言い方を考えることでフィードバックの価値が上がる
一緒に働いているメンバーに対して、フィードバックをし合えるのはとてもいいことです。
しかし伝え方を間違えると、マイナスに働いてしまう場合も多々あります。
今回は人へフィードバックする時の伝え方(簡単に言えば相手のことを考えて丁寧に伝えましょうという話)について紹介します。
「こんなの当たり前のことだよ」と思う方もいるかもしれませんが、意識していないと意外とできないこともある内容なので、改めてまとめてみました。
いいことも悪いこともフィードバックし合えるのはプラス
他の記事でも何度か書いたことがあるかもしれませんが、各メンバーがお互いにフィードバックし合える組織はいい組織だと思っています。
自分のいいところや直した方がいいところ、普段やっていることが求められていることと合っているかなど、他人から見た感覚を知ることで改善できることがあるからです。
いいことをフィードバックされればそこを活かしたり、より伸ばしていくことを考えられます。
直したほうがいい部分をフィードバックされれば気をつけたり、改善策を考えたりすることで、より自分の安定感を上げていくことができます。
言い方によってはマイナスを生む
ただ、どんな内容をフィードバックするにしても、言い方を考えることは重要です。
特に直した方がいい部分、改善点をフィードバックする場合などは、言い方を間違えると相手が不快になりマイナスを生む場合があります。
例えば以下のような伝え方です。
「こういうのはダメだから直せ」と命令口調で言う
「こういうとこ困ってるんだけど」と怒り気味に伝える
ただ否定するような伝え方をする
少し和らげる伝え方の例としては、
「こうしてもらえたら嬉しい、助かる」など断定しない言い方にする
表情や声のトーンをなるべく和やかにするように心がける
「こういうところがすごくいいんだけど、ここを直すとより良くなる」などいいところとセットで伝える
といったようなことがあります。
直して欲しい点などを伝えられるのは、誰しも少なからずネガティブに感じる部分があるものです。
その上で強い口調で言われたり、断定的な言い方をされると不快に感じたり、感情的になって正しいと思ってても聞く気になれなかったりすることもあります。
逆に丁寧な言われ方をすると、「ああたしかにここは良くなかったな」「ちゃんと改善できるようにしよう」と、受け入れる気持ちになりやすいです。
気を使いすぎたり遠回しな言い方をすることはよくないと感じる方もいるかもしれませんが、現実的にはこの方がフィードバックが活かされやすくなると思います。
また、チャットやメールなどテキストでのコミュニケーション時は特に注意が必要です。
直接話していれば声のトーンや表情も含めてニュアンスを伝えることができますが、テキストではその情報が欠落して無機質な形で伝わるので、全く同じ文言で伝えていても冷たく感じることがあります。
内容にもよりますが、言葉尻を柔らかくしたり、場合によっては記号や絵文字を使うなどの工夫もあるといいかもしれません。
どんな相手にでも言い方を常に考えるべき
世の中には「なんでも正直に言ってくれた方が嬉しい」「批判されることも学びになる」という人は一定いますが、本当に強い口調でネガティブフィードバックをもらって気分を害さない人は滅多にいないです。
多くの人は不快に感じたり、やる気が削がれたりするものです。
ネガティブなことも遠慮せず言って欲しいし、改善していくためにも有益とは思っていても、言い方次第で受け入れたくない気持ちになることもあります(受け入れたとしてもストレスはかかります)。
「こういう言い方をするような人が言ってる意見だし信じられない」となることもあるかもしれません。
また、これはどんなに仲が良かったり信頼関係のある相手だとしても、同様に意識すべきことです。
「親しき中にも礼儀あり」という言葉がありますが、「この人なら雑に言っても大丈夫だろう」と思わず、常に相手の受け取り方も考えることでいいフィードバックをし合える環境を作っていけるのではないかと思います。
参考
今回の記事と近しい話で、以前読んだ以下の書籍で「丁寧なコミュニケーションの大切さ」のようなことが多く書かれていました。
私も共感する部分が多かったので、今回の記事の内容に興味を持たれた方は、ぜひこちらも読んでみることをおすすめします。