適度な無茶振りは人を成長させる
新しいメンバーがチームに入ってきた時、その人はなにもやったことがない状態から新しい仕事をやっていくことになります。
その時チームやマネジメント層として、しばらくの間「どこまで仕事を任せていいか」と迷うことはよくあると思います。
ただ、大体の場合は「これを任せて大丈夫かな?」と思うレベル仕事を任せてもこなせますし、適度に無茶振りをしていった方が本人にとってもチームにとってもプラスになることが多いです。
できなかったことをやると成長する
言うまでもないかもしれませんが、これまでできなかったこと(もしくはやってこなかった)仕事をすると、人はわかりやすく成長します。
単純に新しいことを知りノウハウが増えるという意味でも成長しますし、違う仕事をすることで新しい観点が身に付くこともあります。
本人の感覚としても「できることが増えた」「知っていることが増えた」というのはわかりやすく成長実感を得やすいです。
そのため、特に新しい職場に来たばかりなど経験の浅いうちは、どんどんと新しいことをやっていけると組織で貢献していきやすくなります。
新しい仕事を任せるのに過剰に不安にならない
どんどん新しい仕事を任せられていくと、その分新しいことをどんどん身に付けていって成長も早いです。
しかし、多くの人は新しい仕事(やったことがない仕事)を任せるのに不安に感じます。
もちろん仕事のやり方などを共有したり、質問を受けれる体制にしたりとサポートすることは必要です。
なんの資料もなく、口頭で共有することもなく、丸投げするようなことはご法度です。
しかし過剰に丁寧になりすぎて、今の仕事に慣れるのに時間を使いすぎてしまったり、ちょっとずつしか新しい仕事を任せないようになるのはマイナスです。
「これは絶対無理だ」と感じるものは厳しいと思いますが、「これ大丈夫かな?」と感じるくらいのものは大体大丈夫です。
仕事の渡し方をちゃんとやれば大抵はなんとかなるので、思い切って任せましょう。
現在のレベルの1.2〜1.3倍くらいの仕事がちょうどいい
もちろん作業の難易度や必要な知識量が10段階くらい引き上がるような仕事を任せるのは、ただの無茶振りです。
適切にレベルアップするような仕事を任せていく必要があります。
人にやりますが、その人が現在できる仕事に対して1.2〜1.3倍くらいの難易度のことをやっていくとちょうどいい感覚です。
新しい知識をインプットしたり知らない問題にぶつかったりと少し苦労がありますが、頑張れば乗り越えることができて終わったあと心地良い成長実感が得られる、適度な無茶振りだと思っています。
今やってることができていないから新しいことができないわけではない
もう一つよくある問題として、「今のこの仕事をちゃんとこなせるようになったら次の仕事を任せる」という考えになることです。
これをやっていると新しいことをやる機会がなかなか増えていきません。
同じ仕事も何回かやらないと身に付かないのは事実ですし、毎日毎日違うことをやるのはさすがに少しやりすぎです。
しかし、何回かやってある程度慣れてきたら、新しい仕事をやってみることは全く問題ないです。
新しい仕事をやったからといって前にやっていた仕事を今後やらなくなるわけではないですし、新しい仕事をした経験によって他の仕事に活かせるノウハウが得られることもあります。
問題が起きた時になんとかすることも考えておく
マネジメント層の観点で言えば、適度な無茶振りはしつつ、なにか問題が起きた時には対応することを考えておくと良いです。
適度な無茶振りと言っても、新しいことをやっていれば誰しもミスは起こりやすくなりますし、本人が問題に気付けないこともあります。
進捗確認などそもそも問題が起きてないかキャッチアップしやすくしておくことも必要ですし、問題が起きてもすぐカバーできる体制にもしておきたいです。
もちろん大前提として問題が起こらないように適切な仕事を任せ、適切にサポートしていくことが一番重要です。
それでも問題が起こる時は起こりますし、新しい仕事をしている時はそれが起こりやすい状態なのも事実なので、何があっても冷静に対処できるようにしたいところです。