がJ-TREC新津事業所製造となりますが、来月以降もこの配給輸送が続けられることと思われます。


・コラム 海外に渡るかもしれないE217系

今回のコラムは現在数を減らしながらも運転されているE217系の話題。

現在、E235系導入によりお役御免となったE217系は全車廃車となり解体処分となっています。
昨年、基本編成のトップナンバーが廃車となり長野総合車両センターへ廃車配給される前に撮影会が開催されたのは前回グリーン車出場記事でもご紹介しました。

しかし、これから廃車となるE217系が海外に渡る可能性が今年3月浮上しました。

・白羽の矢が立ったE217系

白羽の矢が立ったのは、2023年3月4日CNNが報道されたニュース。

インドネシアKCI(クレタ・コミューター・インドネシア)は、昨年9月にE217系導入を要請した事が明らかになりました。

現在、インドネシアKCIはJR東日本で走った横浜線・南武線・武蔵野線用205系を日本から買い取りジャカルタ中心にメイン車両として活躍してます。
その他にも昔はインドネシアでは引退してしまった103系や現在も現役203系の他に東急8000系、8500系、東京メトロ6000系等多くの日本車が活躍しており、急速に経済発展している同国の鉄道交通を支えています。

現在、インドネシアでは国産製品のシェア率を上げる為、国産車の新型車両を導入予定しています。
しかし、新型コロナウイルス等により予定から遅れているのが現状です。

同時に、日本から譲渡された車両の一部が置き換えの時期に到達しています。

新車が完成しないうちに譲渡された日本車が運用離脱すると列車本数が減るのは確実であり、経済発展が著しい首都ジャカルタを中心に混雑に拍車が掛かり、交通網が麻痺してしまう可能性を阻止する為、自国製新車までの繋ぎとして現在置き換えが進められているE217系の譲渡を要請しました。

・インドネシア政権は難色を示す

インドネシアKCIは、株式の99%をインドネシア政府が保有している為、事実上国鉄となります。
車両譲渡等による車両導入計画は国の承認が必要となります。

日本でも今から約35年前の国鉄分割民営化までは新車導入に際しては国会の承認を受けた後に導入が行われました。

インドネシアでも昔の国鉄同様です。

しかし、インドネシア政権E217系導入に難色を示しています。

理由としては、自国の新車を導入したい所に他国の譲渡車両が入ってしまうと国産製品のシェア率が下がってしまい、他国への自国製品のアピールが薄くなってしまうという懸念もあると思われます。

そして、今日本から車両を買うよりも少し待てば自国製品の新車が出るのでそれまで何とか粘ってほしいという考えもあるかと思われます。

・そうも言ってられなくなっている日本車の限界

新車導入まであと僅かな為、現在の車両で何とかやりくり出来ないかという政府の考え方に対して日本から来た一部車両が限界を迎えています。

直ぐにでも新車導入が出来れば全てが決着しましが、そうも言ってられないのが現状のKCI。
新車導入前に一部の日本車が離脱となると、減便を余儀なくされ、混雑に拍車が掛かり、昔の日本の国鉄みたいに利用者が音を上げ、最悪の場合暴動となってしまうのも過去の歴史で証明されています。

いち早くE217系を導入したいKCIと自国製に新車導入まであと少しなのでE217系導入は適切で無いと考える政府。

半ば板挟みになっているE217系。
今後の計画次第により同車に第二の車生が送れるかの岐路に立たされています。

海外譲渡が噂されているE217系。
政局次第でどうなってしまうか非常に微妙な立場となっている。



次回は、2022年度の入出場予想の答え合わせと牽引車についての話題をお送りする予定です。

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