【まとめ】 2023年度 入出場車両
・2023年度全日程終了
前回の中央快速線用E233系0番台グリーン車の出場をもち、2023年度の全日程が終了しました。
今回は2023年度の振り返りとなります。
今年度から新型バッテリー牽引車である【ECOMO】が本格的に稼働した年となりました。
ECOMO導入となる2023年度の入出場は合計25回。2022年度の24回と昨年度と同水準となりました。
幸い、今年度においても甲種輸送を除きほぼ全日程参加する事が出来ました。
今記事は、2023年度において筆者が特に驚いた入出場をランキング形式で振り返ってみようと思います。
少し長くなりますが、最後までお付き合いいただけると幸いです。
・2023年度 筆者的注目入出場ランキング 5選
2023年度はこの1年間で筆者が注目した入出場をランキング形式でお送り致しいます。
どの入出場も例年では見ることが難しい場面でもありますので、詳細は過去記事をご覧いただきながら振り返っていただけると幸いです。
・第5位
第5位は京急電鉄1000形。
2023年度最初の更新でも京急電鉄の新造車が登場すると予想しておりました。
そして、予想通りに予定数の2編成14両が出場しました。
※出場記事は以下のリンクからご覧いただけます。
2023年度の京急電鉄の新造車は兵庫県の川崎車両(株)とJ-TREC横浜事業所の2ヶ所で製造されました。
川崎車両製造分は分社化後初めての京急車両となります。
2023年度の京急車両は従来車と異なるマイナーチェンジ車両として登場。
同形1890番台以来の新造車となり、1890番台の要素と1200番台及び1600番台の要素をミックスした形となっただけでなく、列車無線がデジタル無線(SR無線)化後の車両になった為、1890番台まで取り付けられていたアナログ無線(IR無線)の設置は省略されました。
その他、車両の付番方法も従来車と大きく変わり他形式の新型車両といっても過言ではありませんが、形や付番方法が変わっても1000形の扱いに変わりはない為に2002年から続く増備車となっております。
・第4位
第4位は中央快速線用グリーン車
第4位は現在も月に1回のペースで出場している中央快速線用グリーン車。
2022年7月12日未明の出場から初めて登場した中央快速線用のグリーン車ですが、今年度から製造が本格化。
2023年10月31日出場分より4編成計8両が一気に出場しました。
この出場から毎月4編成8両が一気に出場し、2024年3月までに28編成56両が出場しました。
2023年度において、1番多く出場した車両はこのグリーン車となります。
・第3位
第3位は阿武隈急行AB900系。
2022年度出場時に導入時に予定されていた5色全てが出場し、2023年度も5色のうちの何れかが出場すると思われました。
しかし実際に出場すると、予定されていた5色とは全く異なる色が登場。
まさかの阿武隈急行線に新色が登場しました。
あと1年から2年程は同系が製造されると思われますので、AB900系が全て違う塗色で出場するか否か気になる部分であります。
・第2位
第2位はFV-E991系(HYBARI)
2023年10月9日、突如として里帰りしたFV-E991系。
試験車である故、次の試験に伴う改造なのか、それともプレス記事で気になっていた東京モーターショーから派生した乗り物全般をフューチャーしたジャパンモビリティショー2023にまさかこの実車が展示されるのかという半信半疑でした。
しかし、蓋を開けてみると実車が車両工場や博物館でなく、東京ビックサイトという見本市で頻繁の使用される場所にて展示されることになり、一部備品が取り外されたことを除き、営業線で走っている現役車両をそのまま展示させるという担当者も驚く過去に類を見ない例となりました。
このイベント、自動車以外にも様々な乗り物が見る事が出来た他、チケット種類も多岐に渡り、年代問わず沢山の方に来てもらいたい為か、比較的お求め易いチケットも販売されていました。
自動車含め隅から隅まで全て見たい方は1日チケットを買わないと厳しいですが、今回の様に狙いを定めて見に行くという方は夕方からのチケットが比較的お得で見学し易かったと思われます。
筆者も夕方からのチケットを購入し、担当者とお話しすることが出来ました。
※イベントの詳しい内容は以下のリンクからご覧いただけます
ジャパンモビリティショー終了後は陸送にて返却され、展示対象外であった相方と繋ぎ2023年11月16日に出場しました。
