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採用の時に見るべきポイント 書類選考偏② ~自分たちが求めているスキルを得られる仕事をしてきているか~

前回の記事から、「採用の時に見るべきポイント」についての紹介をしています。
第1回は書類選考の話からスタートしました。

今回は書類選考編の続きです。
前回は「経歴の内容が薄い人はNG」という話を書きましたが、今回はその経歴の内容がしっかりと書かれていた上で、見るべきポイントや考え方を紹介します。


自分たちが求めているスキルを得られる仕事をしてきているか

経歴は過去やったことが書かれているだけなので、当然ですがそれだけで「この人はこれだけのスキルがある」とわかるわけではありません。
本当の細かいところは面接してみないと、あるいは一緒に働いてみないと分からない部分も多いです。

そんな中で、まず「面接で会ってみよう」となるのがどういう人かというと、「自分たちが求めているスキルを得られる仕事をしてきているか」だと思います。
過去にやっていた経歴の内容から、「きっとこういうことができるだろう」「こういう知識を持っているだろう」「こういう働き方をする人だろう」と想像します。

書類選考でできるのはあくまでこういった想像までなので、ポイントを決めてそれを経歴書の情報と照らし合わせていきます。
ポイントとしては以下のようなことがあります。

  • ①業務内容、技術的なスキルの経験で近いものがあるか

  • ②働いてきた職場の文化が自分たちの組織と近そうか

  • ③働いてきたチームの体制などが自分たちの組織と近そうか

①業務内容、技術的なスキルの経験で近いものがあるか

まずは業務内容がどういったことをやってきているか、という点です。
同じ業種、同じ職種でも業務内容は様々です。
パッと見で同じ名前の職種の経験があったとしても、その人のやっている業務の幅が狭かったり、自分たちの組織と内容がかなり違う場合があります。

そのため今自分たちが求めているポジションに近しい業務をやっているか、中身をしっかり見る必要があります。
この時に前回の記事で書いた「経歴の内容がしっかりと書かれていること」が大事になってきます。

サンプルとして書いていた経歴を再掲します。

  • ◯◯年△△月〜◯◯年△△月 株式会社A

    • 製品Bの開発

      • 主にCの機能の開発を担当

      • Dの作業の実施

      • リーダーとしてメンバーのスケジュールや状態の管理も担う

      • ツール: E、F、Gを使用

      • ・・・

例えば「Dの作業はうちでもやって欲しい内容と同じ」「ツールFはうちでも使う」と一致しそうな部分を見るようなイメージです。
もちろん完全に一致することはないので、ある程度被る部分がありつつ似たようなことをやっていそうだな、というイメージがあったらそれで良いです。

②働いてきた職場の文化が自分たちの組織と近そうか

これまで働いてきた企業がどんな文化のところかも、大事な要因です。
自分たちの組織と全然違う文化の中で働いていた人の場合、スキル面でマッチしていても働き方や考え方の違いで上手くいかない可能性があります。
わかりやすいものでいえば、老舗の大手企業とスタートアップでは文化も違えば働き方のスタイルも全然違います。

企業が大きくなればなるほどステークホルダーが増えたり、承認を得るために必要な手続きが増えたりすることが多いです。
逆にスタートアップなど小さい企業の中であれば、メンバーも少ないので簡単な会話でツーカーで進められたり、手続き的なものも少なく社長に直接話しかけて終わりということもよくあります。

また、

  • トップダウンで社員は下りてきた指示に従って作業するだけの会社

  • 社員の意見も取り入れつつ、みんなでいい組織や製品を作っていこうという会社

  • ルールが多く、社員が自由にできることが少ない会社

  • 最低限のルールだけ決めていて、社員が自由に色々なことをやりやすい会社

など様々な違いがあります。

こうした文化の違いは、どちらが先だったとしても難しさを生みやすいです。
自由度の高い会社にいた人が低い会社に来れば窮屈に感じるでしょうし、逆の場合は縛られることに慣れすぎて、会社としては自由に色々やって欲しいのに全然動けないというようなミスマッチが生まれるかもしれません。

なので経歴にある社名を見ながら、知らない企業であればどういう系統の企業なのか軽く調べてみるのも良いです。

③働いてきたチームの体制などが自分たちの組織と近そうか

文化と似た面もあるのですが、働いてきたチームの体制なども見た方がいいです(経歴には人数くらいしか書かれていない場合もありますが)。
大企業でもその中の小さいチームで働いていることもあれば、中小企業で1つだけある大きなプロジェクトに属していることもあります。

また、

  • 色々な職種の人が混ざって一つのプロジェクトを進めているチーム

  • チームは職種ごとに分かれていて、チーム間で連携しながら進めているプロジェクト

  • 一部の特殊な職種だけ別チームに分かれている

など企業によって体制は様々です。
こちらも文化の話と同じように、これまでと全然違う体制のチームに来ると、やり方の違いから上手く力を発揮できない可能性があります。

全体がどのような体制で、その中のどの位置のチームにいてどういう役割で働いていたかを確認し、自分たちの組織でのポジションと照らし合わせてみましょう。
(書類でそこまで読み解けない場合は面接で確認します)

見るポイントを言語化しておくことでスピードと精度を上げられる

書類選考もなんとなくで見てしまうと、会うべきかどうか迷うことが必ずあります。
(むしろ迷う人の方が多いこともあります)
見るポイントを言語化しておくことで、内容を読んでいくのも(そのポイントを起点に見るので)スムーズになりますし、判断がブレずらく精度も上がります。

これらのポイントに合わせて、「自分たちの求めている人の経歴の像」みたいなものを簡単に作っておくのも、一つの方法かもしれません。

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