この時の甲種輸送の牽引機関車がまさかの車両であった為、なんとかして時間の合間を縫って抜け出して行ったものです。
・第1位
第1位は文句なしのJR東日本E531系と静岡鉄道A3000系の同時出場。
まさかの車体長及び電源方式が異なる2つの車両が同時に出場するのは前代未聞です。
当初は実現しなかった組み合わせでした。
しかし、今回は偶然が重なった故の出場となりました。
2023年度はFV-E991系が最大の目玉かなと思いましたが、それを上回る最大の注目する出場となりました。
FVの方は入出場は悪天候もありそこまでのギャラリーは集まらず、陸送に固まる形となりましたが、この出場に関しては深夜にも関わらず多くにギャラリーが集まりました。
ただし、かなりコアな組み合わせの為に京急等と比べ本当にコアなファンが多い印象でした。(基本入出場は深夜の為に物好きのコアなファンしか居ませんが…)
この後、池子(神武寺)到着後切り離しが行われ、E531系は郡山、A3000系は富士駅へそれぞれ甲種輸送されております。
以上、2023年度筆者的注目入出場ランキングでした。
・Y_TREport ECOMO導入により試行錯誤された牽引方式
今回はかなりマニアックとなる新型バッテリー牽引車【ECOMO】導入後のお話です。
2023年6月出場分より長年活躍していたDD5515と7200系の牽引からECOMOの牽引にシフトされ現在も活躍が続けられています。
牽引から外れたDD5515と7200系は2024年3月現在も工場内で留置しており、数ヶ月に1回程度移動の為に動く以外は工場の片隅に留置されています。
そして、ECOMOが本格稼働した2023年度、大きく変わったのは車両だけでなく牽引方法少しばかり変化が訪れております。
・ディーゼル機関車と電車の牽引による範囲の制限
ECOMO導入前までは池子方にDD5515、真ん中に入出場車両を繋ぎ、金沢八景方に7200系を繋ぐ所謂プッシュプル方式で輸送されていました。
何故この様な方式が取られたというと、池子(神武寺)駅構内が起因します。
ディーゼル機関車は名前の如くディーゼルエンジンで稼働する為、軽油さえあれば架線が無い場所でも走れる反面、7200系は架線等から電気を取り入れて動く電車である故、架線がある場所しか走る事が出来ません。
ここで問題となるのが池子駅構内。
工場を出場する場合、工場内の出場線及び京急逗子線には架線がある為に7200系が走ることは可能です。
しかし、池子駅は神武寺駅の米軍基地関係者専用改札口付近を除き、架線がありません。
その為、架線からの電気が必要な7200系は入線が出来ず、池子駅の無架線地帯はディーゼル機関車であるDD5515のみで車両入換が行われることになります。
したがって、ディーゼル機関車と電車の範囲が異なっている理由もあり、長年プッシュプルという両端に牽引車を挟む運用方法が採られました。
・ECOMO導入から一変 牽引方法のお試し期間が始まる
2023年6月出場分から本格的に運用が開始されたECOMO。
駆動方法はリチウムイオン電池によるバッテリー駆動に変わりましたが、架線から電気を取り入れる架空電車線方式による牽引が取り止め※られ、ディーゼル機関車同様に架線が無い場所も入線出来る様になりました。
2両導入されたECOMO。
導入当初の入出場は従来通りディーゼル機関車と電車で輸送していた当時同様プッシュプル方式を採用していましたが、次第に変化が訪れます。
・ECOMO重連による出場が始まる
2023年9月26日の中央快速線グリーン車出場よりECOMO重連による牽引がスタートし、日により青色の1号機及び黄色の2号機のどちらかが先頭となって牽引される様になり現在の出場牽引のメイン方式となっています。
しかし、同年10月10日施行(FV-E991系)された入場は従来のプッシュプル方式で行われております。
2023年度の入出場は、車両更新により池子駅構内の制約が解消された為に、重連方式とプッシュプル方式を試験的に繰り返し、どちらの方法が楽で効率的か入出場の度に試行錯誤し、現在は重連での出場がメインとなっております。
しかし、2023年度の入場は2回となり、FV-E991系の入場以降半年以上の期間が空いている為、2024年度は重連又はプッシュプルでの入場になるかは2024年4月時点では不明となっており、試行錯誤の結果で入場時において何方の方式で行われるか2024年度へ向け注目されます。